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例えば、ichやSieやerの時の動詞の変化はぱっと言えるのに、では、Der Tischだとどうなるのかと聞くと、とたんにわからなくなってしまう人がいます。これは、人称の概念がよくわかっていないためです。
人称代名詞と動詞の現在形の変化は例えば次のようになります。
ここでは例として「住む」という規則変化の動詞のwohnenを例にしてみましょう。
| 単数形 |
複数形 |
| ich |
wohne |
wir |
wohnen |
| du |
wohnst |
ihr |
woht |
| (Sie) |
wohnen |
| er/sie/es |
wohnt |
sie |
wohnen |
おそらく、これはドイツ語を初めて2,3ヶ月の人なら誰でも知っていることだと思います。ここで注意してほしいことは、1,2,3人称とは何かということです。ここのところがわかっていない人が意外にいます。
1人称とは「私」のことです。複数形なら「私たち」。これは、ドイツ語ですと、それぞれichとwirに相当しますが、注意すべきはドイツ語においてはそれ以外に「私(たち)」を表現できる言葉は存在しない、ということです。これは多くのヨーロッパの言葉にも共通します。日本語では、「私」に相当する言葉がたくさんありますが、ドイツ語ではichとwirしかないんです。
ですから、例えば現在形の動詞の語尾がeで終わっている場合その主語は「ich」しかあり得ないわけです。ichとeの語尾変化はこの組み合わせしかない。(sein動詞のときだけはich→binになります。)ichがあれば、「e」で終わる、逆に現在形の動詞が「e」で終わっていれば主語は必ずichとなります。(→補足)
また、2人称とは「あなた」のことですが、これもまた日本語ですと実に様々な言葉があります。「あなた・きみ、おまえ・・・・」しかし、ドイツ語の場合ですと「あなた」に相当する言葉は2つしかありません。親しい人に対する「あなた」の意味のdu と普通の意味での「あなた」を意味するSieの二種類です。それぞれの複数形はihrとSieになります。ちなみに、英語の場合ですと「あなた」を表すのはyouしかないわけです。
そして、duの場合の動詞の語尾変化は現在形の場合st で終わります。これもこの組み合わせしかないわけです。現在形の場合du のときは動詞はstで終わる、動詞の現在形がstで終わっていれば100%主語はduなんです。
1人称と2人称の単語が非常にたくさんある日本語に対して、ドイツ語の場合は複数形があるだけなので1人称はichとwirが一つずつ。2人称はduとその複数形のihr, Sieとその複数形のSie(複数形が同形)の2種類しかないわけですから結構単純です。そして、それらに応じて動詞が語尾変化するわけです。
ここまでの、一人称と二人称のときの動詞の語尾変化を整理してみましょう。
ich→e、 wir→en
du→st 、ihr→t
(普通の「あなた」を意味するSieは複数単数ともにenで終わります。)
です。肝心なことは、単数形の場合は完全に一対一の対応であるということです。つまり、ichとdu、すなわち「わたし」と「(親しい)あなた」が主語のときはその語尾しかあり得ないのです。また、wirとihrは、それぞれ次にやる三人称の複数形と単数形にそれぞれかぶっていますが、これについては動詞の変化で書いていきます。例外はsein動詞ですが、この動詞は超基本も基本ですので、別にしっかりと覚える必要があります。
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