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みちくさ日誌 2020
みちくさあんの収穫、採集、農工作業の記録です(各植物は草リストを参照してください)

 二〇二〇年四月  4月といえば新たなスタート、草も生えてくるしわくわくの季節…のはずなのに、今年はお天気も気分もどんより。
ギャラリーも結局休廊となり、延長した個展も中断みたいな形になってしまいました。(会場の様子をまとめました
コロナ騒動がいつまで続くのか、と思うと、ぎりぎり開催できただけでもラッキーだったと思うことにします。

SNSにも書いてきましたが、コロちゃん(ヤツもいきものだから、仲良く生きて行かなければ、という思いでこう呼んでます)から学べることをまとめてみます。

コロちゃんをポジティブに捉える
・マスクなど、生活用品を手作りしよう
・トイレットペーパーがないなら葉っぱや藁クズで拭こう
・みんなが一斉に同じことをするのはやめよう
・都市間の行き来が制限されたのだから地域文化を育もう、地産地消をすすめよう
・スーパーの混雑緩和のために、野草を摘んだり、家庭菜園をはじめよう
・この際だから、余計な包装ゴミの出る買い物はやめよう
・飛行機が飛ばないので、二酸化炭素の排出量が大幅に減ることが期待されます
・この機会に学校を秋からにする(欧米に追従するのではなく、大雪の季節に受験というのは止めた方がよい)
・舞台芸術や展示などの文化的活動が麻痺した結果、芸術分野への注目が集まり、フリーランスで働く人に対する認識も広がった

それでもちょっと気になる傾向
・食料などの包装が過剰になる、マイバッグが禁止される、宅配が増えるとまた梱包材が増える
・ネット通販が普通になり、ポチだけで物を買うことに慣れてしまう
・必要以上に清潔傾向が進み、良い菌まで殺してしまって一層アレルギーが増える
・車での移動が増え、二酸化炭素の排出量が増える。道端の草が汚れる

実は、「みちくさ庵の時代が来た」という気もしています。
自給自足、移動しない、最小限の人としか会わない、のがみちくさ庵の理想なんです。まだまだ完璧には遠いですが。
今のコロナ対策の理想みたいな生活ではないですか!
が、みんながみちくさ庵的に暮らし始めると、経済が壊滅するという証拠をまざまざと見せつけられてしまいました。
バリバリ金を稼ぎ、経済を活発に回していく人がいなければ、みちくさ的生活も現代では難しいです。
みんな同じでなくていい、違いを認め合うのが必要であると感じます。

作家としては、人口の多い東京で展覧会を開く、というパターンを見直す機会になると思います。
東京という大都市が「今行きたくないNO.1」になるというのはかつてない事であり、一極集中を考え直すよいきっかけになるのでは。
販売にしろ、講習会にしろ、本当はみちくさ庵に来ていただくのがベストだと日頃から考えています。
ものづくりがモノだけで独立したものではなく、環境と生活にしっかりと結びついていることを見ていただきたいからです。
お客さんそれぞれの興味に応じて、資料や材料や植物を見ていただくことができます。
東京に全部持って行くことはできません。
展覧会の度に出る印刷物、展示用具、梱包材などのゴミ、移動と滞在時間の無駄、街中を移動するストレスなどから解放され、お客さんにより安く商品や講習会を楽しんでいただくために、もっと別の形を考えたい。
収入は激減するだろうなあ・・・でも!
みなさんも一緒に考えましょう!ご意見をお聞かせくださいませ。メール

→土曜日午後の銀座中央通り。ガラガラです。
四月のみちくさ庵

収穫:ウイキョウ葉、キクイモ
採集(食):アマドコロ芽、イタドリ、ギシギシ、スイバスギナセリ、土筆、ノビルハコベマツヨイグサ花、モウソウチク筍ヤブカンゾウ芽、ユキノシタワラビ
採集(材):コバンソウスズメノヤリハルガヤフキ
野良仕事:稲種籾漬水、キクイモ移植、生姜植、和綿種まき
保存食:梅酢漬け、柿酢漬け、スギナ干し
家仕事:マスク作り、クズ繊維裂き、縄綯い、織物

