この広い海中に少しばかりのコマセを打っても、どこに魚が集まるかの予測するにはむずかしすぎます。
打ったコマセを拾いにどこまで魚が浮き出してくるか、タナの予測はさらにむずかしいでしょう。
海面のウキを基準にして『タナ』をさぐり出して喰わせる。というのは、
365日、24時間いつでもタナは一定という決まりがないために考え出された『一つの方法』です。
これとは別に、実用的な方法があるはずです。
季節によって・その日によって・その日の中の時間によって・磯によって・釣り座の位置によって・振り込みポイントによって・仕掛けを流す筋によって。これらによって『タナ』が違うことを当たり前のように経験します。
タナは、魚の都合によってつくり出される『水深』なので予測ができません。
予測不可能なタナに対して、
海面から一定の距離にぶる下げたままのツケエサを魚に見つけさせる。近づいてくるのを待っている。
のではなく、“ウキを海中に送り込んでツケエサを魚に近づけて行く”と、発想をかえます。
考え方を変えたからといって釣りが変わることはありません。
考えていることを、誰にでも見えるように『形』としてあらわし、ツケエサを魚の口元に運んで行ける性能をウキに埋め込んだのが『てんぐウキ・109ウキ』です。
これで、タナが浅いのか深かいのか
わからないウキ下決めに悩んだり、わからないウキ下調節にかける無駄な時間が省略できます。
〜流し方の基本〜
てんぐウキに関する質問で一番多いのが、『どうやって、流すのですか?』。
海中を流すウキともなると特別な流し方があるように思われるのでしようか。海面に浮いたウキを流すのも、てんぐウキを流すのも、まったく同じです。
とは、いっても、海中部分にウキを流すことになれていないと不安を持たれるのは当然です。ウキサイズとウキ番号の選び方と、流れと、流し方の順番で説明します。
〜ウキのサイズ〜
“小さなウキは感度がよく、大きなウキは感度が悪い”。誰が言い出したのか昔も今もそんことが言われます。
でも、釣り人に“当たりを知らせない大きなウキ”というのは、見たことがありません。
小さくても大きくても、釣り人に当たりの合図を送ってくれば、ウキとしての役目をはたしています。
さて、ウキの大きさは、風の強さ、振り込みポインまでの距離、流れの強さなどに合わせて選び分けます。
風の強さ、振り込みポインまでの距離については省略し、流れの強さとウキサイズの説明をします。
流れが速い
軽くて、小さいウキは、流れの速さにはじき出されやすいので大きなウキが使いやすいでしょう。
ウキのはじき出しの手伝いをするのが、釣り座からウキまでのびているラインです。
流れが遅い
遅い流れはウキを押す力はありますから、大きなウキを使い、流す邪魔をするラインを上手に操作すると流しやすくなります。
てんぐウキ・109ウキで、
速い流れ、遅い流れの両方に通用する基準サイズはφ32〜36になります。
ただ、海・磯の条件もありますから、地方・地域によってはφ27〜32になります。
〜ウキの番号選び〜
ウキ番号は、φ,0,1,2‥‥25と数字が大きくなるほど『浮力が大きい』という調整をしています。
一言で浮力といいますがこれがかなり強敵で、水温値によって浮力は変わってしまいます。
冬の海と夏の海では、おなじウキ番号を使っても反応が違います。てんぐウキを使いなれてくると、この違いがわかるようになり、そのときに合ったウキ番号が選び出せるようになります。
海面に浮く・海中に浮く。いうのは、『沈んで行かない』ということです。ウキの浮力とは浮き続ける力の大きさで、浮き続ける力の大・小を別名“感度”といっているようです。
“小さなウキは感度がよく、大きなウキは感度が悪い”これが本当なら感度が悪い大きなウキは使わず、感度の良い小さなウキだけがウキということになり、てんぐウキの基準サイズφ32〜36は問題外になってしまいます。
でも、小さいウキというサイズは、ウキの直径は何センチメートルです。そのサイズが小さいと決めた理由はコレコレです。という説明はありません。
Aウキと、Bウキを比べてBウキの方が小さい。BウキとCウキを比べたらCウキの方が小さい。
A,B,CウキとDウキを比べたらDウキが一番小さかった。だから、Dウキが一番感度がいい?
