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名詞
辞書を引く場合、引くのが簡単な言葉と、ちょっとした工夫の必要な言葉とに分かれます。まず、簡単な言葉の代表は、名詞でしょう。ドイツ語の名詞はきわめて特殊な場合を除いて、すべて大文字で始まります。これははじめは戸惑うかもしれませんが、一つの利点であるとすら言えます。とにかく大文字で始まっていれば名詞なのですから、非常にわかりやすいです。
ただし、ちょっとした落とし穴があります。一つは名詞の複数形です。超基本の単語ならともかくとして、普通は名詞は単数形で辞書に掲載されるのが普通ですので、分からない名詞の意味を調べようとするときに、それが複数形で書いてあったりすると、いくら引いても出てこないということになります。ですから、ドイツ語の名詞を引く場合で、その形で辞書にない場合は、複数形かもしれないと疑ってみることが必要です。例えば、Bücherという単語があるとして、これは辞書に載っていないかもしれません。なぜなら複数形だからです。この単語の単数形はBuchという名詞になります。ですから、名詞を辞書で引く場合は複数形かどうかに気をつける必要があります。
では、複数形の場合、もとの形を知らなければどうにもならないのかといえば、そうでもありません。大抵の複数形は語尾に何かがつく形だからです。ドイツ語の名詞の複数形は、eか、(e)rか、(e)nか、sで終わる形がほとんどです。また、単語によっては途中の母音がウムラウトする場合もあります。ですから、辞書に載っていないと思ったら、最後の1~2文字を削ってみることです。また、ウムラウトがあれば、それをウムラウトのない形にしてみます。複数形といっても、全然違う単語になるわけではないので、コツさえ分かればすぐに辞書を引けるようになるます。
名詞でもう一つ注意すべきことは、ドイツ語は名詞をつなげて自由に長い名詞を作ることが出来るということです。この場合は、その場に応じて勝手に作ることもいくらでも出来ますので、そのままで辞書に載ることはありません。
例えば、Massenlebensmittelvergiftungという単語があるとして、しかし辞書にはそのままではおそらく載っていないかもしれません。これを理解するには、いくつかのパーツに分解する必要があります。実はこの単語はMassenとLebensmittelとVergiftungという3つの部分からなっています。(さらにいえば、Lebrnsmittelは、LebenとMittelという二つの部分からできあがっています。)それぞれの意味は、「集団」「食物」「中毒」という意味なので、「集団食中毒」という意味だとはじめて分かるのです。
ここで、注意することは名詞の切り方を間違えないことです。たとえば、上の単語を Mas, senleb, ensmit, telver, giftungなどと分けてしまえば絶対に分かりません。ですから、このような長い単語を理解するには、やはり少しはドイツ語になれておく必要があります。ただ、このように名詞を積み重ねていって一つの単語を作るドイツ語の感覚は、日本語の感覚とも非常に近く、構成している単語さえ分かれば、よほど難しい概念でない限り常識的に分かる場合が多いと思います。また、普段私たちが使っている長たらしい名詞も元はといえばドイツ語から翻訳されたものも少なくありません。例えば臓器の名前などはそうで、十二指腸という単語は元々はドイツ語のZwölffingerdarm(12・指・腸)のそのまんまの翻訳です。
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