資生堂 聖ピーチピチ・ハイパー学院 ラジオドラマSP
九月の花火
	脚本:みやじま のぶひろ
	原案・監督:もりた ふとし
	主演:篠原 ともえ、山本 シュウ

第1回目のゲストは「広末涼子」ちゃん(友情出演)

第1話「手紙」
ナレーション:大阪出身のシュウは、その甘いマスクと3枚目のしゃべりで
	東京に上京してからも女性に不自由することは、まずなかった。
	日頃から2個の携帯電話をたくみにあやつり、泣かした女性の数も、星の数ほどいた。
	そんなプレイボーイが、この日も満点の星空の下で、ひとりの女性と待ち合わせをしていた。

シュウ:	あー、きれいな星やなぁ。せやけど君のひとみの方が、もっときれいや。
	よっしゃ、今夜は、この口説きセリフでいくか。
	それにしても涼子のやつ、おっそいなぁ。花火大会始まってまうで。
		
		(SE)	雨音

シュウ:	あ、あっれー、雨、降ってきよった。あ。星も、隠れよったがな。こっりゃまずいわ。
	あかん、今夜の口説きセリフ変更しなあかんわ。
	この雨が、君の涙だったら僕は....

		(SE)	雨音ひどくなる

シュウ:	どうかなぁ。涙と「雨」を例えるのは、ちょっとベタかな。
	うーん、「雫」っていうフレーズの方がええなぁ。

		(SE)	さらにひどくなる雨音

シュウ:	おい、ちょっと待てよ、おい、なんやこの雨。その前に、これじゃ花火大会中止やがな。
	どうしよう。涼子は、まだ来てないし。

アナウンス:ごらんのように突然の雷雨のため、今夜の大江戸川花火大会は、中止とさせていただきます。

シュウ:	うそっ。たくっ、涼子のやつ、俺の手紙、読んでくれたんやろな。
	6時半に待ち合わせだろ。あいつ約束は、きちんと守るタイプなのになぁ。
	まさか、そんなこと無いよな。

篠原:	あ、あの。山本さん、ですよね。

シュウ:	あ、そうやけど。

篠原:	これ、渡してくれって、涼子ちゃんから。

シュウ:	うん?君は?

篠原:	2度ほど、マンションの前で、いっしょになってるんですけど。覚えてませんか?

シュウ:	いや

篠原:	あぁ、そうですよね。
	その時は、となりに涼子ちゃんがいて、かなり夢中で、イチャイチャしてましたもんね。
	あ、そうそう、あなた彼女といるとき、ひとつの方の携帯電話の電源切ってるでしょう。
	あれ、よくないと思いますよ。私、あなたのこと、いつも見てたんです。

シュウ:	フッ、ま、それは事実やけど、君は?

篠原:	私は涼子ちゃんと同じマンションのとなりの部屋に住んでる篠原っていいます。
	しのはらともえ。
	三浦友和の友に、山口百恵の恵で、友恵。

シュウ:	あぁ、あっそう。で、ともえちゃんが、なんで手紙を?

篠原:	あっ知らないですよ。
	私が花火大会に行こうとしたら、急に涼子ちゃんが「この手紙を届けてくれない」なんて、
	あのかわいい声で言うんですもん。

シュウ:	あ、そう。ありがとう。

篠原:	ねぇねぇ、ところで手紙には、何て書いてあるんですか?
	別に教えてくれないなら、それでいいんですけど

		(SE)	開封する

涼子ちゃんの手紙
		広末涼子ちゃんの声で
		(BGM)	とまどい

シュウさんへ

今夜の花火大会、行けなくなって、ごめんなさい。
今頃きっと、きれいな花火が夜空に打ち上がっていることでしょうね。
実は、面と向かってお話しできないことを、今日は手紙に書きました。
私とシュウさんがつき合って、もう1年半が経つんですね。
何度、あの車のサイドシートに乗せてもらったことか。
シュウさんの車のサイドシートは、私の指定席だと思ってた。
一生、私が座る席だと、思ってた。本気で結婚まで考えた。
なのに、私、こないだ見つけちゃったの。車のシートの横にロングヘアの髪の毛を。
あれは明らかに、ショートの私の髪の毛じゃなかった。
ごめんなさい。
もう私、シュウさんとは会わない方がいいみたい。
でも、今でもうれしかったことが、1つだけある。
それは、私が「歌手になりたい」と言ったとき、「おまえならなれる」
		涼子ちゃんの声、終わる
		(BGM)	終わる
		シュウの声になる
「涼子なら、絶対歌手になれるでぇ。」と、いってたこと。

