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06/04/28  小学校からの英語
 文部科学省の諮問機関・中央教育審議会の外国語専門部会が、小学校5年から週1時間程度の英語を必修化する必要があるとの提言をまとめました。小学校から英語を学ぶべきかどうかは賛否両論があります。IT化、グローバル化で世界が同時進行する時代に、地球規模の意志伝達手段として英語は不可欠で、英語の早期学習が必要だというのが賛成派の意見。一方で反対派の意見の中には、母国語である日本語能力が落ちている中での外国語学習に対する疑問や、全体的な学力低下傾向にある小学校で英語を必修科目に加える余裕がない、など様々な理由があります。

 両方の意見をまとめるのは難しそうですが、仮に賛成派の意見を取り入れて小学校高学年で英語学習を始めるとしたら、一番の問題は "Who teaches them English?"ということです。お金をかけて英語圏からALT を大幅増員したとしても、ネイティブであればいいという考えはあまりにも短絡的すぎます。小学校の先生だっていきなり英語を教えろといわれても困ってしまうのは当然ですし、いくら研修を受けさせても教えられるほどの英語力はそう簡単につけられるものではありません。
言葉は繊細でありながら力を持った、とても奥が深いものです。英語に限らず外国語を学ぶということは、その国の文化、伝統、歴史、考え方なども一緒に学んでいるという意識をしてほしいと思います。いずれにしても子供たちが将来考える力と理解する力をもった真の国際人になれるよう、大人は何をどう教えるべきか真剣に考えていかなければならない時期ではないでしょうか。
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