エンボス応用編
エンボスパウダーを使ってもっと高度なことをしたい、エンボスヒーターって高いのに、
使う機会が少ないという方のためにエンボスパウダーとエンボスヒーターの特集をしました。
私個人の思いですが、スクラップブッキングのツールにアイレットをつけるとんかちセットがあり、
その音がうるさいということで、音がでないサイレントセッターが発売されました。エンボスヒーターはもう昔からあるツールなのに、
もっと音が静かな(サイレント)なものがあってもいいのではないか・・・・・余談でした。
まずは通常のエンボス加工、これが上手くいかないと以下のテクニックが出来ません。
ヒーターをかけるときに粉が舞ってしまう、熱を加えても仕上がりのプクプク感がない、
なんてことがないですか?以下のことが考えられます。
@使っているインクが乾いてしまっていること
(またエンボスに不向きなインクを使っていないか確認してください)
A紙がエンボスに不向きである
私が今までに失敗してしまった原因はこの2つで、パウダーに問題があったことはありませんでした。
よく使うインクはインカーを購入するといいですよね。特に黒とバーサマークはインカーもあると便利です。
Aの紙についてですが、エンボスに向いているもの、押してきれいなもの、色塗りをしてもよれないもの、
実際にためしてみることをオススメします。
1つの紙で押してもエンボスしても塗ってもきれいというのが好ましいのですが、
色々な紙で試しているうちにこのテクニックにはこの紙がいいとか・・・みつけることが出来るのでやってみてください。
※タイルを作ろう
ここで使用する紙は、厚めのものもしくはボール紙のようなものがいいです。
パウダーは粒子の大きいUTEEと普通のクリアのエンボスパウダーを用意してください。

1 絵柄のスタンプを押します

2 インクが乾かないうちにエンボスパウダー(普通のクリア)をかけてください。
UTEEクリアパウダーでもいいのですが、エンボスをする際に飛び散ってしまうことがあるので、
絵柄の部分がきれいにエンボスできるように普通のエンボスパウダーを使ったほうがいいと思います。
通常の紙にUTEEパウダーを使ってエンボスする場合、紙の裏からエンボスヒーターをかけると飛ぶこともなくエンボスすることが出来ます

3 熱を加えてパウダーを溶かしてください

絵柄を重ねたいときは、3のあとにスタンプして、エンボスパウダーをかけエンボスヒーターをかけてください

4 その上に絵柄とは別のインクをダイレクトに全面つけます

5 インクが乾かないうちにパウダー(UTEEクリア)をかけてください

6 エンボスヒーターで熱を加えてください。
最初におした絵柄のスタンプが不思議なことに浮き上がってきます

7 もっと厚いものを作りたいという方は6が終わった後、熱が冷めないうちにパウダーをかけ、熱を加えます。
この作業を繰り返すと厚みのあるタイルを作ることができます。
上の作品は絵柄を色分けしていませんが、もちろん色分けすることも出来ます

1 色を変えたい場合はステンシルスポンジでインクを取って、着色してください

2 インクが乾かないうちにエンボスパウダーをかけます

3 エンボスヒーターで加熱してください

4 絵柄の周りに違う色のインクをステンシルスポンジでつけ、エンボスパウダーをかけエンボスヒーターで加熱してください。
このとき、絵柄の部分も合わせて全面にダイレクトにインクをつけて加工してしまうと、せっかく色分けしたものが混ざってしまうので、
ステンシルスポンジですべて色分けしたほうがいいと思います。
厚みをつけたい場合は先ほどと同じ工程です




スクラップブッキングで使用するようなチップボードがあると大変便利ですが、
なくてもこのようなもので作ってみてはいかがでしょうか?スライドマウント、パズルなど
パズルは小さいのでアルファベットぐらいしか入りませんが、カードのアクセントになります。
ここで使用したものは100円ショップで購入しました。(本来の使い方をしていませんが・・・)




※シュリンクプラスチック
日本ではプラ板、ちぢみ板と言います。
お祭りとかで自分の書いた絵を縮めてブローチにしたいとかという思い出がある方もいらっしゃるかも・・・・
シュリンクプラスチックの色の例(透明、半透明、白、黒など)