ありがとう。シュウさん。
シュウ: あぁ、なんでや、涼子。いや、俺知らんでぇ、ロングヘアの髪の毛なんて。 篠原: ね、ね、どうしたんですか?えっフラレたの?うわっさぶっ。 シュウ: さ、さぶって、なにゃ、俺がフラレんのが、そんなさぶいことか? 篠原: ち、ちがうよ、雨。雨にうたれて、寒いってこと。 もう、フラレたからって私にあたらないでよね。 シュウ: あぁ、そうか。まぁ、送ってやるから、俺の車に乗れ。 篠原: そうやって気安く女の人を車に乗せるから、フラレたんじゃないの。 シュウ: ああ、ならいいや。
(SE) 車のドアの閉まる音、そして走り出す車 篠原: あぁ、カロゴン待って下さい。 篠原: うわぁ、すっかり濡れちゃったよ。どうぞ上がって。 シュウ: おじゃまします。 篠原: 涼子ちゃん、まだ帰ってきてないみたいだね。部屋の電気、消えてたし。 シュウ: はぁーっ、俺、ホンマ知らんで。ロングヘアの髪の毛なんて。 篠原: えっ、なに、そんなことが手紙に書いてあったの? あっごめん、私、雨に濡れちゃったから先にシャワー浴びてくるね。 (SE) シャワーの音 篠原: ねぇ、ねぇ、涼子ちゃんのどこが好きで、つきあい始めたの? シュウ: あぁ、一生懸命なところかな。 篠原: まだ分かんないじゃない。だって、今日の花火大会、行くって約束したんでしょ。 その約束するときは、涼子ちゃん何て言ってたの? シュウ: うん、分かんないさ。だって、手紙で誘ったんだもん。 実は、今夜さぁ、涼子に正式にプロポーズしようと思ってたんだ。 篠原: えっ シュウ: それで、俺も緊張しちゃってさ、なんか誘いづらくて。手紙で誘ったんだ。 大江戸川花火大会に行かないかって。大江戸川花火大会って、日本一の花火大会だろっ。 その日本一の花火の下で、涼子にプロポーズしようと思ってたのに。 篠原: それが雨で中止。 シュウ: あぁ、もうどうなってんだろうなぁ。 篠原: 花火の下でプロポーズかぁ、素敵じゃない。夢のようなことじゃない。 そうそう涼子ちゃんに、電話してみたら? シュウ: できないよ。 篠原: 涼子ちゃんの一生懸命なところが好きだったんでしょ。今度は、一生懸命探さなきゃ。 シュウ: うん。 (SE) tel する (BGM) MajiでKoiする5秒前の留守番電話 シュウ: あのー、君のひとみに、花火が、えーっと、花火じゃなくて、うまいこと言われへんな。 (SE) tel 終わる シュウ: ええセリフが浮かばんわ。 篠原: うわっ、今のはさぶーっ。さぶさぶまんや。出だしが「君のひとみ」って、何? シュウ: いや、すんませんっていうか、何て言うたらええんか、分からんでさぁ。 篠原: あぁ、私も知らないよ。 ただ、「今すぐ会いたい」とか「もう1度、話しよう」とか、言えばいいんじゃないの。 シュウ: そうか、ようし、もう1度。 (SE) tel する テープの声: あなたが、おかけになった電話番号は、現在ご利用できません。 (SE) tel 終わる シュウ: うそっ、今の今やで。 篠原: えっまさか。早く、となりの部屋、となりの部屋。 >(SE) ドアの開く音 (SE) 男たちの騒いでる声 シュウ、篠原: うわっ 篠原: あ、あの。 シュウ: ここに住んでた、広末涼子さんは? 男A: ああ、たった今、出てっちゃったよ。なんでも急な引っ越しみたいでさぁ。 おい、電話、外したか? 男B: はい。 男A: それじゃ、その箱に入れて、これといっしょに運んじゃってくれよ。 篠原: 引っ越し? シュウ: 引っ越し? 男A: そう引っ越し。急な引っ越しは困るんだよなぁ。 フェード・アウト (終了)

