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「15日の13時にリゼンブールに着くって言ったよね?」 「・・・・。」 「それが何で16日の7時にここに来てんの!?」 「・・・悪かったって。」 あたしの大事な幼馴染み兄弟は、 数年前から旅をしている。 たまにしか帰ってこないから、マメな弟の方から「来週帰る」っていう連絡が来たときには 家中走り回ってばっちゃんやデンに報告するくらい嬉しかった。 しかも帰りの汽車の時間まで教えてくれて、 これは迎えに行かなきゃダメでしょう? それなのに。 待てど暮らせど二人は来ない。 日に3本しかない汽車を2本見送って、腹が立ったので家に帰った。 今朝になって、へらへら笑って帰ってきたから、 スパナで一発殴ってやったら、 ちっさい兄が頭から血を流しながら、文句を言ってたけど、 あたしが一言怒鳴ったら、ピタリと何も言わなくなった。 もしかして、あたし泣きそうだったかな。 嬉しかったのに。 楽しみにしてたのに。 帰ってきたら、何て言って迎えてあげようとか、 夕飯は何を作ろうとか、 時間が出来たら何処へ行こうとか、 そろそろ桜の季節だし、ピクニックに誘ってみようって 色々考えてたのに。 会えるのは何ヶ月ぶり? 連絡だってよこさないし、 何処にいるのか、何をしているのか、こんな田舎町には噂すら届かない。 ずっと心配してたのに。 ・・・あたし、あの二人にとって何なのかな? エドはあたしの事好きだって言ってくれたけど、 あの時は状況も状況だったし、 もしかしたらあんまり大切に思われていないんじゃないだろうか。 ホントはこうしてうじうじ考えるのってあんまり好きじゃない。 あれもこれも悪い方向に考え出したらきりがなくて、 だんだんそう考える自分が嫌になって。 二人が帰ってきて、一発殴って、大声出して ホントはそこで自分の部屋に逃げ込んでしまいたかった。 だけど 一人で考えてたらもっと嫌な自分になってしまいそうで 怖かった。 だから、今こうしてエドと二人でリビングにいる。 アルはいつの間にか居なくなったけど、 多分ばっちゃんの手伝いでもしているんだろう。 窓辺に座ったエドは居心地悪そうに 本を開いたり、うつむいて寝ようとしたり 窓の外に視線を送ったり 落ち着かない。 ・・・しょうがないけど。 「・・・・・あー、そういや駅から来る途中の道でサクラの蕾が 大分色変えてたっけ。そろそろ咲くかな。」 「・・・?」 ずっと黙ってたエドが突然おっきな声で独り言言うから、 びっくりして思わず顔を上げてしまった。 エドはそんなあたしを見てちょっと困ったように笑った。 右手の親指を窓の外に向けて。 ・・・あっ。 「うん!」 あなたの“合図” エドはウィンリィに告白済みですが(勢いに任せて)、特に何の進展もないという捏造設定による話。 ・・・告白の状況は、アニメファンブック(だっけ?)第二弾における『朴×豊口対談』の感じで。 あれは凄い対談だった。(でも朴さん実際はエドアルの人よね…) 戻る |