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05/08/22  外国人労働者
 少子高齢化が進む日本をはじめ各先進国では、将来の労働力不足が深刻になっています。国連によると、日本の生産人口を外国人労働者の受け入れで補うには、毎年65万人増やす必要があるそうです。昨年は就労目的で来る外国人は約16万人だったので、その4倍必要ということになります。

 そこで、多くの外国人労働者を各地域社会が受け入れられるのかという問題がでてきます。文化も生活も今まで違う人々が新しい社会になじめるかどうか、そしてその周りの日本人が見守ってあげられるのかどうかという現実があります。
例えばゴミだし、深夜の騒音、駐車の問題など生活習慣の違いから起こるトラブルが絶えないそうです。そして彼らは請負業者を通じて雇用されることが多いので、社会保険の問題もあります。

 「移民先進国」の欧州では、これらのトラブルは言葉に問題があるからだとして語学力を受け入れの条件のひとつとしているところが増えています。“言葉こそ真のパスポート”と言われるように、その国の文化・生活に少しでもはやく慣れようとするならば、コミュニケーション手段の言葉を学ぶことはとても重要だと思います。実際日本語教室を開き、地域の人々と触れ合う機会を増やしたことでトラブルは減ったという結果もでています。
話は少しそれますが、プロサッカーの中田英寿選手もイタリアにいた時はイタリア語、今度イギリスに移籍しましたがそこでは英語とその国の言葉以外しゃべらないということを聞いたことがあります。それはその土地の文化や人々にとけこむにはとても大切なことですね。

 これから外国人労働者が日本の経済を助けていく中で一番大切なことは、異文化コミュニケーションの理解を深めることです。彼らを外国人(英語では"foreigner"といってよそ者という感覚)としてではなく、同じ地域に住む人々として助け合い暮らしていけるように、社会全体で協力しあうべきではないでしょうか。
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