昔から植物を使った子どもの遊び
遊びの名 植物名 遊び方、作り方、順序不定 ○印は草木の名●印は毒草
・印は地方言 通称名 地方名
色染め つゆくさ トンポグサ ムラサキツユ草の花を摘んで紫の汁を揉出し物を染めたり水に流したり。
押葉、押花 落葉、各花 紅葉の落葉などを拾い集め押し葉作り。花の節には花を集め押花。
おはじき の実 ○藤の実を採ってオハジキ代りにして遊ぶ。又炒って食べられる
おめかしごっこ 椿の花 ・しゃれっこ 赤い○椿の花ビラを顔に付けオメカシごっこか。お化けごっこか?
お面 ギボウシの葉 ウルイ ○オオバギボウシ等の葉に目鼻に孔を明け口のところへ棒を通して口でくわきお面。
紙玉鉄砲 ・竹鉄砲 竹筒を作って紙を丸めて入れ棒で押し又丸めた紙を入れ押し出す。
水鉄砲 竹筒 竹筒の先端に節を付け切り小さな孔を明け水を入れ布を巻いた棒で押す。
杉の実鉄砲 細い竹、しの竹 ○篠竹のような細い○竹で筒を作っての花芽を玉として押し出して遊ぶ。
弓遊び 丸竹に糸を張ってても太い竹を割って作っても。矢は○カヤか○ヨシの棒で。
草の茎遊び クジャクシダ 三本コクゾウ クジャクシダの茎は黒い茎を集めてバラまき間を別の茎で突いて取り合て遊ぶ。サンボンコクゾウパラットセ
手芸遊び キブシ ズイ抜き キブシの若木を切って箸で突き抜く。白い芯が出る。その芯で種々作る。モール遊びのよう。
引っぱりこ スミレの花 ・ヒッカケッコ ○スミレの花茎をとり首と首とを引かけ引張り合って切れた方が負け。
引っぱりこ 小柴の又づき ・ヒッカケッコ 上同様にして遊ぶ。小枝の釣と釣で引張り合ってかけたほうが負け。
引っぱりこ 草の葉 ・指力 普通付木かハガキで指で引き合う。野外では細長い草の葉を指で挟んで。
実や皮飛ばし サクランボ、ぶどう ・吹きとばし ○サクランボの実、○ぶどうの皮を食べ残りを吹きとばす。誰が遠へとばしたか。
竹とんぼ ・とびすずめ 太い○竹を割りプロペラ状に作り中央に孔を明棒を刺し手で回して飛ばす。
草ひこうき チガヤ チガヤの葉をとり頭を少し残し両方少しさき、指に挟んで引ぱるスーととぶ
ヤジロベー どんぐり どんぐりを拾って孔を明け棒を通し先端に又ドングリを両方へシーソーのように。
喇叭 クルミの皮 クルミの皮を剥ぎ吹き口もクルミの抜皮でラッパ状にぐるぐる丸め吹く。ブー!!と
喇叭 ヨシの葉 クルミのらっぱ作り様にする。吹き口も○ヨシの葉を折り重ねラッパ状にして吹く。ブアー
駆けこ タケニ草 ・とびくら 男の子たちは威勢よく駆け足。脛に●タケニグサの実の汁を塗り黄色にして薬のキンカンのつもり。
髪や髭 とうもろこしの毛 とうきび あごや頭に○とうもろこしの黒や白の毛を付けかぶり遊んだものだ。
芽笛 朴の木の芽 べんぼう 春先固雪の頃○ホオの木の芽をとり筒状に剥し吹く。ポオーとピオートか鳴る。
空中旋回 楓などの実 楓類の種○ツクバネツツジの実などを投げ上げる。くるくる回って落ちる。
木登り 各樹木 威勢の良男子は木登りなどして遊んだものだ。お猿のように木から木へ渡って。
ターザンごっこ ぶどう、ふじの蔓 ・ぶらんこ フジつるや○ブドウの蔓でぶらんこ。手で掴んで揺れ動かしターザンのように。
草の葉舟 葉、の葉 の葉や○ヨシの葉で舟の形を作って川で流したり池に浮かべて花を付けたり。
葉笛 木や草の葉 木の葉や草の葉を唇に当て息を吹きかけ鳴す。ピーとかブーとか。
草笛 スズメのテッポウ ピッピ草 ○スズメノテッポウの茎をとり一部抜きとり口にくわいて吹き鳴す。ピッピー
草笛 アサヅキ ヒルクサ アサヅキをとって切り両方に孔。吹きならすと唇まで振動する。ブゥー
首枷 クローバーの花 ・首飾 アカツメグサや○シロツメグサの花を摘んでつなぎ合わせで首にかける。
首枷 つつじの花 ・首飾 山の赤い○ツツジの花を紐に通して首枷に。最後には食べる。甘ずっぱい。
ネックレス ノビルの花茎 ・首飾 ○ノビルの花茎を折り一部皮でつながるようにして首かせを作り首へかける。
擦りっこ つる草 ・こすりっくら クズなどのつるを引かけ互に擦り合って切れた方が負け。草の茎は何んでも。