キクイモの移植は、カラムシ畑を広げるために、出てきた新芽を別の場所に移しています。茎がみずみずしくて結構おいしい。

  
キクイモの新芽、からむしマスク、からむしフィルター
二〇二〇年三月   いよいよ4年ぶりの個展!なのにコロナウイルスのせいでスッタモンダの展開になりました。

 最初の4日間は、コロナの脅威にもかかわらずたくさんのお客様に来ていただきましたが、水曜に都知事の外出自粛要請が出てから金・土はパッタリ。ギャラリーさんと相談して、4月18日まで延長することになりました。
しかし、銀座は人通り少なく、電車も空いていて、行動しやすかったです。そういうことは続いてもいいんじゃないかと。
ある意味でノーマルなのでは。それだって白子町よりは人多いです。

 もし展覧会がなければ、いつものように家に閉じこもって制作の日々を送り、コロナも関係なく過ごしていたでしょう。今回の騒動では、私のような人間ばかりになってしまうと、経済が立ち行かなくなるということが奇しくも証明されてしまったようです。
 しかし、家でニュースばかり聞いてびくびくと閉じこもっていると、精神的にものすごく悲観的になっていくのを感じました。他人と話し、おひさまの光を浴びて、免疫力を高めることが一番の予防であると確信しました。

 もちろん、高齢の方が来られないのは残念でしたが、逆に、テレワークや営業休止のお陰で来られた、という方もいたので、メリットもあったと思います。
 一人一人とゆっくりお話できたのもよかったです。

 とはいえ、外出するなと言われているのに土曜日も開けていることに、一抹の後ろめたさを感じないわけにはいきません。ギャラリーのオーナーさんは「非国民って言われるんじゃないかしら」と。自分自身、テレビもニュースも見ないので、危機感が足りなかったかもしれません。小池知事の会見を見た人の中には、「あんな風に言われたら怖くて外出できない」という人も。必要以上におびえながら暮らしたくない気もするし、でも無関心すぎて本当に感染してしまったらやだし・・・ちょうどよいところのバランスが必要ですね。 

 時々こういう大きな災害が起こると、それまでの生活を見直すきっかけになります。手作りマスク大いによろしい。
しかし過度な滅菌は疑問です。良い菌と仲良くすることで免疫力が高まり、悪い菌にも強くなると信じているので、私は普段は石鹸などの化学的なアルカリを使いません。一時的には仕方ないとしても、今後さらに無菌社会可が進んでしまうのかと思うと、何か憂鬱な感じがします。
←ギャラリーうとうと
三月のみちくさ庵←ノビル摘み中、頭を出すからむしの芽
収穫:ウイキョウ葉、金柑
採集(食):アブラナ葉・花・蕾、スイバ、ノビル、メマツヨイグサ根
採集(材):アズマネザサ
野良仕事:麦踏み
保存食:土筆の梅酢漬け
家仕事:編み物、繕い物、縄綯い


少しずつ春の山菜が採れる時期になってきたのに、展覧会のため東京に出なければならず・・・時期を誤った、と反省。
→ノビル摘み中、頭を出すからむしの芽
二〇二〇年二月    展覧会まであと1か月を切りました。世の中は新型コロナウイルスの話題で持ち切り。延期や中止をするつもりはないけど、感染拡大防止のために何かしておかなければという焦りが。
とりあえず、狭い場所に人が混雑しないように、作品解説は初日だけでなく必要に応じて随時行うことに。除菌スプレーや使い捨て手袋という、私が日ごろ決して使うことのないものも用意しなければならないか、と思って薬局に行ったらその手のものは全部売り切れ。3.11.直後のパニックを思い出します。
こういうことがあると、「何のために展覧会をやるんだろう」「何のためにモノを作っているんだろう」「何のために生きているんだろう」という根本的な疑問を考え直さざるを得ない。誰ともじかに接触せず、モニター画面の中だけで会話する世の中が来るのだろうか?すでに半分来ているのかも。

 とにかくやれるだけのことはやろうと思います。インスタグラムとフェイスブックでは、「草縄標本」の草とそれを使った作品例をひとつひとつ紹介しています。80種類あるので全部は紹介しきれませんが、今回の展覧会に出す主なものを。実物を見てじっくり観察していただきたいので、部分的にしか見せていないものもあります。
皆様のご意見・ご感想・ご質問お待ちしております!