1 シュリンクプラスチックにステイズオンでスタンプします
(面画のスタンプを使用する場合、ブリリアンスなど)
またバーサマジックなどで押した場合、加熱する前はインクが定着していない状態ですが、加熱するとインクが定着します
2 線画のスタンプの絵柄に色を塗りたいときは、加熱する前にしましょう
注意 色は縮めると濃くなります。(バーサマジックなどをスポンジでつけたり、ポスカを使ったり)
また穴を開けたいとき(ボタンのようにしたいとか)も加熱する前にしましょう

3 ハサミで切ります

4 エンボスヒーターで縮めていきます(絵柄がくっつかないように注意しながら)
熱いのでピンセットなどを使うといいです。押さえすぎるとその部分がへっこんでしまうので気をつけてください

5 縮まったら、平らなもの(スタンプの台木の部分など)を縮めたシュリンクプラスチックの上に押し当てて、
ならしてください

最初に押したスタンプがこんなに縮みました



シュリンクプラスチックでアクセントやボタン、タグなどを作るとかわいいですね。
また手書きで書いたものを縮めることも出来ます。以下のようなクマの人形(手足が動きます)を作りました。
(色は縮める前にバーサマジックをスポンジでつけました)


※グルーガンのスティックで作るシーリングワックス風アクセント
使用するもの:グルーガンのスティック(無地、カラー)、クッキングシート、エンボスヒーター、
ポイントで押せるようなスタンプ(文字など)、インク
物と物を合わせるときにとても便利な道具グルーガンですが、それ以外にもこんな利用法があります。

1 グルーガンのスティックを1.5〜2.0pぐらいにハサミでカットします


2 切ったグルーをクッキングシートの上にのせて、(立たせたほうが丸く作りやすいです)
エンボスヒーターで暖めます。
(コロコロ動いてしまうようでしたら、片方を少し暖め、溶けてきたところを下にしてくっつけてください)


3 溶けたらしばらく置き、バーサマークやインクをつけてスタンプします。
グルーの下まで力をかけてスタンプしてしまうと、底が薄くなってしまうので適度に押してください。
(柔らかいと上手くスタンプできないので、グルーが固めのほうが押しやすいです)
このときにインクをつけないで押すと、ラバーの凹凸にグルーが入って、ベタベタになりますので、必ずインクをつけてください。
無地のスティックにPearl Exやアクリル絵具を混ぜて、作ることもできます。
溶かしてスタンプを押す前にインクとPearl Exをスタンプにつけてから押してもきれいなメタリックなアクセントを作ることができます。









