第十七話〜「時間がない!」〜
 
 
 
 
 
キーコ、キーコ、キーコ、キーコ。
 
今日も俺はいつものように必死に自転車を漕いでいる。
なのに後ろの奴と来たら
 
「ほーら、時間ないんだからもっと速く漕ぎなさいよ。」
 
って、優しさの欠片もありゃしない。
お前は俺を何だと思っている。
 
「うるせえ、これで全開なんだよ!文句有るなら後ろに乗るな!!」
 
「や〜だよ〜だ。こっちの方が楽だしぃ〜。」
 
ああ、なんて厚かましい奴。
 
「だいたい、いつも遅刻ギリギリなのはお前が出てくるのが遅いからなんだぞ!!!」
 
「女の子は身だしなみが大切なのよ。」
 
「嘘付け。」
 
「嘘じゃないもん。」
 
 
 
「あ〜あ〜、あいつらまたやってるよ。」
 
「毎日夫婦喧嘩見せつけられる側にもなって欲しいよな。」
 
「くそっ、なんかむかつく。」
 
「もう、”いや〜ん”って感じ?」
 
 
あ〜、いつものことだが外野うるせ〜!!!
 
「ほれ、ラストスパートかけるぞ!!!」
 
「は〜い。」
 
 
キーコ!キーコ!キーコ!キーコ!  キキィ!!
 
 
「ぜぇっ、ぜぇっ。み、見たか俺の速さを。」
 
「お〜、速い速い。サンキュ。」
 
「あのな、もう少しはありがたがれ!!!」
 
「ふ〜ん、じゃ、これいらないんだ?」
 
ぐっ、それは俺の好物の特製梅ドリンク。
そんな物で俺は…
 
「頂きます。」
俺、弱ええ。(涙
 
「しっかり味わって飲むのよ。あたしの手作りなんだからね。」
 
 
「「「キャーッ!!!」」」
 
な、何だ?
 
「聞いた聞いた?あのジュース”手作り”なんだって。」
 
「”愛”がこもっているのね。」
 
「羨ましいなぁ〜。」
 
「くそっ、やっぱり許せん。」
 
あ〜っ、も〜っ、お前らウザい。って、うぉっ!? 急に腕引っ張るな!!
 
「ほら、急がないと遅刻よ!」
 
「お、おう。」
 
 
 
キーンコーンカーンコーン
 
 
 
〜Fin〜
 
 
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