This week's feature |
05/08/15 あるアンカーマンの死 |
先週アメリカABC放送の看板アンカーマン、ピーター・ジェニングスが亡くなりました。まだ67歳という若さでした。 彼はアメリカを代表する名アンカーマンでした。彼の父親もアンカーマンで、それを見て育った彼は9歳のときにはすでにカナダのラジオ局で、Kid's showを担当していたそうです。そしてそれからは猛スピードの出世でアンカーマンの地位を確立していきます。 しかし全てが順調だったわけではありませんでした。 最後まで務めていたイブニング・ニュースに最初に抜擢されたのは彼が26歳のときでした。彼のハンサムな容姿、威勢の良さに期待されましたが、わずか3年で終わってしまいます。そのとき彼は、この経験は良い機会であったと言っています。その理由は彼いわく、 "I was obliged to figure out who I was and what I really wanted to be." (自分が誰なのか、自分は本当に何になりたいのかを明確にせざるおえなかった) からです。 そしてその後、ABC放送の外国特派員としてベイルート、レバノンと中東地域のエキスパートとして実績を積んでいきます。その間ピーター流報道の仕方が注目をあびます。1983年にソロアンカーとして再びイブニング・ニュースに戻ってきた彼は、今まで養ってきた国際的経験を基盤にトップ視聴率を獲得、彼のスマートでコントロールされたスタイルは多くの人々を魅了していきました。 彼はアンカーマンのあるべき姿をあるインタビューでこう語っています。 "When it's clearly an emotional experience for the audience, the anchor should not add his or her emotional layers." この言葉に20年近く続いたニュース番組の根底を見た気がしました。 心からご冥福をお祈りいたします。 ※BS,CS,ケーブルTVでは毎日ダイレクトに海外のニュース番組を放送しています。日本とは違う報道スタイルを自分なりにぜひ感じてみてください。 |
©2005 Créer English Network. All rights reserved. |
close |