このテクニックのいいところは失敗してもやり直しができることです。
思うような形にならなかった、スタンプがきれいに押せなかった、そんなことが起きても丸めて暖めてしまえば、
また同じように作ることが出来ます。
ここで使用したグルーには酸が入っていたので、スクラップブッキングには使用することが出来ませんが、
酸が入っていないものも販売されているのかな?使うときに原料を見てください。
※Batik(バティーク)
マルマン コットマン
キャンソン モンバル中目140lbs(300g)
モンバル185g
コットマン230g
ポストカードサイズ
CHAに参加した際にJust For Funのキャシーさんに出会いました。彼女の作る作品の色合いはとてもきれいで、
どういうテクニックなのか?インクは何を使っているのか?英語が話せればもっと詳しく聞くことができましたが、
そのときに書いてもらったバティーク=Batik(ロウケツ染め、染めるという意味でした)という単語と
アイロンとインカーこの3つで絵柄を反転させるテクニックということは分かりましたが、それだけではどうも上手くいかないのです。
私が作った作品はどれも色が滲み、滲まなくていいところまでにも色がついてしまっている・・・・
何が悪いのか?キャシーさんにメールで作り方を聞いてみました。彼女はとてもいい人で、
作り方をすぐにメールして下さったのですが、やり方はあっているのです。使っている道具が悪いのかもしれないと思い、
私が使っている道具リストをメールし、何が不向きなものがあるのか再度聞いてみました。
すると彼女は自分が使っている紙やインクのメーカーを教えてくださったのです。そこで、唯一異なるのは紙でした。
彼女が使っている紙は、「Watercolor paper Canson cold press」 or「Strasmore」90-140lbs、水彩紙だよなぁ・・・
でも紙に冷たいのとあったかいものがあるのか?早速ネットで調べてみたところ、
Cansonを扱っているマルマンに該当する製品らしきものがありましたが、それでもよく分からない・・・・
マルマンに問い合わせました。cold press, hot pressとは日本で(cold press=中目、hot press=細目)というふうに呼んでいるそうです。
触ったときにスムースなものが細目、ボコボコしているものが中目(繊維の密度を表しています)
メーカーによってその表示は異なるので、極細、細目、中目、あら目の4つのタイプがあるものもあります。
(同じ中目と表示されていてもメーカーによって、紙の密度は異なります)
また水彩紙と言っても種類もある、おそらくこれではないかというアドバイスにぴったりなのは、
Cansonの水彩紙アルシュ(Arches)でしたが、お値段がとっても高い・・・
(もっと後で知ったことですが、アルシュはとても高級で水彩画を本格的にやっている人用)
こういう使い方をするために使うものではない、他にないのか・・・お手頃なのはMontval Canson(モンバル)でしたが、
日本には細目はなく中目のみしか扱っていないことが分かりました。
このことをキャシーさんに報告し「アメリカのネットでキャシーが使っている紙を注文してみると連絡をしたら、それは高い!
日本にあるものでチャレンジするように」というアドバイスを頂きました。それはそうだ・・・・あるもので楽しむことが重要!
という事で、日本で売られている水彩紙を購入しに、世界堂さんへ・・・ユザワヤさんへ・・・
細目自体が少ないのですが、お値段が手頃なのはマルマン コットマン(細目・中目)これで試してみることに・・・
またポストカードサイズならMantval Cansonの中目がありこれも許せる範囲(378円/30枚)なので、試してみることにしました。
この後、色々試してみて、中目でもMontval Canson(モンバル)が一番発色よく、このテクニックには向いています。
またスタンプをしたあとにマーカーペンや水彩で着色する際にも、この紙は非常にきれいでした。滲み具合の好みがあるので、
マルマン コットマンが好きな方もいると思いますし、それ以外の水彩紙(ストラスモア、アルビレオなど)で試していないので、
もっと適している紙があるかも!?
以上が、すごく長くなってしまいましたが、紙1枚で作品が変わるという話でした。
では作り方に (使用した紙はMontval Cansonです)
ここで使うスタンプの絵柄は単純なものがいいと思います。

1 スタンプを押します。インクはバーサマーク、エンボスインクパッドなど


2 クリアエンボスパウダーをかけ、エンボスします。
3 着色します
ここで使用したのは、インプレスのインカーですが、インクパッドでも絵具でも固形水彩でも大丈夫です。
比較的、色の濃いものがお好きな方はインカーや絵具を使われるといいと思います
※固形水彩絵の具 ※インカー








4 着色が終わったら、新聞紙の間に挟み(エンボス面が上)アイロンをかけます。
アイロンは高温でノースチームです。
手早く、剥がさないと新聞紙が張り付いて取れなくなってしまうので、
その場合はまた加熱し、エンボスが溶けたところで一気にベリッと剥がします。
また一度にすべてのエンボスを取ることが出来ないので、何回か新聞紙のページを変えて取ってください。
(注 同じページの同じ部分ではやらないように・・・せっかく取ったものがくっついてしまうため)





エンボスヒーターで絵柄を暖めて取ることも出来ますが大きい絵柄になるとその作業は大変なのでアイロンの方がいいかと思います。
以上がこのテクニックですが、せっかくしたエンボスをわざわざ取る意味があるのか?
最初に水彩で色を塗ってからスタンプをしてエンボス加工(クリア・白)をすれば、
ここまでやる必要なしと思われる方もいると思いますが、柄によってはその方法やエンボス加工(白)をすればいいというものもあります。
ですが、このテクニックによってインクをつけた部分が地の紙の色がでる、逆を楽しむことと水彩の幻想的な雰囲気を楽しむことができます。

