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次に注目したいことは、動詞の人称変化についてです。これも初心者のうちは、さんざん苦労する部分ではないかと思います。これもどんな初心者の人も一度は目にした図になると思いますが、一応書いてみます。ここでは前にもあげた「住む」という動詞のwohnenを例に書いてみます。
| 単数形 |
複数形 |
| ich |
wohne |
wir |
wohnen |
| du |
wohnst |
ihr |
wohnt |
| Sie |
wohnen |
| er/sie/es |
wohnt |
sie |
wohnen |
この人称変化に関しては残念ながら、そのまま覚えるよりほか手はありません。語尾変化の覚え方としては昔何かで読んだのですが、「エストテンテン(e-st-t-en-t-en)」と単数から順に語呂合わせにして、語尾の変化を覚えるのも一つの覚え方です。
このような動詞の人称変化に関しては、文法の教科書などに詳しく書いてあることと思いますので、ここではちょっと視点を変えて考えてみたいと思います。例えば、たいていの人は動詞の人称変化の覚え方としてichのときはeで終わる。duのときはstという風に覚えていると思います。すなわち、ich→e、du→stといったようにです。
別にそれでもいいのですが、ドイツ語を読む場合などは逆に覚えた方がいいのかもしれません。つまり、「動詞の語尾がe→主語はich」、「st→du」という風にです。これはなぜかというと、ドイツ語の場合動詞は2番目に来ますが、主語は常に1番目にくるわけではないからです。
例えば、日本語で考えますと「君は彼女と映画へ行く」という文は、ドイツ語の語順にすると動詞が二番目にきますから「君は、行く、彼女と、映画へ」となりますが、例えば「彼女と、行く、君は、映画へ」でもいいわけです。ですから、主語が最初にあれば苦労はしませんが、常にそうとは限りません。そのときに、もし動詞の語尾に注意を払う余裕があれば、仮に動詞がstで終わっていれば、主語は唯一duしかあり得ないので、主語にたどり着く前に、動詞の形から主語までもが分かってしまうわけです。
このように、人称変化のところで書きましたように、ドイツ語の場合は1人称「わたし」のときと2人称「君・あなた」のときなどは主語と動詞の語尾は完全に1対1の対応関係にありますのでそれほど難しくはありません。では、動詞の形から類推して役に立つのはその場合だけかといいますと、残った3人称のときも役に立つのです。「わたし」と「君・あなた」以外は全部3人称ですから、多すぎてどうしようもないと思う人もいるかもしれませんが、それでも役に立ちます。
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