2024.03.02-11「草展」 (outbound、武蔵野市)
2024.03.02-11"Grass exhibition" (at outbound、Musashino City)

「草だけを使って作品を作ってください」という、簡単なようで難しい課題が出展者に課されました。
それまで草だと思っていたものが木だったり、すったもんだの繰り返し。
「草ってなんだ」と言う事を改めて考えさせられました。

都会で草を展示することの意味も問われる、挑発的な展覧会になったのではないでしょうか。


ある人が東京の高級住宅街に土地を相続した
その人はここで生まれ育ち、町の緑が失われていくのを悲しく思っていたので、この土地を手放さずに守っていこうと思った
年間の固定資産税80万円を払っても

他の植物を駆逐して繁茂しているセイバンモロコシを刈り、根っこを掘り、血まみれになって格闘した結果できたのがこちらの縄の集合体です

この縄から何かつくろうと思ったけれど、なかなか言う事を聞いてくれず、どうしようもないままそのまま展示しました

都会の草の現実、それを感じ取ることしか、私達にはできない

あまよかしむの仕事。
今回は編みによる造形に集中しました。
おなじみの「くさ歌留多」も好評でした。

主催者の意向により、今回の隠れテーマとして
「用途なし」と言うお題が出ました。
そのおかげで堅牢度にとらわれず、
自由な形が作れたと思います。



他の作家との共同制作
 
  森田千晶さんは自分で育てたコウゾで
繊細かつダイナミックな和紙を作る作家です。
今回は「草展」ということで、コウゾを使わず、
草だけで紙ができないかと提案しました。
試行錯誤の結果、私が糸を作る時に出る
カラムシの繊維くずや糸くずを使っていただくことに。
予想以上にワイルドでパンクな作品になりました。
  
 山本有加さんは植物染めの作家です、
安易に薬品を使わず、
古法を研究し、染めの世界を追求しています。
栃木県在住と言う事で、
大麻の繊維はたくさんあるのですが、
もっと多様な素材を、と思い、
私が捨てられずにとっておいた
タチアオイ、オクラ、ノシラン、クズ、カラムシ
などの繊維くずを染めていただきました。
ブルガリアやルーマニアで集めた
大麻の古布も。
特にセンダングサ系のオレンジ色に
ビックリです。
「自分で自分を染める」シリーズも。


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