This week's feature
06/05/19  英語村
 留学が英語習得の近道といわれ、ここ数年アジアから英語圏への留学生がとても増えています。特に韓国はここ数年で急増、米国留学は国別で1位になっています。しかしその陰で、親がその費用のために無理をし過ぎて過労死という現象がおき、社会問題にもなっています。そこで"海外に行かなくても留学できる"というねらいから韓国で公設の「英語村」が次々と作られ話題を呼んでいます。

 「英語村」ではまず、入るときに「出入国管理事務所」で出入国カードを記入し提出します。東京ドーム約6個分の村には役場や劇場、銀行、郵便局、診療所、ショッピング街などが並び、路面電車も走っています。英語を母国語とする職員が働き、言葉はすべて英語しか通じません。子供たちを対象にした長期宿泊プログラムや週末の1日体験プログラムも充実しており、もうすでに来年2月まで予約でいっぱいだそうです。ただ現在8ヶ所が開設され13ヶ所で計画が進んでいますが、運営費の問題があるようです。質の高い人材を集めるため、人件費がかなりかかり運営費は年間約18億円にも上るそうです。果たしてすべて質の高い人材でなくてはいけないのかという点に見直しの余地があるような気がします。

 この記事を読んだ時に、なぜか私は東京ディズニーランドのようなテーマパークを思い浮かべました。もし日本にこのような「英語村」ができたら、1日パスポートを買って入国し丸1日英語モードになるのもおもしろいなぁと思いました。なかなか親子で留学といってもすぐ実行できるわけではありません。その点気軽に行けるこのような施設があったら、英語に対する特別な意識も少なくなり、言葉の楽しさを感じることができるのではないかと思います。ただ一方で他文化が次々に入ってくる今の時代、「自国文化」が失われてしまわないかが心配です。"自国の文化を大切に守りつつ他文化との共存"は、これからの課題となりそうですね。
©2005 Créer English Network. All rights reserved.
close