2012nenn

独人房の日記 本文へジャンプ
7月の日記(第1号)7月7日発行

●大久野島の灯台(6月 撮影)下記の旅参照



7月の日記

 (ブッポウソウ、下記に説明)

近況 先月号で「古希」を機に日記にピリオドを打とうかという思いでつぶやいたところ、ご心配をいただいた向きもありました。体調(精神的なものも含めて)も万全とはいえないのと、いま連載中の2本の原稿(小説と写真・文で綴る巻頭言)に集中したい気持があって、HPの日記はある程度、役割を終えたと考えたからです。

古希まで2ヶ月ありますから、その間に再考しようと思っています。ただ今後は毎月の更新でなく不定期にしますのでよろしくお願いします。

 

古書3代

拙宅に3代にわたる蔵書をかかえ、前々から家人が「なんとか処分できないの」とことあるごとに、愚痴られていました。図書館や博物館に寄贈も考え、数年前には大阪・中之島図書館に十数冊寄贈もしました。それはそれで喜ばれました。ただこういうところはほしい本(相当、価値がある本)だけを受け取るだけです。

新刊本などは、近くの図書館にダンボールにつめて運びましたが、ただ受け取るだけで、どう処分されたかは定かではありません。時にはブックオフで見積もってもらうと若い女子店員が二速三文の値をつけましたので、持ちかえるなど右往左往する日々を送ってきました。

蔵書も古希を機に家人の長年の愚痴にストップをかけようと、貴重本(江戸~昭和初期)のリストを作成、大阪駅近くの老舗古書店に出かけました。

「古書も不況です。それほどまとまった本を引き取ってくれる店はおまへんやろ」とすげない返事です。以前、この店に二冊持参したら、そこそこの値をつけ評価してくれましたので期待したのですがダメでした。

 そこで大阪・心斎橋と東京・東大赤門前の古書店に同じリストを送り査定・買取を依頼しました。すると、両店とも拙宅を訪問して見せてほしいと興味をもっていただきました。今度こそは家人を黙らせるとの思いでおります。

 

 昨今の世相

 30~40代のサラリーマン給与から差し引かれる厚生年金保険料は相当な額です。「これはすべて現役シニアのためになっている。自分たちの年金はもらえない」と、諦めと嘆きが伝わってきます。

「だいたい大学生の数が半減しており、100%入学になっている。この先、どうなるか見えている」

と少子高齢化はいまの若い人たちにこそ不安を与えています。

 

政治

 ―小学生時代の友人からのメール

私のモヤモヤ気分をメールします。民主党のマニュフェストは嘘ばっかり!(票獲得のため、出来もしないマニュフェストだった、腹が立つ)民主党の人材の乏しい事。なんですか?あの防衛大臣の田中さん。ビックリ仰天の知識の無さ。

小沢さんの離党問題。小沢チルドレンの1年生議員がほとんど!『壊し屋の小沢』では国民は不安でついて行きませんよ。原発問題。私たちが選んだ国会議員なので超党派を越えた議員の活動を見せて

ほしいものでした。

これが庶民の見方だろうと思います。

今後、政局はどうなるかわかりません。民主党の幹部もマニフェスト違反を承知で消費税増税に突き進んでいることはわかっていると思います。野田首相にとって自公の理解が得られる政策はこの一点にしかなく、がむしゃらに進んでいます。法案成立後、どうなるか、仮に選挙が行われてもその後のことはわかりません。政治評論家の多くが目先の動きをコメントしているだけで、1年先さらにその先を説得力をもって見通せていないように思います。

 

読者からの声

いずれ電力不足の声が出るのは当然と思っていたのですが、5月にもなってから議論されているのは全く政治家の怠慢としか思えません。お若い方(70才位以下)のご意見、今の政治家の言動についてのご感想を伺いたいと思い、その端緒にでもなればと思い老人の意見を出させて頂きます。5月末に書きだしたのですが、大学で理論的な原子力関係の仕事をしていた友人の意見や広い視点からの状況を聞き、小生の意見も実はぐらついています。今日既に報道されている状況に近い事も含まれていますが、あえてそのままにしました。

