K(危険)、Y(予知)、T(トレーニング)(2001.1.17)
【 この写真から、起こりうる全ての事故を予測せよ! 危険、予知、トレーニング 】
2001.1.15(月)、朝起きると、窓の外は一面の銀世界。
何年振りだろう、こんな大雪は。
翌日の新聞では、長崎でも実に34年ぶりの大雪で、積雪13センチだったとか。
気のせいか、その日の朝、部屋の中に居て、行き交う車の騒音がいつものように聞こえない。
これは、雪でかなり交通事情が悪くなっているだろうなと思いながら、
いつものとおり、社宅から職場までの約4キロの道のりを歩き始めた。
案の定、国道3号線はアイスバーンになっていた。
傾斜がゆるやかな、ちょっとした登り坂なのに、アイスバーンのため、タイヤがスリップして、前に進んでいない軽ワゴン車がいた。
軽ワゴン車のそばに行き、
『 こんなアイスバーンじゃ無理ですバイ。幸い、ここは歩道が広かけんですね、
押してあげますから、氷が溶けるまで歩道に止めとかんですか。
仮に、この坂を登ったとしても、その先の下りもズーッとアイスバーンですよ。
車ばぶっつけるより、ましですよ 』
と言い、車を歩道まで押してやった。
アイスバーンなので、ちょっと押せば軽く歩道まで誘導できた。
歩道は、アイスバーンではなく、雪が5センチほど積もっていた。
60歳過ぎくらいの軽ワゴン車のおじさんの、
「 どうも、お世話んなるましたぁ 」
という声を背中に聞きながら、私は職場への道を急いだ。
ところがである、ふと後ろを振り返ると、そのおじさんは、車のエンジンをふかし、歩道を10メートルほど走らせ、また車道に出た。
あーあーっ、危ない!と思う間もなく、車は左にスリップして、左前部をガードレールにぶつけて小破した。
私は、再び軽ワゴン車のそばに走って行き、
『 だけん、言うたでしょうがぁ 』 と言い、元の歩道まで、また車を押してやった。
朝の青果市場にでも向かうつもりだったのか、そのおじさんは・・・・
気持ちはわからんでもないが・・・・などと思いながら、
K.Y.Tという言葉を思い出した。
このような状況で、こうすれば、こうなるだろうという・・・・
置かれた状況に対し、考えられる危険の予知能力のトレーニングである。
翻ってみると、私らも、荒天候でも「釣り」を強行する場合もあるが・・・・・・
2時間もかかる沖の瀬に、瀬渡しをする船長の言である。
「何ヶ月も前から、楽しみにして来られたお客さんですばい。
私も船ば出したかよ。
そいばってん、こげん荒天候の中で、船ば出す勇気と、中止する勇気とでは、
中止する勇気が太かっですバイ」
うーーん、実に名言である。