+++館シリーズ+++ |
十角館の殺人 |
◇ 話の内容 ◇ 大分にある大学のミステリー研究会のメンバー7人は、九州の孤島、角島にある建築家の 中村青司が建てた十角館と呼ばれる十角形をした館を訪れる。 この館を建てた中村青司は、青屋敷で四重殺人による謎の死を遂げている・・・。・・・・・・・・・ 孤島、十角館で起こる連続殺人事件。犯人はいったい誰なのか!? |
◆ 感想 ◆ 「十角館の殺人」は、綾辻行人さんのデビュー作になります。 私はこの本を読んで綾辻さんのファンになりました(^-^) 今までに読んだミステリー小説の中で、お気に入りの1冊です。 話の中で、主な登場人物の7人が、海外の推理小説家の名前を使っていたのが面白かっ たです。 あと十角形の家の構図とか、変わっててなかなか興味深かったです。 話は「本土」と「島」と代わり順番に書かれていてテンポよく進んでいくので、最後まで誰が 犯人なんだろう?とワクワクして読めました。 1度読んで、もう一度読み返してみたらまた違った面白さがあります。 (ミステリー小説ってだいたいそうなのかな?) 話の中に出てくる探偵の島田潔が個性的で面白いキャラクターだなぁと思いました。 いいですねぇ、こうゆう人(^-^) 推理小説には変わった探偵がつき物の様ですね(笑) まだ読んでない人よかったら読んでみませんか? 読んで絶対損はしないと思いますよ(^-^) |
水車館の殺人 |
◇ 話の内容 ◇ 話は現在と過去と代わり順番に進んでいきます。 交通事故に遭い、重傷を負って足が不自由になってしまった藤沼紀一は、修復不可能に なった顔に恒に仮面をつけ、妻の由里絵と一緒に人目を避けるように山の中の館でひっそ りと暮らしていた。 1年前の1985年に起こった正木慎吾の殺害事件、古川恒仁の謎の消失、家政婦の転落 事故・・・。 これらの事件の本当の真相が1年後の現在、島田潔によって証される。 |
◆ 感想 ◆ 館シリーズの、第二作目です。 中村青司の建てた家で、再び殺人事件が起こった事が不思議で不気味です。 館の雰囲気も、何処かからいないはずの人が出てきそうな感じがして怖かったです。 それにしても探偵の島田潔が水車館に訪れた事で、迷宮入りになるはずだった事件が解明 してしまうんだから、普通だったら犯人にとっていやなヤツになるでしょうね^-^; でも、犯人は事件を解明してくれる人をずっと待っていたのかもなぁと思うと複雑な気持ちに なりました。 |
迷路館の殺人 |
◇ 話の内容 ◇ 島田の元に、鹿谷門実の書いた推理小説の新刊が、著者本人から送られてきた。 新刊の内容は現実に迷路館で起きた事件を題材に書かれている。 この小説を、島田が読み始める所からこの小説は始まります。 迷路館に住む推理小説家、宮垣葉太郎の誕生日パーティーに招待された宮垣の弟子の作 家4人と、編集者の宇多山夫妻、評論家の鮫嶋智生、島田潔の8人が遭遇する迷路館での 連続殺人。 あり得るはずのない密室殺人・・・。 地下にある迷路館に閉じこめられてしまった島田達は・・・。 |
◆ 感想 ◆ 館シリーズの三作目です。題名の通り内容は迷路の様で複雑でした。 この小説は、作中作(小説の中に小説が入ってる)の構成になっていて、普通の小説と違っ て趣向がこらしてあったので楽しめました(^-^) 普通の家とは一風変わった館の中・・・ドアのない地下室に閉じこめられているような感じで (実際に地下室と大差は無いのかな)正体の分からない犯人がいて人が殺されていく・・・。 逃げたくても逃げられない、まさに袋のねずみ状態。この話しなかなか怖かったです。 やっぱり逃げ場がないって言うのが怖いですね。 この迷路館、方向音痴な人は住まない方が良いような家ですね^-^; ところで鹿谷門実は、迷路館で起こった事件の現場に実際にいた人なんですが、いったい誰 なのか?この人の正体は最後の最後で分かりますが、正体が分かってなるほどそうだった んだと驚きました。(気づかなかったです・・・^-^;) 館シリーズをまだ読んだ事のない人は、この迷路館の殺人を「人形館の殺人」「時計館の殺 人」「黒猫館の殺人」より先に読まれる事をお薦めします。 迷路館の殺人以降に出た本を先に読むと、鹿谷門美の正体が分かってしまうので・・・ 「迷路館の殺人」を読んだ時に面白さが半減してしまうと私は思います。 |