 

「脱原発をどうして実現するのか」

1)原因の究明

福島第一原発はGE製と聞いていますが、現状のようになった原因は今までに科学的に公表されていないのではないだろうか?あちこちの情報を集めると1号機はGE製の古いタイプのようであるが、このことは東電からも政府からも何故か発表されていない。大飯原発と問題の1号機との違いをはっきりさせる事は事故の原因を明らかにするために、また稼働を再開するために必要だろう。1号機と同じタイプで、同じ機種の原発が国内や日本以外にあればその原因を究明する事は世界的にも必要であろう。

 

2)ドイツの脱原発

ドイツは脱原発を決めたが、10年ほど先に実現しようという事で今すぐの話ではない。ドイツは2000年頃から検討を始め、2002年脱原発法を成立させた。そのときは約10年ほど先にすべての原発を止める事だった。その後いくらかの延長があったが、いずれ完全に原発を止める事に違いはない。日本の事故を見て確信した点はあったかも知れないが、10年余り前から検討していて極めて計画的であ

る。ドイツは言うまでもなくヨーロッパ大陸にあり、フランスやロシアなどからも電力を融通したりされたりする事が可能で、過去にも今でも行っている。これからもその方針は変わらないだろう。よく知られているようにフランスは原発の比重が高い。我々としてはやや矛盾を感じるのだが。ドイツはまた未掘の石炭資源が豊富な事が知られている。更にロシアは石油やLNG資源を持っていて、ヨーロッ

パ諸国へパイプによる輸出もしている。

 

3)日本の事情

日本のエネルギー政策がどうなっているのか全く見えてこない。民主党だけでなく野党にも殆どすべての政治家はエネルギーの重要さを感じていないのではないか。感情的な世論(ジャーナリズムにも責任があろうが)の後追いをしているだけのような気がする。政治家の無能ぶりにあきれるばかりであり、その政治家たちを選出したのは我々日本の有権者である事を考えれば前途が暗くなるばかりである。

「我々日本は資源を持たないから、これからは自然のエネルギーだ」というのは正しいと思う。自然エネルギーで日本の電力需要の可成りの部分をまかなえるようになるのは、恐らく何十年か先の事であろう。従来からの水力と太陽光、風力は国内でも一部実用化はされているし、ヨーロッパでは可成りの実績がある。水力をのぞいた他の自然エネルギー(太陽光、地熱、風力、潮力)はいずれも一般的に技術的に実用化されているわけではない。日本の特殊事情である、地震、津波、台風、洪水に耐え、コスト的にも何とか実用的になるには恐らく10年 20年あるいはそれ以上かかるのではないか。少なくとも1年や2年で解決できる事ではない。

 

4)節電と計画停電

新聞を見ていると節電や計画停電は家庭だけに絞られているような感じを受けるが、生活に直結する生鮮食料品(鮮魚、肉類)の流通段階における冷凍庫などは何時間くらいの停電に耐えられるのだろうか?IT産業や製造業だけでなく、これも生活に密着している銀行のATMなども使えなくなるのではないか? 決して医療機関だけが絶対必要な部門だと言うわけではない。

そのような分野だけを除いて停電させるようなきめ細かい計画停電が可能なのか?自発的な節電だけでこの夏が乗り切れるとはとうてい思えないのだが。また計画停電も多くの難しい問題を抱えている。

 

5)製造業

そこで政府は製造業の自発的な休業を期待しているのか、あるいは要請しようと しているのだろうか?戦後日本は多くの種類の優秀な製品を開発し製造し輸出して外貨を稼ぎ、原料資材や食料、燃料を海外から輸入してきた。今日 IT 産業が可成りの部分を占めては来たが、国としての従来からのビジネスモデルは未だ暫くは続くだろうと思われる。円高や労働力のために、海外生産が可成り進みつつあるがこれからの何年かの間、毎夏、生産を電力不足のために低下させるような事は国内の製造業に大きな打撃を与え更に海外生産を促進する事になろう。

