土肥・北部「小下田」エリア
対象レベル  中・上級者:経験本数30本以上(推奨50本以上)自己管理出来る方
ダイブスタイル  ボートダイブ
港からの所用時間  八木沢港より約20〜25分
コンディション  東からの弱い風以外は風の影響を受けやすく海況は荒れやすい。潮流がかなり速くなること
 がある。また潜降に際しては根頭以外の目標となるものがなく根頭までの水深も深いことから
 ロープ潜降推奨。平均水深が非常に深い潜水となるため潜水時間は短めに。
ポイント概要  小下田エリアの最南端近くに位置するハサミ島の真沖にある孤立した単独の大きな根がハサミ島
 沖の根。蔵合わせより一回りくらい小さいがよく似た形状の根は根頭20m超の海中に聳える尖塔
 のようで相当熟知した漁師、遊漁船の船長でなければ見つけられないほどの幻のポイント。
 孤立している根だけに潮のあたりがよく魚影は常に濃い。限定ポイントのフラッグシップである
 蔵合わせを休ませる時の代替ポイントとして2000年から開放された。このハサミ島沖の根を
 起点として方向にして南へ蔵合わせ→盛り合わせ(潜水不可)と孤立した根が続く。
その他  水深、潮流など注意すべき点が多々あるため無理の無い潜水計画を。
コメント
魚探を見つつ尚かつ山立てが分かっていたとしても見つけられない程の幻のポイント。土肥の漁師といえども完璧に“ここだっ!”って
一発で場所を特定することは不可能だと思う。蔵合わせ同様このハサミを教えてくれたのはとび島丸の大船長だ。土肥の海、小下田の海
果ては銭須、イナンバまで熟知し操船技術は天下一品、研究心、探求心旺盛で(自分が言うのはおこがましいが)とにかく勉強している
んじゃないかと思う。浮上してきたときに“減圧は大丈夫だったか?”と言ってくれる船長はそうはいない。1999年〜始まった土肥の
限定ポイントメインのダイビングスタイルはこのとび島のオヤジさんの協力なくしては全くありえなかったことだ。ポイントを教えて
もらうだけでなく、元来一切ダイバーの使っていないこれらの場所は遊漁船事業者にとっては一級品の仕事場でありここをダイバーと
共有するということは簡単には理解を得られないことでもある。これがすんなり通ったのもオヤジさんの協力があったからで、
本当に心から感謝したい。オヤジさんの船に乗せてもらっての調査潜水は毎日が本当に勉強になった。小下田エリアのダイビング
可能なあらゆる根の山立てから小下田独特の潮の動きの特長、魚群の動き、船のこと、漁師独特のロープワークから果ては釣り針の
ハリスの早い結び方まで(笑)いつか潜ってみたいと思っていたポイントを潜る夢が叶ったこと、自分の知識と経験が深められたこと、
1999年は自分にとってとても特別な年だった。