格とは何か(2/2)


格の話が、初心者にとってわかりづらいのは1〜4格という数字で書かれているせいかもしれません。ドイツ語では普通は数字は使わずNominativ, Genitiv, Dativ, Akkusativという言い方をして、すでに「が・の・に・を」のような意味がその言葉で表されています。

ですから、ドイツ語の場合は4つしかありませんが、極端にいえば、たくさんの格を作ってしまって、「が・の・に・を」だけでなく、例えば「〜から」とか「〜へ」とか「〜のなかに」とか「〜にむけて」とかそういうすべての意味を名詞の変化だけでできるじゃないのかと思う人もいるかもしれません。実際、その予想は正しくて、そのような外国語も存在します。外国の知り合いから聞いた話なので細かい数字は違っているかもしれませんが、エストニア語は格が14格、フィンランド語に至っては16ぐらいあるとかいう話でした。

このように、日本語の名詞が単に名詞としての意味しか持っていないのに対して、ドイツ語は、名詞そのものが「が・の・に・を」という4つの機能を持っており、その4つの意味を区別するために格という概念がある。そして、その意味の違いは主に冠詞の変化で見分けることができると、初心者のうちはそのように理解しておくとわかりやすいと思います。

では、ドイツ語の場合その4つ以外の意味を表現する場合どうするのでしょうか。それを表現するのがいわゆる前置詞と呼ばれるものになります。

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