 

6)日本は島国

電力の海外からの輸入は将来海底送電線が実現すれば可能だろうが、恐らく未だ10年以上はかかるだろう。日本近海のオイルシェールからのLNG生産もまだまだ先の事だと思う。とすれば中近東からの石油、LNG、オーストラリアなどからの石炭の輸入と、近い将来アメリカからのオイルシェール由来のLNGに頼らざるを得ない。

今日の、今後の世界情勢の中でエネルギー源の可成りの部分を輸入に頼る事はどうであろうか?日本の大きな弱点であることは間違いない。今から70年余り前、日本が戦争の火蓋を切った時期の直接の原因は、このままでは石油の備蓄が減少しするばかりで、じり貧になる事を恐れた事ではなかったか。老人が言いたいのはこの国のエネルギー源の重要性である。

 

7)原発の廃炉と原発の今後

原発は廃炉にするために10年位の長い年月がかかるという。福島の第一原発も可成りの年月、人手と費用をかけて廃炉作業が続く事になろう。その後、更に使用済みの核燃料の保管が問題になる。

このように現在の原発は福島の事故のように広範囲に危険を及ぼすであるばかりでなく、使用後のあるいは事故後の処理に膨大な時間と費用がかかる事は確からしい。

もし大飯原発や今まで稼働してきた原発を廃炉にするとすれば、何年間かかるのだろうか?そしてその間にもし大きな地震が起こればどうなるのだろうか?すべての原発を直ちに止める事を主張している皆さんはどう考えているのだろうか?

確かに原発はやっかいなもので危険なものである事は確かである。今世界に多くの原発が稼働している。電力を必要とする開発途上国では、今、原発が計画され、建設されつつある。

インドや中国で可成りの数の原発が計画されていると言う。将来もしこれらの一つが大きな事故を起こしたらどうなるのか?地理的に最も近い中国で、もし大きな事故が起これば―中国でも地震は起こる―放射性物質が偏西風に乗って日本列島までくる事は黄砂の例を見ても確かだろう。

そこでこの素人の老人が思うのは、

①廃炉をなるべく短期間に安全に可能にする技術

②自然災害に強い原発を開発する研究

③核燃料のリサイクルの問題

これらの研究が必要になろう。これは日本の為だけでなく世界的に必要であり、各国で研究しているとしても、福島の事故を起こした日本は何らかの寄与をすべき義務があるように思うのだが。本当に原発が危険なものなら世界的に脱原発を言うべきだろう。

当面はやむを得ず既存の原発の耐震、耐水姓などを改善しつつ稼働させて、今後5年以内に日本のエネルギー源をどうすべきかを徹底的に議論すべきではないか。

日本人だけではないだろうが、本質を見ないで結果だけで判断して感情的に原発の稼働反対を唱えている人々が多いような気がする。このような時にこそ冷静な判断が必要である。月並みな言い方だが、政治家は時の流れ国民の一時の感情の流れに巻き込まれず、冷静に判断してこの日本をリードしてほしい。

                           以上

 

読 書

『ココダー遥かなる戦いの道』(ハート出版)が最近、刊行されました。著者はクレイグ・コリーと丸谷元人の共著で、英語版はオーストラリアで先に発売され好評を得た大作本です。続いてこのほど日本語版の発行の運びとなったそうです。

 この本の日本側の著者丸谷元人に協力したことで、この本を知りました。

前書きで著者が書いています。

―「ココダ街道の戦い」は日本軍による「ポートモレスビー攻略作戦」で、当時、オーストラリアでは国民のナショナリズムを高揚する上で、「日本との戦争の記憶」が大きな政治的役割を果たしていた。その中でも、特に「ココダ街道の戦い」だけが急にクローズアップされ・・・。

