ドアの調整(2007.9.17)


 
ネコの額のような土地に、マッチ箱のようなマイホームが建って、早や3年。
家族が言う、「ここの戸、なんかコツンコツン当たるよ。」
スライド式のドアが、開閉するたびで柱側の側面と接触するのである。

オンボロドアめ!と思うが、築3年でそうなるものだろうかと、ドアを良く見るとドライバ一本で、調整がきく。
アッシはこれでも技術屋のはしくれ、プラスのドライバでドアレールとドアの位置を調節して、一件落着。
ヘン!どんなもんだい!と、ひとり悦に入る


2階へ上がると、トイレのドアも開閉するたびに、ドア右上部が柱側に接触してコツンコツン音がする。
今度のドアは、スライド式ではなく蝶番による開き戸である。
これも調整せにゃあ・・・・と、蝶番のところを見ると、以下のようなたくさんの調整ネジがあり、
『左右調整の仕方』、『前後調整の仕方』なるシールまで張られている。親切なものだ。


【 トイレの中側から撮った、ドアを開いた状態での蝶番である。 】

上写真の状態で、調整する側から見れば『前後調整』とは、写真の矢印方向の調整だろう。

しかし、ドアを閉めた下写真の状態から見れば、矢印方向は『左右調整』だろう。


【 開閉時、右上の部分がコツンコツン当たる 】

私はいったい、前後、左右のどちらを調整したらいいのだろう?

常日頃から、屁理屈ばかり言ってはみんなに変なヤツと思われがちな私は、
上記のような表現ひとつとっても、
 解釈1: これはこう解釈するのではないか?
 解釈2: いや常識で考えても、こう理解するほうが自然ではないか?
 解釈1: まてよ、作者はとても親切な人で、やっぱりこう解釈すべきではなかろうか?

そんな感じで、1か2か、2か1かと延々と悩むことになる。
そして、結論がでないまま、よし解釈1で調整してみようとすると、正解は解釈2のほうだった、となるのである。
まるで、これまでの私の人生を象徴しているみたいだ。

この場合の正解は、『左右調節』なのであるが、私は言いたい・・・・

   「そんなら、そう書いとけよ!」


かくして、家族からは「時間がかかる」とか、「間違ってばっかり」とか言われ、
変なお父さん・・・となるのである。


へ      へ        家族メニューへ     エッセイメニューへ     ホーム