SS第十九話〜「WEDDING」〜
”六月に結婚した花嫁は幸せになれる”
”ジューンブライド” その言葉はほんの少し前まであたしの憧れだった。
でも、最近は少しだけその言葉が嫌い。
もう少しは女心を分かりなさい!!
と、あたしは傍でちびりちびりと缶チューハイを飲んでいる彼に視線を向ける。
「ん、何か言ったか?」
むう、前ならすぐに相手してくれたのに最近は愛想がないわね。
そう、あたしが六月に結婚できなかったのはこの人のせい。
何で式場の予約を七月に入れるのよ!?
ジューンブライドはあたしの長年の夢だったのよ!!
あたしの夢を返せ!!
「あ〜悪い悪い。お前も缶チューハイ飲むよな?」
違う!あたしが言いたいのはそれじゃない!!
当然、缶チューハイは飲むけど。
「ほい、キリッと冷えた缶チューハイ。お前の好きなチェリーフィズ。」
あ〜もぅ、相変わらず鈍感。
「はい。乾杯!!」
「乾杯…」
ぷしゅっ、ぐび〜。
「おお〜相変わらずいい飲みっぷり。」
当たり前よ、飲まなきゃやってられないわよ。
あ〜もぅ、こうなったら絶対幸せにして貰うんだからね。
そして”星空の花嫁”になって神様が”六月の花嫁”にしなかったことを
後悔させてやるんだから!
「まかせとけ。」
〜Fin〜