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至仏山での山スキー旅行記

2007年4月29日(日)
さて、ゲレンデがクローズになりましたが最後のスキーを恒例の至仏山で楽しむことにしました。
至仏山は尾瀬湿原に面している標高2228mの山で、山頂からの尾瀬ヶ原の眺めがすばらしく、
ハイシーズンはハイキング客でにぎわいます。
なお、5月11日から6月末は植物保護のため閉山となります。
今回は、雪が減り過ぎないようにGWの前半で、かつ気象状況が良さそうな時期を設定して出発です。

まずは戸倉スキー場に車を止めて、タクシー(1BOX)で鳩街峠に向かいます。
昨晩、岩鞍付近は雨でしたがこのあたりは雪だったようで、路面は凍結箇所がかなりありました。
鳩街峠は写真のように雪がたっぷりです。
とても春とは思えない眺めです。

さあ、ここから至仏山の山頂にむけて出発です。

スキーにシールを装着し、スタートします。
昨シーズンはスキーを担いでスノーシューだったので、荷物が軽くなって快調な出だしです。
先に出発した多くの人のシュプールや、ピンクのコース端の表示を参考にしながら進みます。

ちなみに、写真はTSUMAです。

登り始めた直後の風景です。
林間の雪原をひたすら進みます。
写真は振り返ったときに見えた燧ケ岳です。
尾瀬ヶ原のさらに向こう側にそびえる山です。

一方、進行方向の右前方に見えるのが目的の至仏山です。尾根沿いに、小至仏、至仏と右回りに大きく回りこむように登ります。
登山道とほぼ同じルートですので、約4.5kmの
行程です。

今回使用したスキーは、山スキー用に用意したもので、
アルペンツーリングビンディングという、写真のように踵が
持ち上がるタイプのビンディングを装着しています。
また、滑走面にはクライミングスキンという、エチケットブラシのような滑り止めシートを貼り付けていますので、
スキーを履いたまま歩くようにどんどん登れます。

スキーとして滑走するときには、スキンを剥がして、
ビンディングの踵をロックしてから滑ります。

大分登って、森林限界に近づいたため、視界が開けてきました。
奥に見えるのが尾瀬ヶ原と燧ケ岳です。
湿原もまだ真っ白ですね。

奥に見える真っ白な雪原が、目的の至仏山長からの山頂からの滑走エリアです。

大分疲れてきましたが、小至仏山の山頂に向かいます。
これを越えると目的の至仏山が見えるはずです。

ダイジロウはこの2週間のトレーニングをサボったせいか、このあたりではかなりヘロヘロになってきました。



ようやく至仏山に到着です。
結構多くのひとで賑わっています。
登りにここまで約3時間半かけてきました。

スケール感を表現するため、パノラマ合成をやってみました。
(下の写真)
フリーソフトの「AutoStitch」というのを使ってみました。
放り込んだ画像を自動でつなげてくれました。(すごい!)
http://www.cs.ubc.ca/~mbrown/autostitch/autostitch.html


お昼を山頂で食べて、元気を回復したところで、今回の最大の目的のスキーです。

右の写真のようなとても広くまだほとんどシュプールで荒れていない雪面を滑ります。

写真の正面奥に向かうと山ノ鼻方向で、結構多くのボーダーが向かっていきました。
登り返して2本、3本とすべるのかもしれません。
あるいは、山ノ鼻から鳩街峠に戻るルートとなります。

我々は、斜面真下のワル沢方面に滑ることにしました。
真っ直ぐ滑り、林を抜けて、沢を渡ると鳩街峠への登りを経てゴールです。

とても広いので感覚が狂うのですが、結構な斜度があるはずで、30度弱はあるのではないかと思います。

GW後半になると、雪がどんどん減りますし、ひとも多く入りますので、全体的にかなり荒れてしまうそうで、
ちょうどよいタイミングでした。
ちなみに山頂は2006年より雪が多かったです。
雪不足のシーズンだったにしては意外でした。

右手の小至仏方面はこんな感じです。
小至仏のわきにトラバースしたシュプールが残っているのが見えます。

TSUMAの滑りをパチリ!

疲労と、斜度の感覚のズレからか、
怪しい滑りになっています。

それにしても空の青さが素敵ですね。

こちらも山頂を振り返って1枚。

ここまで5分かかったでしょうか。
3時間半の登りに滑りが5分。

でもこの景色とダイナミックな滑走がたまらない
魅力なのです。

林を抜けて、沢を2本渡ったら、鳩街峠へのおよそ30分の登りになります。

再びシールを装着し最後の力を振り絞り、
無事に鳩街峠に到着。
おつかれさまでした。

以上、至仏山の山スキー旅行記、いかがだったでしょうか?
知り合いに山スキーに慣れた方がいらっしゃいましたら、参加させてもらってはいかがですか。ただし、それなりに準備が必要ですのでご承知おきを。

●最後に
・同行者、装備
 初めての人だけで行くのはお勧めできません。くれぐれも山に慣れた方の指導の下で、トライするようにしてください。
 また、装備も雪崩などの発生のリスクを考慮して、ゾンデ、スコップ、ビーコンなどの携行を勧めます。
 でも、そうまでして行く価値はきっとありますよ。
・駐車場
 鳩街峠の駐車場は台数が少ないので戸倉に車を停めてタクシーで鳩街峠に向かいましたが、戸倉と鳩街峠の間の道路は
 違法駐車のすごい列で、すれ違いが全く出来ない状態でした。確実に駐車禁止を取るそうですので、路駐は絶対に
 やめてください。(帰りがけに見たらホントに全て駐車禁止が取られていました)
・道路状況
 昨年も今年も戸倉から先の路面は凍結が見られました。甘く見てはいけません、スタッドレスが必要です。
 違法駐車と、ノーマルタイヤの車で昨年は大渋滞となり、動けなくなった車を乗り捨ててそのまま山に登りに行くような
 不届き者も現れる始末。おかげでタクシーが鳩街峠までたどり着けず、タクシーを下りて鳩街峠まで板を担ぎました。