人形館の殺人 |
◇ 話の内容 ◇ この話は、画家である飛龍想一の視点で書かれています。 想一は、母親の妹で育ての親、池尾沙和子と一緒に父親の高洋が住んでいた、京都の左京 区北白川にある人形館と呼ばれる屋敷に引っ越して来る。 その家の母屋と離れの『緑影荘』には、高洋が作った、マネキン人形が意味ありげに置かれ ていた。 誰も入れるはずのない密室状態の想一のアトリエで起こった、人形へのいたずら。 幾度も起こる不可解な出来事。 家の近くで起こった子供の連続殺人事件・・・。 自分の命が狙われていると知った想一は・・・。 |
◆ 感想 ◆ この「人形館の殺人」は、館シリーズの中でも綾辻先生が一番お気に入りの作品だそうです が、最後まで読んだ感想は、やっぱり意外でした。 まさか、そんな事があっていいの?ってゆう感じでした。 私の場合、最後の最後まで信じられなかったです^-^; きっと、島田潔が出てきて最後に何か言ってくれるんだろうと思っていました。 この話を読んだ後、何だか淋しい気持ちになりました。 |
時計館の殺人 |
◇ 話の内容 ◇ 稀譚社の新人編集者、江南孝明は、超常現象をテーマにした雑誌「CHAOS(ケイオス)に 載せる、『鎌倉・時計屋敷の亡霊に挑む』と言う特別企画のために、中村青司が建てた「時 計館」へ副編集長とカメラマン、W**大学の超常現象研究会の学生5人と霊能者と一緒 に時計館へ取材に訪れる。 今は使われていない時計館の旧館に、3日間閉じこもる事になった江南達。 閉鎖された館の中で悲劇が起こる・・・。 次々に起こる、連続殺人事件の犯人の正体は誰なのか? |
◆ 感想 ◆ この作品は第45回日本推理作家協会賞受賞作になりますが、賞を取られているだけあっ て、読み応えのある話でした。 時計塔の針が何故ついていなかったのか? 最初読んでる時に気になりましたが、ちゃんと理由があったんですね。 最後の方でやっぱりどんでん返しがあったりして、謎解きの所はすごく納得させられました。 殺人の場面なども真に迫った感じがあって緊迫して読めました。 この本が今までの館シリーズの中で一番長い話になりますが、とにかく面白かったです♪ 「十角館の殺人」もシリーズの中では好きな作品ですが、「時計館の殺人」も同じくらい好き です。 |
黒猫館の殺人 |
◇ 話の内容 ◇ この話は、黒猫館の管理人、鮎田冬馬の手記を元にした話しになっています。 泊まっていたホテルが火事になり、記憶喪失になってしまった鮎田は、病院で読んだ「迷路 館の殺人」の中に、記憶を無くす前に自分が書いたと思われる手記に出てくる中村青司の 名前を見つけ、「迷路館の殺人」の作者、鹿谷門美と出会って記憶を取り戻そうとするが・・・。 江南達は黒猫館を訪れ、手記に書かれた事件の真相を探る・・・。 |
◆ 感想 ◆ 館シリーズ六作目です。 黒猫館は今までの館より凄くこった館だったなぁと思いました。 流石にそこまでやるとは思っても見なかったので驚きました。 ところで私は手記におかしな所があるって言うのは最初全く気づけませんでした。 この中に何かがあるんだろうなぁとは思って読んでいましたが(;^_^A もう一度読み直してみると、うまく出来ているのが分かって面白かったです。 |