スカンポ食べ スイバの茎 ・スカンポ喰 野や畑の○スイバを茎を塩を持って食べ歩き、塩入れは○クルミの若木で作る。塩が染る。
顔書き遊び の実 ・ツラかき の実を秋に拾っていろいろの表情に顔を書きゴロゴロ転して遊ぶ。
ほおずき鳴し 酸漿 赤く熟した○ホオズキの実をとり手で揉んで中の果肉を出し口に入れ鳴す。ググープチョー
人形作り 酸漿 ・でこさま ほおずきを採って実の皮をむき出し人形に見立て草の葉や布で着せ替えて遊ぶ。
チャンバラごっこ クルミの若木等 ・いくさごっこ クルミの若木を切り皮を鞘とし木を刃として腰にさしチャンバラ。他の棒などで戦い合う。
投げつけごっこ キブシアブラチャンの実 ・ぶつけごっこ キブシアブラチャンンの実を採って投げ合って遊ぶ。相手の身体にうち当てる。
変色 桔梗の花 ・色替え ○キキョウの花を採って赤蟻の巣に差し入れると蟻が怒り蟻酸で花が赤くなる。
水車 大根 だいこ 大根を輪切りに外部に薄い板を挟んで中心に棒を通して水の流にて回転する。
水車 タンポポの茎 ○タンポポの茎を切って切れ目を入れると先端が反転する。水の流れに入れると回る。
刃で切りこ すすきの葉 きりっこ すすきの葉で互にそのすすきの葉を合わせて切り合う。切れた方が負け。
雪鬼 南天の葉と実 雪ダルマ。雪で鬼状の形を作って目にナンテンの赤い実。耳には葉をさす。
パチンコ 木の又、ゴム 木の又付きの枝をとりゴムをつけ玉を石や木の実で飛ばして遊ぶ。
投げ槍 真直な棒 細い棒の先端を削って投げて遠くまで投げた者が勝ち。周囲に気を付けて。
お店屋ごっこ 木の実草の実 種々の木の実草の実を集めてお店屋さん。お金の代りは木の葉かな?
ママ事遊び 草木の花や葉 草木の葉や花を集めてママゴト遊び。幼子の遊びであるようだ。
鞠つき ぜんまいなどの綿 ・てんまりつき ぜんまいの綿地方によって●オキナグサの種の綿毛で丸くして糸を絡む、毬を作る。鞠つき。
スーパーボール サイハイランの球根 ささぱっくり ○サイハイランの球根を蒸すか焼くかして粘りを出しボール状にする。弾むらしい。食られる。
お手玉 小豆か豆 ・へいほう ○豆類○小豆の粒が最適らしい。布を袋にして中に入れお手玉を作ってお手玉遊び。
デンデンダイコ アサヅキ ヒル 伸びた○アサヅキを巻き丸め串か木の細い棒をさす。デンデンダイコの形に作る。
木の葉モチ ヨウラクツツジ、ツツジ ・あずき、もち 昔オヤツの食べ物無い時代○ツツジや○ヨウラクツツジに出来る餅の様なのを食べ花も食す。
雪滑りに 水木の棒 ストー 昔スキーの様に滑って遊ぶに○竹を割スキーの短いものを作ってストック代り。枝付の水木。
風車 朴の木 ホウの木 ホオノ木の葉の部分を用い葉を間引して風車のように作って回して遊ぶ。
竹馬 の若木 竹馬ならぬ棒馬 竹馬は普通竹で作るが竹棒手に入らぬので○の木の若木で作る。棒馬?
ねじって引っぱる オオバコの茎 ・ひっぱりこ オオバコの穂で互にねじり引ぱる。いたずらして髪の毛をねじって引ぱる。
羽子突き 無患子の実 ・ハネツキ 羽子の玉に○ムクロジの実を。羽子板には種々の木の素材より。正月の遊び。
印遊び 胡桃の殻 ・はんこおし 胡桃の殻の一部を切り印にして様々の模様に。切る所によって模様が異る。
螽斯籠 麦わら、麻殻 ・虫かご キリギリス又はウマオイを捕えて入れるに麦わらで捩れた六角に編む。今作れる人は?
蛍火 ネギ 蛍入 蛍を捕えてボンボ付きの○ネギの茎に入れ蛍火を楽しんで居った。夜間。
シャボン玉遊 麻柄、麦わらなど 昔にシャボン玉遊びに今の様なものはない。ストローもない。○麻柄や○麦わら、又は○タンポポの茎。
クンショウパ 勲章葉 カヤクグミの葉 男の子達はミヤマコウゾリナの葉着物や服に着け勲章だと威張り顔。
コママワシ 独楽回し ダンベゴマ 昔男の子達は木片を削って円錐形のコマを作りだんべゴマと言って回した。
カミカザリ 髪飾 各種の花 女の子はクローバーの花を束ね冠。○シロツメクサ、○アカツメクサ、○椿、○ツツジの花を髪やおさげに。