コバンソウの編み物
 

二月のみちくさ庵
収穫:ウイキョウ葉、金柑、琵琶葉
採集(食):アブラナ葉・花・蕾、ジャノヒゲ根(麦門冬)
採集(材):アズマネザサ
野良仕事:麦踏み
保存食:金柑の蜂蜜漬
家仕事:編み物、繕い物、織物


蓄膿症をぶり返し、金柑、琵琶、麦門冬など、咳止め、喉の痛みに効くものを片っ端から試しています。しかし最終的には漢方に頼りました。
→こういうときだけはこの県に住んでてよかったと思う。菜の花採り放題。といってもみちくさ的には蕾より葉っぱ。ここのは縮みっぽくて柔らかいのです。
二〇二〇年一月  年が明けるとだんだんしもやけ、あかぎれがひどくなり、縄が綯えなくなってきます。例年ならば竹細工や編み物をするのですが、今年は3月に個展を控えているので、作品を作らなければという焦燥感にかられる。
そこで、タンスをひっくり返して昔作った糸やらなんやらを引っ張り出しました。
私の糸績み元年2003年に各地で作った糸、実験して失敗した糸、などなどを掘り起こす。

ネコジャラシメヒシバを無理やり績んだ糸、シナフジクズバショウなどの伝統的な靭皮繊維。









↓試行錯誤









↓番厄介なのが、石垣島で入手した、パイナップル繊維という触れ込みの糸束。おそらくは千本程度を17メートルくらいに整経してあるらしいのですが、なんせ綾を取っていないので、スムーズに糸を扱えない・・・仕方ないので結び目で切りながら巻いていく方法で巻き取る。一日一巻きのペース。やれ、いつ終わることか。









↓試しにこのピーニャ糸を編んでみました。ツルツルと硬くて冷たい手触りなので、身に着けるのには向かなそう。
細いのに張りがあって、立体的に何か作るにはとても面白い素材。









だが待てよ。造形的に面白いとしても、それを「自分が作りました」と胸を張って言えるかしら?
20年前の自分なら言えるかもしれないけど、今の自分には・・・
それに、これを使い始めたらじゃかじゃかたくさん物が作れてしまう。
「かたち」という結果が目的ならそれでもいいかもしれないけど、目指すところはそこではないはず。
買った材料を使うというのはそういうことなのだ。
このように、どこかで簡単にぱっと手に入れた材料には抵抗があるのですが、連れて帰ってしまったからにはどうにかしなければという義務感もある・・・自分の身の回りのものだけ使ってものを作って生きていれば、そんなに物は多くも作れないし、余計なゴミもない。自己嫌悪に陥りつつ、自問自答の日々。でも多分これは使わないだろうな・・・


ところで、10年ぶりくらいに自分でDMはがき作りましたが、簡単にできるようになっていてびっくり 。簡単すぎてかえって不安になります・・・
これだけネットが発達した社会なので、DMを出す人も減ったように思います。しかしやはり書かれたものがしっかり手の中にある存在感はまだ捨てきれない。
ゴミを減らす意味でも、もっとなにか代替手段がないか考えあぐねています。
自分で紙を漉いてすべて手書きで書けばベストなんでしょうけど、それだけで一年くらいかかりそうだ・・

そんなことをぐちゃりぐちゃりと考えながら作業しています。
 一月のみちくさ庵
収穫:菊芋綿
採集(食):アブラナ葉・花・蕾
採集(材):真竹
野良仕事:麦踏み、カラムシの移植
保存食:キクイモ干し
家仕事:編み物、繕い物

→咲いてますね、菜の花。さすが県の花。冬の間の貴重な食糧です。

今年はフジもシノダケも採れないかなあ。
シノダケくらいはなんとか来月頑張りたい!

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