アニメ業界の職種
今回は、アニメを制作するにあたってどんな職業があるかお話します。
1.総監督
総監督というのは話の全部をまとめる仕事です。話の趣旨や、登場キャラクター、音楽等をシナリオライターや演出、制作進行等と共に考えます。一番意見の反映される職ではあります。しかし、実際制作が始まってしまうと自分ではどうにもならない事が多く、完成まで待つだけになるようです。1つの番組で数本の担当がありますが、こうした仕事は1本いくらという報酬なので時間がかかってしまうと稼ぎにならない事もあります。いわゆる名誉職ともいえます。この仕事のサポートに助監督等がいます
2.シナリオライター
シナリオライターは文字通り話の内容を書く仕事です。監督等から話の趣旨等を聞き作るのですが、書き方が少し違います。小説のように書くのではなく、場所の状況や人物の心等を分かりやすく、絵にしやすいように書きます。
3.演出
演出は映像にした時にどう見せるかや音楽等、細かい部分を決めていきます。絵コンテと呼ばれる絵の台本を作ったりします。この絵コンテをもとに台詞の台本や、音楽や効果音などの仕事ができてきます。
4.キャラクターデザイン
わりとキャラクターデザインというと人物と思われがちですが、人物も含めて、登場する小物や動物、背景のデザイン等いろんな仕事に分かれてます。なので、1話で複数のキャラクターデザインがいる事になります。
5.作画
この仕事がいわゆるアニメーターを呼ばれる仕事です。まず、絵コンテをもとに絵の始まりと終わりを書く原画。その原画の間の絵を書く動画に分かれます。たとえ原画でもそれぞれのクセがあって、そのままでは絵の出来がバラバラになるので、それの絵をまとめる作画監督がいます。出来た動画の出来をチェックする動画チェッカーという仕事もあります。だいたいこの2つは原画や動画の仕事をしながらやる事がほとんどです。
6.仕上げ
この仕事は出来た動画に色をつける仕事です。今までは動画をセルに写し、アニメカラーと呼ばれる絵の具で塗っていました。現在では9割パソコン等で色を塗ってしまうのでかなり手間が少なくなりました。なにより乾かす時間が無くなったのが大きいです。
7.美術
背景を書く仕事です。絵コンテから番組でどのような背景が必要になるか分かるので、作画と同時進行で始まります。この仕事は風景画に近いものがあるので美術大学などから来ることが多いかもしれません。
8.声優
作画に続いて有名な仕事かもしれません。声優とは出来た台本を元にキャラクター声を入れる仕事です。スケジュールによっては絵に合わせて録音したり、絵が無ければ時間に合わせて録音。同じ話数の登場キャラも別々に録音したり、合わせて撮ったりと技術がかなりいります。昔は通して録音していた為に間違えると始めからやりなおしでしたが、今は編集技術が上がったのでその心配はなくなりました。でも、間違える事で音響さんの仕事が増えるので良くはないですが。
9.撮影
出来た絵をフィルムに撮影する仕事です。アニメを知らなくても出来る仕事で、一般職からや、上の仕事を諦めた人達がかかわっていたりします。でも、スケジュールで1番打撃を受ける仕事なので、詰まっている時は2、3日陽を見ないこ事もあるそうです。出来高ではないので安定した給料は貰えます。
10.音響、音楽
この仕事は使用する音楽を作ったり、発注したり、効果音を作ったりします。
11.編集
この辺はテレビ番組等と同じような仕事です。出来たフィルムと音を合わせるダビングや、時間がオーバーしたり、いらない部分を切る尺詰め等の仕事をします。この作業が終わり、初号という関係者だけの上映会が終わるといよいよ完成で、TV局等に渡します。
12.制作進行
上の作業全てを完成までスケジュール管理する仕事です。期間までに間に合わなかったら他の作業の時間を調整したり、作業を円滑に進められるように細使い等をします。ほとんど苦情受け係りなので、気苦労の絶えない仕事ではあります。ですが、監督以上にアニメを仕切ってる感じなので、完成した時の達成感は絶大です。
13.プロデューサー
これはTV局の職種ですが、全てがここから始まります。簡単に言えば、このプロデューサーになれば好きなアニメを放送できる訳です。ただ、視聴率や予算の関係でできないという会社の都合もありますが。
まだまだ、細かく言えば切りがないですが、これだけ沢山の仕事があります。絵が下手だからアニメの仕事が出来ない訳ではないので、別の方法で試してみて下さい。