~「歴史的な背景のみならず、元日本兵のことをも公正に描き、かつ日本のことを決して不公平に(おとし)めないのであれば協力しましょう」ということで、まず映画づくりからはじめ、今回、活字に残そうと出版に踏み切ったと言う。

 ニューギニアで繰り広げられた両軍の凄まじい戦いは、戦争のむごさを伝えている。

 

野鳥の写真(冒頭に掲載)

 

「先日、奥大山の木谷沢渓谷へ行きました。ここは昨年、予定した日に台風が来て中止をした場所です。現地について吃驚、その昨年の台風で散策路が埋まっていました。

 勝山の従姉妹が5回目の「のれん展」を開催しているので一寸覗き、

吉備中央町のブッポウソウの写真を撮って来ました。

 電線どまりばかりだったので諦めて帰ろうとしたら虫を咥えて巣箱に向かう鳥を捕らえました。下手な鉄砲数撃てば当たるの一発です。

(撮影者:掘英彦氏)


 

 昨年、第一回大久野島写眞コンテストで入賞したので、休暇村の宿泊招待券が贈られてきた。ついでに安芸の小京都・竹原(写真トップページ)まで足をのばした。期待したほどではなかったが、季節が変わればいいのかも。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

日記は今後、不定期の更新になります。





近況

古希を目前にして、からだに故障がでてきた。60代、70代、80代と代替わりの前後は気をつけよと言わ
れているが、実感している今日この頃です。

飲料水に段ボール箱ペットボトル6本入りをスーパから運んでいたが、友人(化学専門)が「容器から
有害物が溶けているよ」と聞いたので、思い切って彼のすすめで淨水器(ダスキン)に切り替えた。


(小さなリングですが・・・)


金環日食(521日)を見るため、朝の6時に家を出て花博が開かれた鶴見緑地までクルマで出かけた。
あいにくの曇り空であったが、雲の間からなんとか見られた。(写真)

 

●原発の町(福井県大飯郡高浜町)

穏やかな内海の奥に大飯原発が見える=6月2日午前10時撮影)

 ある経済団体の主催で休日に開かれた会合で「私の見る日本とこれから」と題して話した。高浜は関電
の原発のある町で、どうしても原発問題に触れざるを得なかった。が、とくにハプニングもなかった。



●旅&写真

写真:霧の郷たかはら(5月8日午後6時ごろ)


◎和歌山の霧の郷、兵庫の竹田城(表紙)に撮影に出かけた。どちらも下見のためであったが、霧の郷
は霧ではなく煙がたなびいていた。一方、竹田城の雲海はこの時期はダメだが、この日の早朝は霧がかか
り幻想的だった。
写真:竹田城からの眺望

◎金環日食の観察の後、般若寺(奈良)に出かけた。ここは別名コスモス寺として有名だが、時期外れ
だった。でも満足できた。(写真上)

◎万博が開かれた千里の近くにヒメホタルがでると聞いて出かけたが、ほとんど見られなかった。


●友人からの写真(堀 英彦氏撮影)

 ◎久しぶりにアカショウビンの写真を撮ったので送ります。 アカショウビンの撮影は戸隠が一番簡単
でしたが、最近はそうでは無いそうです。
 関西では大江山と滋賀県の何某寺近辺に出るとの話でしたが、これも見るのは 出来ても撮影となると
難しい所です。

 今回、私が行った所は鳥取県八頭町の「八東ふるさとの森」キャンプ場です。
 ここも姿は見るが中々撮れないところでした。
 今年はキャンプ場の近くで頻繁に見れるようになり行ってみました。

 現地は管理人が入場時間を8時半とし、ロープで規制をしていました。
 何しろカメラマンのマナーの悪さは天下一品。自分さえ良ければ良いと。
 当然、私もその眼で見られていると思います。

 今回は♂♀の写真が撮れました。雌雄同色ですが腹が白い方が♀です。
 求愛行動から見れてとれました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました



5の日記


5月の日記(56日発行)

5月の日記

 

