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3.長文
また、長文に関して、今度は初心者の時とは逆のアプローチになりますが、自分にとって全く未知の分野の文章を読んでみるというのも一つの勉強です。もちろん、いろんな日本語の本を読んで、様々な知識を蓄えることは非常に重要ですが、ときとして自分の知識が読解の際のじゃまをすることがあるんです。つまりドイツ語を読む際に、自分の持っている知識が内容理解の際に本来の意味とは別の方向へ向けてしまうわけです。また、自分はドイツ語がある程度読めるはずだという自信もありますから、いったんはまると、修正が効かなくなって、しまいには訳がわからなくなってしまいます。これをさけるには簡単で、純粋にドイツ語の力だけで内容と向き合えばいいのですが、こうしたことをはっきりと意識する人はあまりいないようです。
具体的には、自分のあまり知らない分野のものを読んでみることです。そのドイツ語を読んで初めて新しい知識を身につけるような、そんな読書が役に立ちます。実際のものとしてはインターネットのドイツのサイトの新聞や、雑誌の短めの記事をテーマを選ばずにランダムに読んでみたりするのも非常に勉強になります。また、自分の全く知らない簡単な物語などを読むのもいいと思います。この勉強法に関しては、簡単で具体的な内容の文章を選ぶことが大切です。つまり、日本語で読んでも理解できないような高度に抽象的なものを選んでも絶対に理解はできないはずなので、日本語だったらどんな内容であれ、簡単に理解できて、なおかつあまり知らない分野のものを読むということです。そうすると、自分の知らない単語や言い回しや知識などにもたくさん出会うことができます。
4.辞書を引く大切さ
これぐらいのレベルになると、結構ドイツ語が読めるようになっていますので、辞書を引くのも怠りがちになったりします。もちろん、最初にドイツ語を読むときに、いろいろ予想をつけて読んでいくことはとても大切なことなので、はじめから、初心者の時のように辞書とにらめっこする必要はないかもしれません。
しかし、それで終わってしまうとあんまり意味がありません。たとえば、何らかの文章を読んだときに、何となく意味はとれているということで、そのままにしてしまったりするケースがよくありますが、それでは語学の力はついているとは言えないものです。また、辞書を引くときに、もうよくわかっていると思っている簡単な単語を、辞書を見ないですませてしまうこともあります。例えば、次のような文があります。
Doch auch der erste Alpinist soll er gewesen sein, erklomm er doch als
erster den rund 2000 Meter hohen Mont Ventoux ohne Zweck, aus bloßer Lust
an der authentischen Naturerfahrung, die dem Menschen des Mittelalters
fremd war.
この文では、前の文が副文でもないにもかかわらず、erklommという動詞が倒置していますが、その理由をぱっと見てわかるでしょうか。わからない場合、どの単語を辞書で引くべきでしょうか。これは、じつは、その二つ後ろのdoch を辞書で引く必要があります。それ以外の単語を引いても、この文の「構造」は理解できません。多くの場合、しかしこのdochは「何となく」わかっているということで見過ごされたりします。わからないなと思ったら、丁寧に辞書を引いて、仮にわからない場合でも、その辞書では最終的には解決できないと100%納得するまで辞書を引くべきです。初心者用や携帯用のコンパクト版の辞書以外であれば、たいていのことは辞書で解決できるものです。
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