シュウ:「九月の花火」第1話を聞いて貰ったわけですが。どうでしたか。 篠原: なんか、恥ずかしいですね。なんですか、あのシャワーシーンは。 なんですか。やめて下さいよ。恥ずかしい。エコーかかっちゃって。 シュウ: いや、あのね、シャワーシーンでね、今、あれやな。 リスナーのみんな、やっぱり、篠原の「裸」想像してんのがな、とかね。 篠原: やめて下さいよ、もう。 シュウ: たぶん、なぁ、瑞々しいんやと思うわ。 篠原: 違います、違いますよぉ。おふろなんて入りません。 シュウ: 今、僕ら聞いてて、な、まさか「シャワールームに、山本シュウも入ってた」と想像してたら、 それは違うからな。 あれは、外出てんねん。 篠原: 外で聞いてるんです。やめて下さい。そんな、よからぬ想像は。 シュウ: でもね、リスナーのあなた、俺びっくりした、マジで。 さすが篠原はえらいなって思った。 篠原: なんですか? シュウ: そのシャワールームのシーン、さすがの本格派の女優ですよね。 ちゃんと上着脱いで、ブラジャー姿に。 篠原: やってない。信じられない。 シュウ: 気分盛り上げるために。そこまでやってくれるなんて。 篠原: やってないですよぉ。何を言うんですか。 シュウ: 目のやり場、無かったわ。それもなんか、純白のその下着。 篠原: やめて下さい。やめて下さいよ。 シュウ: すごいね、なりきるために。さすがや、声優バリバリや。そこまで気分高めるか。 篠原: やめて下さい。ほんと、ぜんぜんですよ。 シュウ:< まぁ、ね。個人的にね、すっごいうれしかった、この企画。 篠原: なんで? シュウ: スタッフに感謝。 篠原: なんでですか? シュウ: あのビーチクボーイ、いや違う、ビーチボーイズの広末涼子ちゃんの相手役やで。 篠原: そうですよね。しかもフラレて。 シュウ: フラレても、まぁ、言うたら、これでラジオ界のなんちゅうの?反町隆史? 篠原: 何を言ってるんですか。全然違いますよ。 まず、顔が違う、性格も違う、携帯電話2個持ってません、反町さんは。 シュウ: 実際の反町隆史って、たぶん俺みたいな感じやと思う。 篠原: 何言ってるんですか。本気な顔で、怖いです。シュウさん、コワれてます。 シュウ: そやけど、篠原が、監督、脚本やったら、さぁ、この後どうする? 篠原: どうしましょうかねぇ。実は、広末ちゃんは、相手の人を見つけていた。 シュウ: 見つけていた。 篠原: 見つけていたけど、その男の人は、シュウさんとホモだった。 シュウ: なんじゃそりゃ。 篠原: シュウさんだったら、どうしますか、この後。 シュウ: 僕は、個人的に偶然、広末涼子とのラブシーンさえあれば。 篠原: なんですか、いやらしいですねぇ。 シュウ: 最終的に、ねぇ。 篠原: それないって。それない方が、いいですぅ。あるかもしれないですぅ。 そうなると、みなさん、聞きたくなっちゃいますよね。 シュウ: っていうか、僕、いっぺんね、 「篠原ともえ:シャワーシーンやった」じゃないですか。 篠原: ええ。 シュウ: これは、ラジオならでわや。 篠原: なんでですか。 シュウ: あのー。FIVEにも無かった。 篠原: 無かったですよ。 シュウ: だから今度は、俺と篠原のベッドシーン。 篠原: いやですよ。へんたい。もう、何言ってるんですか。 シュウ: これは、是非、挑戦してもらいたい。 篠原: いやです。そんなの。それだけは、いやです、もう。 シュウ: そういうことで、ございましてね。 篠原: はい。 シュウ: 来週は、第2話。更なる豪華女性キャストが登場するそうですよ。 篠原: ありゃ。 シュウ: しかしね、その第2話まだ、できておりません。 はたして「九月の花火」は、どうなるのか。 篠原: 乞う、ご期待。
聞き取りにくいとこは、省いたけど、こんなのでした。
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