近況

 

◎…4月も忙しく動き回りました。動ける時に動こうという気持ちと、「今日と明日」のことだけ考えて生きて行こうと思ってい
ます。

 

◎…印空寺(京都)の樹齢300年以上といわれる多羅葉樹(葉書の語源)を見に行きました。その庭に「昨日を悔いず 明日を恐れ
ず 今日を楽しい 充実した日に しましょう」(先代の住職瑞元)の石塔があり、我が意を得たりと思いました。

 

◎…最近の政界にはうんざりしています。また経済界、とくに企業も日本的経営を忘れ、アメリカ式の合理主義だけを真似して、
一番大事な創造力の醸成を怠っているように見えます。

 

◎…やれ円高、法人税が高い、一方で消費税を上げよ、原発を再稼働しろ―と、経営者は勝手なことを叫び、己の私利私欲を満たす
ことしか考えていないようにも見えます。

 

◎…人は変化、とくに急激な変化を恐れて改革ができません。脱原発社会は想像もできないから「集団自殺するようなものだ」と
いう見方に人はおののくのです。西ドイツはやるではないですか。日本人もやるとなったら、やれると思いますが、リーダーは
失敗を恐れて決断できないのです。

 

◎…原発を再稼働するかどうかで、マスメディアは騒いでいますが、アメリカでは今、福島に大地震が起こったら、東電の福島原発
はどうなるか?で論争が巻き起こっているそうです。専門家は「大変なことになる」と、警告しています。

 

政府は安全宣言をしましたが、大地震が到来したらどうなるかをシミュレーションしていないのではないか。その時は想定外だっ
たと発表するのだろうか。だが、その時は原発の再稼働は永遠にない。

(朝日新聞54日付「声」欄に拙文掲載)

 

◎…先進的な企業はとっくに日本を見捨てています。


●由布岳(4月16日撮影)

 

「旅のよろこび㈱」

 旅での人との出会い、感動的な景色、感銘を受ける情報は、千金に値すると思っています。だから旅はやめられません。今回、
人づてに訪ねた熊本の旅は充実したものでした。

とくに社長宮川和夫氏が運営されている「旅のよろこび㈱」のことを知って感銘をうけました。詳しくは
HP(
http://www.tabinoyorokobi.com/)をご覧ください。また『100人の旅のよろこび』(旅のよろこび㈱発行)には旅人の生
の声が収録されています。


宮川氏は旅行会社に勤務後、地元・熊本で新聞社系の旅行会社で、福祉関係者の北欧福祉視察旅行の添乗員として参加したこと
が、独立する原点になったそうです。


一般に旅行会社のプランはすべて健常者を対象にしています。ところが「旅のよろこび㈱」は身体障害者や高齢者を対象にした
内容です。これをUDツア(ユニバーサル・デザイン旅行)と言うそうです。

UDは身体障害者にも優しいデザインだということで、いろいろな施設や道具のデザインが工夫され普及しています。ところが
旅行をUD化しようという発想は宮川社長ほか、全国でも2、3人程度だったようです。

交通事故での不自由な体、病魔と日々、闘っている人たち、厳しいリハビリを続け、寝床で治療の毎日の人たちにとっては、
旅行は夢のまた夢です。


でもなんとかして旅に出たいという声が宮川社長を支えています。国内だけでなく海外にも身体障害者の方を連れて行くことは、
よほどの情熱と豊富な経験がないとできません。


この会社は社員、旅行介助スタッフの熱い思いに支えられていると言います。宮川社長にいくつか質問をした一部を紹介します。



●阿蘇外輪山(4月15日撮影)

◎UDツアーの全国組織はあるのでしょうか。

宮川社長:今の会社の前身のバリアフリー旅行ネットワークという組織があります。HPがありますので、ご覧ください。

しかし、ほとんどの会員さんが初心者です。この分野に着目されて、ここ1年で加入された方がほとんどです。実際にやっている
のは、会長、副会長、総務の私の3名だけです。

この分野で活動している人は、全国で7名位です。東京に3名、名古屋に1名、京都に1名、広島に1名と私です。

 

不思議とみんな同じ年齢の45歳から49歳位で、始めた時期もみな同じで、平成8年位です。時々、テレビや新聞の特集番組に
取り上げられます。ニュースになるということは、要するに、まだマイナーなのです。




●阿蘇の火口(4月16日撮影)

◎ビジネスとして成り立ちますか?
 

