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次に、そのほかの助動詞についてです。その他の助動詞にはいくつか種類がありますが、ここでは3つほど取り上げたいと思います。
一つは未来の意味を付け加える助動詞、二つめは完了の助動詞、三つ目は受け身の助動詞です。
最初の未来の助動詞は、言うまでもなく未来の意味を表すもので、使い方は上で取り上げた話法の助動詞と全く同じです。その場合の助動詞はwerdenです。つまり、上で書きました、
Er isst Fleischという文をwerdenを使って未来形にすることが出来るわけです。
すると、
Er wird Fleisch essenという文になります。
助動詞のwerdenがErという主語にあわせて変化して、あとは動詞が最後に来るだけです。意味は、「彼は肉を(未来において)食べるだろう」という意味になります。もっとも、ドイツ語ではあまり未来形を使うことはありません。例えば、「私は明日映画へ行く」などという、ちょっとした未来を表す場合は、未来形を使わずに、普通は現在形を使うだけで大丈夫です。むしろ、werdenを使った未来形は、「〜だろう」という推量の意味合いが強いです。冷静に考えれば、未来というのは推量的なことが多いわけです。
ただ、このwerdenという助動詞は、とても重要な助動詞なのでしっかりと覚えておく必要があります。また、この助動詞もかなり不規則な変化をする動詞ですので、その変化を覚えることが大切です。
次に、完了の助動詞です。これについては詳しくは時制のところで取り上げますが、ここでは簡単に触れておきます。完了形というのはドイツ語では過去の意味になりますが、そのときに完了形を作るために完了の助動詞が使われることになります。その完了の助動詞になるのは、初心者でもよく知っている、seinとhabenという動詞です。これら二つの動詞は、単独でも「〜である」「〜を持っている」という普通の動詞としてもよく使う動詞ですが、もう一つの顔を持っており、それは完了形を作る際の助動詞としても使われるということです。
そのさい、助動詞ですから2番目の位置に来て、主語にあわせて変化することは他の助動詞と比べても何ら違いはありません。ただ、一つ大きな違いがあります。それは、最後に来る動詞が、動詞の原形ではなく、「過去分詞」になるという点です。
つまり、
Er isst Fleisch.という文を完了形にすると
Er hat Fleisch gegessen.となります。(過去の意味になります。)
詳しくは、時制のところで書きますので、ここではそれだけを書いておきます。
三つ目は、受け身の表現です。受け身とは、いうまでもなく「〜される」「〜されている」という意味のことです。これも、詳しくは受け身のところで書きますが、その助動詞についてだけ簡単に触れておきます。ドイツ語では受け身をつくるときも、受け身の助動詞を使います。要するに、動詞の意味を拡張するときはいつでも助動詞が使われるのです。その助動詞とは、werdenとseinです。これをみて混乱する人もいるかもしれませんね。
werdenは、さっきは未来の助動詞で出てきたし、seinは完了の助動詞として出てきていますから。werdenの場合は、2番目に来るという点は、未来の場合でも受け身の場合でも違いはありませんが、受け身にするときには最後に来る動詞が「過去分詞」になります。つまり、文の2番目の要素にwerdenがあったら文の最後の動詞に注目する必要があります。それが原型なのか過去分詞なのかで、未来形なのか受け身なのかが分かるわけです。
また、seinの場合はややこしいことに、すべてにおいて形の上では完了形の場合と同じになります。つまり、受け身の助動詞として文の2番目に来て最後に過去分詞が来ます。これらについては「時制」と「受け身」のところで詳しく書いていきたいと思います。
ここでは、2番目に来る助動詞に以上のようなものがあると理解するだけで十分です。
話法の助動詞
第一の要素、話法の助動詞、・・・・、動詞の原形
未来を表す場合
第一の要素、未来の助動詞(werden)、・・・・・、動詞の原形
受け身を表す場合
第一の要素、受け身の助動詞(werdenまたはsein)、・・・・・、過去分詞
過去の意味を表す場合
第一の要素、完了の助動詞(habenまたはsein)、・・・・・、過去分詞
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