++幻影夢想++

幻影夢想 1


  ◇ 話の内容 ◇

   邪鬼になってしまった人の邪心を取り払う事の出来る守護者で、お寺の跡取り息子、
   乙矢環。
   環の幼なじみで恋人の如月旭。
   話は環と旭の二人を中心に進んでいきます。

   ある日、旭達の通う学校に戸田高校から昔の幼なじみの鳥居充が転校して来る。
・・
   久しぶりに会う充の様子が、昔と違う・・・。
   彼女は何かに取り憑かれている様だが・・・。
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   ある日の朝の登校途中、旭と環は、蝶々に好かれている少年、後藤宗一に出会う。
   実は、宗一は志望校に落ちた事を苦にして自殺したが、邪心の力を利用して、命を
   取り戻したらしいとゆう事が分かる。
   宗一を救うには宗一自身を殺すしかない・・・。
   悩んだ末に環は自分の命と引き替えに宗一を助けようとするが・・・。
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   護法を召喚出来なくなってしまった環・・・。
   そんな環の様子を影羽(猫)と見ていた謎の少年。
   彼は乙矢家にある刀、水月華が目的でやって来た様だが・・・。
   少年に攻撃される環は・・・。
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   <希求>
   少年の空しさ(?)をテーマにした短編。



  ◆ 感想 ◆

   幻影夢想の1巻は、高屋先生の初めてのコミックになります。
   この本には3篇の話が入っていますが、初めの2篇は短編の形になっていて、3話
   目から続き物になっています。
   でも一応みんな繋がっている話しの様ですが・・・。(ややっこしい説明^-^;)

   この話に出てくる環の恋人、旭は純粋で明るく、好感が持てるキャラクターです(^-^)
   こんな子が実際にいたらすごいなぁと思います。

   高屋先生は花とゆめで「翼を持つ者」の連載をされていましたが、こちらの話も私は
   面白い話しだと思います。

   今や高屋さんの代表作になりつつある?フルーツバスケットは残念ながらまだ読ん
   だ事はないのですが、機会があったら読んでみたいなぁと思っています。







幻影夢想 2


  ◇ 話の内容 ◇

   環の変わりに邪鬼にさらわれた旭を連れ戻しに行く常盤。
   そこには邪法使い、えいじの姿が・・・。
   惣鉞(そうえつ)が身をもって封印した邪刀、水月華を奪おうとするえいじだが・・・。

   そんな中突然消えた旭。

   相対する月華一族と、守護師の戦いが始まる。



  ◆ 感想 ◆

   環の意外な出生の秘密が分かる巻です。
   うーんそれにしても環、大変ですねぇ・・・。
   主人公は苦労をしますね・・・^-^;

   ところで環の祖父惣鉞(そうえつ)と母親の要っていったい何歳位の時に知り会った
   のかが気になりました。






幻影夢想 3


  ◇ 話の内容 ◇

   電車の中で、突然居なくなってしまった旭に出会う環。
   喜んだ環だったが、旭は、自分が水月華の生まれ変わりで、過去に月華一族の王、
   飛良の事を愛していたと言う。

   水月華として覚醒した旭は、月華一族に付く事に!?
   旭は環に敵になる自分を嫌いになって欲しいと言うが・・・。

   一方、邪法使いえいじは、月華一族を抜けだし環の元に身をあずけるが・・・。



  ◆ 感想 ◆

   信じ合い、愛し合っていたと思っていた旭に裏切られた時の環のショックは大きかっ
   たと思います。
   それでも旭の事を一途に愛し続ける環を見ていると可哀想すぎます〜(T_T)

   一方、えいじがかなわない恋だと知りながら環を好きだってゆうのも、切ないことだ
   なぁと思いました。







幻影夢想 4


  ◇ 話の内容 ◇

   人が死んだ時に魂魄の魄が堕ちる地、魄碑(はくひ)の巣に、番人の紗帛(しゃはく)
   に呼び込まれた環。

   邪心、剽(ひょう)に魂魄を捕らえられて、転生する事が出来ないえいじを救う為に、
   剽に会いに行く環だが、そこで水月華を名乗る旭と出会う・・・。

   ついに月華一族の王、飛良と闘うことになった環は・・・。


   <外伝>

   若手の人気画家、真柴かおるが邪気に取り付かれていると知った環は、真柴の元へ
   邪気を払いに向かうが・・・。

   一方、酒乱気味で暴力的な旭の母親が半年ぶりに突然家に帰って来る・・・。



  ◆ 感想 ◆

   旭が本当に環の事を見捨てて飛良の元へ行ってしまったんだろうか?っと心配にな
   りましたが、そんな事がなくて良かったです。
   やっぱり、旭は環が一番大切な人だと思っている事が分かってホッとしました。

   ところで、外伝では旭の母親が初めて出てきます。
   1巻で「お母さんは少しも家にいてくれない」って言う文章があるのですが、旭を1人
   置いて家に帰ってこない母親だけれど、それは生活のためで、少しは優しい所もあ
   るのかなぁとか思っていたのですが・・・自分の子供なのに、まったくと言って良い程
   大事に思っていない風で・・・^-^;
   旭は苦労して育ったんだなぁ思いました・・・。

   自分の能力が限界だと思って絵が描けなくなって死のうとする真柴が「生きていて、
   この先幸せが待っている保証はない」と言う所があるんですが、それに答える旭の
   「幸せが待っていると信じなければ、生きていけなかった」という台詞が辛すぎました。
   あの明るさの影には悲惨な現実があったんですねぇ。







幻影夢想 5


  ◇ 話の内容 ◇

   月華一族の王、飛良王と共に「魄卑(はくひ)の巣」(人の邪心、魄が堕ちてくる空間)
   へ堕ちて行った旭。

   環は、自分の命と引き替えに大切な人の命を失ってしまった事で、自分に罪を与え
   られる事を望むが・・・。

   そんな時環は、自分の先祖の嵯峨に会う。
   嵯峨は、護法の姿になって自分の子孫に宿っていたとゆう。

   邪刀に籠もる飛良の思念にふれた環は、飛良王の心をみる。

   そしてついに、環と飛良王の最後の戦いが始まる・・・。



  ◆ 感想 ◆

   幻影夢想の最終巻です。
   飛良王の幼い頃の境遇が、可哀想すぎです(T_T)
   そりゃあぐれるのも・・・(ちょっと違うか^-^;)分かります。
   自分達と違う人がいたら変な目で見る人って、必ずいると思いますから・・・。

   この話を読んでいて、人は誰でも少しずつ「鬼」の部分を持ってるのかもなぁと思い
   ました。

   それにしても、某人物の変貌ぶりには驚きました。
   ・・・信じていたのに酷すぎるなぁ(- -;)
   表ではいい人ぶっていても本当は酷いヤツだったなんて・・・。
   まんまと騙されました。(- -メ)

   5巻の感想はあんまり良いこと書いてませんが^-^;
   5冊を通して、最終的に凄く暖かい話だったなぁと思いました。





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