 

宮川社長:利益はでています。が、社長の給料は、昨日載っていた今年の新入社員の初任給と同じ額、社員の給与は、熊本県の
最低賃金です。この給与体系でなら継続していけますが、私たちが死んだら終わりです。これでは駄目です。

この事業は未来永劫に継続しないと意味はありません。私たちの代で終わらないよう、新卒の方が応募してくださるような給与
を払える会社に育てなければいけません。

 

需要は絶対にある!!と確信しています。超高齢者社会でありますし、高齢になるということは、障害が出てくるわけです。
公的基金をあてにするNPOでは、基金が中止されれば解散です。このUD旅行の分野は、事業として続かないといけませんし、
続くべきである事業と確信しています。なので、NPOではなく、株式会社にこだわっています。

 

弊社は、社会貢献型企業、ソーシャルビジネスとでも言うのでしょうか・・・。ボランティアさんを活用し、当事者の夢を
かなえ、当事者が外に出ることで、社会の人の見方が変わり、誰もが暮らしやすい社会に変化していく・・・・そんなことを実践
している会社です。

 

 弊社が、認知されれば、いい経営になると思います。広告宣伝費がないので、新聞に広告を載せられず、口コミで営業している
現状です。福祉関係の総会、集まりがあるという情報を聞きつければ、社会資源の紹介・・・という切り口で、情報提供させて
いただいています。




●九重の吊り橋から望む(4月16日撮影)


◎…桜観賞

 

 今年の開花は天候不順で例年より遅れました。仕事での出張も含めて各地の桜を観ました。

 地元では枚岡公園(生駒山)、串川(河内山本)。そして東京では開花日に上野公園、不忍池、千鳥ヶ淵、北の丸公園、皇居、
六義園など。京都の醍醐寺、九州では天草、阿蘇、九重、国東半島などを見ることができました。

 やはり自然林の中で楚々と咲いている桜が印象に残りました。

 

◎…旅の写真

 今回は宇土(熊本)の御興来(おこしき)海岸の干潟(表紙参照)と、阿蘇でまずまずの写真が撮れました。御興来海岸の干潟は
干潮と日の入りのタイミングが難しく、撮影した前後日は雨でダメだったのでラッキーでした。

 

阿蘇では地元のアマカメラマンに連れてもらったのですばらしいスポットから撮影できました。後は帰路で立ち寄った国東半島や
九重、由布岳が良かったです。

 

●御興来海岸(表紙と同じ)


最後までお読みいただき、ありがとうございました。


 

近況

◎…寒暖の差が日替わりメニュ―のように変わるので、体調管理が面倒ですね。とくに沖縄から帰ってきた直後は、初夏から
冬に逆戻りした感じでした。

 

 ◎…ある民間出身の新人政治家が「出版記念パーテ―」を東京で開く案内が送られてきました。親しい方なので参加したいと
思いましたが、ちょうど予定が入っていて行けないことになりました。

 その案内の推薦人を見て驚いたのは、政治評論家2人が入っていることです。本来、評論家は特定の政党人を応援したらダメだと
思いましたが、彼らは頼まれればどの党人でも応援するということでしょうか。さすがに現役の政治記者やジャーナリストが入って
いなかったことにホッとしました。一方、大学教授らは勝ち馬に乗りたい一心で応援しているように見えます。


P:巨大シダが群生(ヤンバルの森で)

 