ウキのサイズ比べが、そのまま感度比べにすり替えられ、さらに、ウキ性能の優劣決めにすり替える。
釣り方説明にもこのようなすり替え話がたくさんありますから注意してください。
てんぐウキは浮力に真面目です。海中で浮き続けて流れて行く浮力を『数字とギリシャ文字』の記号でご案内しています。
『流れが速い。遅い。』
表現は同じでも、地方・地域によって速さの判断が違います。そのため目安的なご案内になりますが、離島以外の海では♯3〜5の番号から下が、弱い流れに反応して海中に吸い込まれて行きます。
離島以外の磯では、φ27〜32の♯5・7・9で海中を流れるウキを実感してみてはいかがでしょう。
お使いのなっているうちに、通いなれた磯で使えるパイロット番号が決まってきます。そうなったら、ウキサイズの違うものを買いたしては使いこなしてください。
離島の海では、♯15でも海中に吸い込まれて行きますが、φ32〜36の♯5・7・9で海中を流れるウキを実感してみるのもいいかと思います。
ウキを開発し販売しながら的確な番号案内ができず申しわけありませんが、水温値が一定ではない、流れの強さ弱さが一定ではないなど自然条件が特定できないためです。
どうぞ、お使いいただくときに、『ウキ番号を変えて、その時の水温値と流れに合ったものをさがし出してください』
環付きウキですから交換時に、ラインを切る、ハリス切るという手間もなく数秒で終わります。
〜利用する流れの種類と流し方〜
流れの一面を海面に出している流れは潮流・黒潮・対馬暖流・無名の海流etc。
流れの面を海面には出さずに海中を流れて行く“対流”と呼ばれている流れ。
海底部分を流れている“水平対流”と呼ばれる流れがあります。
流れによって、海面から海中そして海底へとエサが運ばれ、海面から海底迄の水温値が混合し、海面から海底まで酸素をたっぷり含んだ海水が流れ込んで行きます。
これを『流れの効果』いい、釣りには強い味方です。でも、ときに、イヤな敵にもなりますが‥‥。
ライン・コントロールとかライン管理というと『知っています。ラインを張りながら流すのですね』。
いいえ、“張り”とはまったく違います。
ラインを張りながら流す。これが技術であるかのように説明している文を眼にします。
そのために誤解が広まり、仕掛け流しをむずかしくしているので間違いを証明しておき思います。
“ラインを張りながら流す”そう言われると、誰にでも簡単にできそうに思えます。が、本当は出きそうで、出きません。
流れの中に仕掛けを入れれば、『ラインが張られた状態』で流れて行くのは誰の眼にも見えています。
それを、改めて『ラインは張りながら流す』と言われると釣り人がライン操作をして張りをつくり出しているかのよう思えるのは『言葉のだまし』にゴマかされてしまうからです。
釣り人の操作で、“ラインを張りながら流す”ことが、出きるか、出きないか確認をしてみます。
激流・急流の流れは、
ベールを返し、スプールに指を軽く押し当てても流されるウキに勢いがあるので、押し当てている指をはじき上げてラインが出て行きます。
仕掛けを振り込んだ直後から流れが『張り』を作くるので、釣り人が張りを作ることはありません。
速い流れは、
ベールを返し、スプール内のラインに指を押し当てるとラインは出て行きません。ですから、スプールから出やすくするために指先でラインをかき出して、スプール内で浮かせやるとパラパラパラと小気味よく出て行きます。
流れによって自然に『張り』ができて行くので、釣り人が張りをつくる操作はしません。
遅い流れ・弱い流れは、
スプールから出やすくしても、流れはラインを引き出しては行きません。
一方の手でスプールから引き出したラインを振り出し、海面にフケを作ってウキが流れやすくなるような手伝いをしてやると、やっとウキが海面にたまっているラインを運んで行くような状況です。
遅い流れの中で『張り』を作ろうとスプール内のラインを指の腹でさわるか、さわらないか程度のブレーキ力を与えるだけでウキは流れを止めてしまいます。
流れにラインを『張り』るだけの速度がないので“ラインは張りながら流せ”と言われても、できない相談です。
かすかな流れ、
これには、高度な流しのテクニックが必要になります。
この流れを前にして『張り』をつくって仕掛けを流せ。なんて冗談話でも通用しません。
“ラインを張りながら、仕掛けを流している”というと、上手な釣りをしているように聞こえるだけで『本当のように聞こえるウソ』です。
てんぐウキに関する質問で一番多い『どうやって、流すのですか?』の答えの一つとして、
『ラインにゆとりを持たせて、ウキが自由に流れるようにする』これを常に守ってください。
ウキはどんなに弱い流れにも反応するよう高性能に仕上げてありますが、流れにウキを流し続けて行けるか、行けないかは、釣り人が操作するライン・メンディング(ライン管理)にかかっています。
コマメに注意深くラインの面倒をみながら仕掛けを流します。手まをおしんだり、不注意な流し方をすると“当たり”のチャンスは遠のいてしまいます。
〜海中のウキ〜
それではこれから、
てんぐウキが流れてゆく状況を実際に海中写真(img:6〜9)でご覧いただきます。
『ウキを海中深く送り込んでツケエサを魚に届ける』。考え方はいたってシンプルです。
ここで利用する流れは、流れの名前ではなく、流れが通過して行く海中部分に注目してください。
海面には海面の流れ・海中には対流という流れ・海底部分には水平対流という流れがあります。でも、必ず『ある』と決まっていないのは“自然の仕組み”です。
海中の流れは、どこに発生するのかわかりませんが、何もない所に突然発生はしません。
対流も水平対流も流れですから、大きな自然の仕組みによってできる流れの中から誕生します。
一面を海面に出している流れの底の部分から分かれて、海底方向に流れ込んで行くのが“対流”です。
つまり、対流をさがすには、海面の流れを見つけてその中に仕掛けを流して行きます。
img:6〜9の海中写真は実際に海中に浮いたウキが流れに乗って流されている一連の実写真です。
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