++学園便利屋シリーズ++

ブリザードセンセーション


  ◇ 話の内容 ◇

   この本には表題作他6つの話が収録されています。

  <まなざしの白い影>

   新道高校で、8年前から故障したままの学校のエレベーターが、毎月16日に動くという
   不思議な現象が起きていた。
   幽霊の仕業なのか!?
   生徒達の依頼を報酬をもらって解決するグループ「学園便利屋」の鈴木斉、本田高弘、

   川崎亨の3人は幽霊退治に向かうが・・・・。


  <ブリザード★センセーション>

   演劇部の北村篠は、第二体育館で演劇の練習をしている時に、雪女の台詞を喋った事
   で突然口から雪が吹き出る様になってしまった。
   篠は主役の雪女の役ではないのだが・・・。
   学園便利屋の3人は篠の依頼を受けて篠の身に起こった現象を解決しようとするが・・・。


  <おきざりの時>

   5年前に亨の両親が離婚をした時、母親に連れられて家を出て行った弟の聡(さとる)を
   街で見かける亨。
   その弟の姿が、5年前に分かれた時のまま成長していない事に気づく。
   聡の身に何かあった様だが・・・。


  <ムーン・シャドゥ>

   子供の時に犬にかまれてから犬が嫌いになった駿(しゅん)は、学校の帰りに本屋で月
   の写真を見てから突然周りに異変が起こるようになる・・・。


  <月光の蜃気楼>

   駿は警察に追われて山に逃げ込む。
   そこで、威(たける)と狼のレツとであう。
   ムーン・シャドゥの続きの話です。


  <あいつの見なかった青い空>

   井原良一は、転校生の神崎誠也に良一の事を良一以上に知っていると言われる。
   この不思議な少年、誠也の正体は・・・。


  <ラスト・バトル>

   人間の賭の対象として、命をかけて見せ物になって戦う闘犬(ドッグ)のΣ(シグマ)。
   同じ闘犬Λ(ラムダ)が闘いで死んだと知ったΣは、闘う事をやめて逃げだそうとする
   が・・・。



  ◆ 感想 ◆

   ブリザード・センセーションは、片山愁さんの初めてのコミックになります。
   今あらためて読み返してみると絵が少し古いなぁと思いました。
   大分前に出た本ですからねぇ^-^;
   この本の感想は、少し長くなってしまいましたが、収録作品事に書きました。

  <まなざしの白い影>

   自分で知らないうちに幽体分離をしてしまう高弘がすごいです^-^;
   人の一途な思いって怖いところが確かにあるなと思いました。


  <ブリザード★センセーション>

   斉を好きな篠、シリーズ初めからでていたんですね。
   私はもっと後からだと思ってました^-^;
   初めて読んだときあんまり深く読んでなかった見たいです。

   ところで篠は片山さんの理想の女の子の1人だそうで・・・っと言うことは、もしかして、斉
   は片山さんが理想とする自分自身なんでしょうか?考えすぎかな(笑)


  <おきざりの時>

   亨が昔グレていたとは・・・普通の頭の良い男の子に見えていたので驚きました。
   実際医者の息子だし・・・。

   最後に亨が、「今」を大事にするのはそれだけが精一杯で難しいが、「今」の連続が「未
   来」なんだと言っています。
   今を大事にする・・・出来てる様で出来ていない・・・なかなか難しいですね・・・。
   無駄に過ごしてる方が多いなぁ^-^;
   1日を大切に過ごすのってなかなか難しいですね。


  <ムーン・シャドゥ>

   駿は今までずっと月の写真や本物の月は見なかったのかなぁ?と思いました^-^;


  <月光の蜃気楼>

   ムーン・シャドゥの続きの話なんですが、ちょっと重たい感じの淋しい話でした。
   一部少しだけ怖い場面が出てきます。

   人間は狼が自分たちにとって危険な存在だと決めつけて何もしない狼を殺す。
   人と狼は、この先一緒に仲良く暮らせる事は出来ないでしょうね・・・。
   (でも実際に目の前に狼が現れたら怖いよなぁ(;^_^A)


  <あいつの見なかった青い空>

   誠也が何の目的で良一に近づいて来たのか?
   最後で分かりますが、誠也の思い切った行動には驚かされました。


  <ラスト・バトル>

   この話は、人間が悪者で描かれています。
   人間以外の動物から見たら、人間って動物の中で一番の悪者になってしまうんでしょう
   ね・・・。



                      


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