第九話〜「step forward」〜
「♪〜」
ケータイが軽やかに着メロを歌い、メールが来たことをあたしに教えてくれる。
あたしは今、友達とメール中。
今のケータイはいろいろ出来るから便利よね。
因みに今、友達とメールしあっているのはあたしが気になる先輩の事。
バスケ部に入ってて、レギュラーなんだけど今ひとつ影が薄く
今まで全く気にならなかった人なんだけど、
この前の試合の後、一人で黙々と練習しているところを偶然見て
その一途な姿にちょっと来ちゃった。
さて、どんなのが来たかな?
あたしは少し期待しながらメールを確認する。するとそこには
”あんた、あの人のどこがいいの?”
って、何よこれ!?当然あたしは早速レスを返す。
”でも、かっこいいところあるんだよ。”
「♪〜」
”そんなの言ってるのはあんただけ。”
”みんな分からないんだよ。”
「♪〜」
”分かりたくもないわ。”
何げに酷いこと送ってくるわね。
「♪〜」あたしは先輩のいいところを書き連ねてレスを返そうとする。
と、まるでタイミングを見計らった様にメールがやってきた。
「タイミング悪いわね」少し苛立ちながら今届いたメールを見ると
そこには”頑張れ!応援するよ!”と書いてあった。
”くすっ” あたしは思わず笑みをこぼしてしまった。
何だ、分かってくれてるじゃない。
あたしはすぐに”ありがとう。がんばる!!”のレスを返した。
よ〜し、頑張って必ず先輩を振り向かせるんだから!!
あたしは決意も新たにさっさと布団に潜り込む。
まずはお肌の大敵「寝不足」との戦いに勝たないとね。
〜Fin〜