動詞の変化(3/3)

どのように役に立つのかというと、主語が単数なのか複数なのかの区別が動詞の語尾から判断できるのです。つまり、単数のときの3人称現在の動詞の語尾は t で、複数のときの語尾は en ですからはっきり違います。簡単な文章を読むときはあまり関係ありませんが、複雑な文になると、どれが主語でどれが目的語なのか分からなくなってしまうケースが結構あります。

ドイツ語が結構読める人でも、主語と目的語やそのほかの要素などがごちゃごちゃになってしまって、訳の分からない訳をしてしまう場合もあります。また、enやtで終わる場合は一人称の複数のwirと二人称のihrの場合もそうですが、この場合も悩む必要は全くありません。要するにenやtで終わっていて、wirやSieやihrがなければ、自動的に3人称しかありえないわけです。

ですから文を読むときは、常に冷静に2番目の動詞の語尾を見みることです。3人称のときは動詞の語尾から、主語が単数なのか複数なのかは、どのような初心者でもはっきりと分かるはずです。そして、仮にその文の動詞が複数形の語尾変化をしていて、文の中に複数形の名詞が一つしかなく、そしてそれが1格である場合は、その名詞が文頭だろうが文末だろうが、どのような場所にあったとしてもほぼ確実に主語であると自動的に決定することができます。

また、ちょっと難しいですが、仮に動詞がtで終わっており、主語がihrでなく(主語にihrがくるということは会話文でもない限り、あまりありません)、なおかつどこにも主語となる単数の名詞がない場合があります。この場合は後ろで触れる複文(「〜ということ」というdass文や、「〜であるところの人」という関係文)などが主語の役割を果たしていることがほとんどです。

実際当たり前のことなのですが、若干はドイツ語が読めるけれど、それ以上上達しないという人は、その辺をなおざりにしている場合があるかもしれません。動詞というのは、2番目に来るということと並んで、その語尾に常に注意することがとても重要です。そうすることによってドイツ語を読むときに、主語が単数形なのか複数形なのかをはっきりと確定できるだけでも内容理解のための大きな一歩であると思います。

ですから、主語と動詞の語尾変化の関係を「主語→語尾変化」と理解するだけでなく「語尾変化→主語」と考えることはドイツ語を理解する際の大きな助けになります。

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