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今朝描いた夢の中で、あたしは彼女だった。 そこでは「あたし」がいつもみたいに彼と二人で、互いに笑いあっていた。 彼が「あたし」に笑いかけて、思わず「あたし」も彼に笑いかける。 「あたし」が怒れば、彼は小さくなだめて頭を撫でる。 「あたし」が泣けば黙ってずっと側にいる。 「あたし」が喜べば、それ以上に喜ぶ。 彼と過ごす、感じる、いつもと変わらない風景。 ただそのどこにも、あたしはいない。 あたしはそのさまをただ何も言えず遠くから眺めているだけだった。 あたしが笑っても、彼は返してはくれない。 笑いかけてくれても、その笑みは「あたし」へのそれと意味合いが全く違っていて。 あたしの思いは決して彼に届かない。 ―あたしは、ここよ、 あたしを、みてよ。 いつしかあたしの胸に渦巻いて来た気持ち。 でもこれがあたしの気持ちなのかそれとも彼女の気持ちなのか、 わからなかった。 ねぇ、あなたもこんな風に、苦しみに似た切なさを抱いているの? ねえ、ジャスミン。 泣いているのは、あなたなの? |