局長近藤殿、「たえ」なる娘に殊の外御執着。勢い衰え知らずにして尚燃え盛るが如く。
女に少して妙なる名、其れなる娘に不相応なること限り無し。名、必ずしも体を表さず。
此の山崎、殊の外安堵。退なる名は己が意に合すること無き、とくと副長土方が胸に刻ます。さればこそ、妙なる名聞きしときの土方が常なる武士(もののふ)にあらざりしこと不快この上無し、土方が微笑甚だしきこと限り無し。

山崎語るは己が姓名。
「名は体を表さず、体は名を表さず、されば己は退くも退く意もあらざるなり」
されば副長土方の一献ぐいと飲み干す。

何を飲み干すも当人すら其れ知る由無し。
知らぬが儘に杯、基の空虚に戻る。








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