◎…先にお知らせしました「~父よ兄よあなたはどこで死んだの~旧南方戦線跡を訪ねて約20年  娘たちの写真展」
(3月5日~15日、朝日新聞大阪本社1階アサヒコムホール)を案内しましたところ、数人の友人が来場してくれました。中でも
90歳になる紳士とは数十年ぶりの再会でしたが、お元気な姿に驚嘆しました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

 

 その会場の一角に直木賞作家・岡田誠三コーナーを設けていただき、当時の新聞、受賞作品の雑誌など遺品を陳列しました。
また、オーストラリアでTVで放映された「KOKODA」を会場で流しましたが、日本語の吹き替えでなかったので、以下の
拙文を参考に配布しました。長文ですが、ご興味ある方はご覧ください。


  KOKODA(ココダ)

 

テレビドラマ「KOKODA(ココダ)は日本で放映されていませんので

日本語に吹き替えされていません。それでテレビをご覧になる前に若干の知識を持っていただきますと、概ね内容が伝わってくる
のではないかと思い、KOKODA(ココダ)について説明させていただきます。

 

これは東部ニューギニアの背骨をなしているオーエンスタンレー山脈の北山麓の地名です。この山脈は海抜3,4千㍍級の山が
連なっています。赤道直下の寒冷地帯で山頂付近は万年雪があるところです。

 東部ニューギニアはオーストラリア領でしたから連合軍側の豪州軍が管轄していました。このココダの戦いは日豪両軍の激戦地と
なり、日本軍を初めて退却させたというオーストラリアにとっては、先の戦争ではシンボリックな勝利の戦いとして広く国民に知ら
れています。

 

 このテレビドラマはオーストラリアの映画プロダクションが制作したもので、「KOKODA」という題名はオーストラリア国民に
とっては、日本の真珠湾攻撃のような受け取りをされています。

制作にあたっては現地ロケ、実録ニュース、さらにオーストラリアの記者、専門家の意見、また日本にも撮影クルーを派遣、日本の
関係者のインタビューや従軍記者だった岡田誠三著『失われた部隊』の英語版も引用して平衡感覚を保ちながら描いた番組です。

 

 日本の陸軍が先の太平洋戦争で自ら作戦を立て実行したのが、ポートモレスビ―作戦とインパール作戦です。ポートモレスビ―作戦は
日本側の呼称で、オーストラリアではココダの戦いと名付けています。

 日本の南海支隊(約7千人)は昭和17年(1942年)6月、ラバウルからブナ海岸に上陸してニューギニアの首都ポートモレスビ―をオーエン
スタンレー越えで占領する作戦をとったのです。ポートモレスビ―を占領することで、制空権を握り、オーストラリアへの攻撃が容易にで
きるという意図からです。

 

 ブナの海岸からポートモレスビ―まで直線距離で200キロですが、オーエンスタンレー山脈は一つ一つが独立峰よりなるので、実踏破距離
400キロにもなります。1日2合の計算で20日分の米を背負って行ったのです。

 実は陸路の攻略前、5月に海正面からの上陸作戦を試みたのです。ニューギニアの東端を回りかけたところで、アメリカの太平洋艦隊に見
つかり、日本の連合艦隊が急行しサンゴ海々戦となりました。その直後に中部太平洋上で日米主力艦隊がぶつかり合いミッドウェー海戦と
なり、日本の艦隊はほぼ全滅したのです。

 このため陸路の作戦に切り替え、南海支隊は無謀ともいえる攻略をしたのです。ジャングルでしかも山岳地帯の戦闘は、市街戦と異なり
日本軍は慣れない初めての経験です。ブナの海岸からココダまでは平地で敵兵はほとんどおらず、ココダから山中に入ると、猛烈な抵抗が
始まったのです。豪州軍はジャングルファイターといわれるほど地形も熟知していて、山の上から待ち構えて狙撃するのです。

それでも日本軍は果敢に攻め、イスラベの戦い、エフオギ渓谷の戦い、そして最激戦となったエフオリバイワ峰の攻撃、その麓に戦闘司
令所を設け、いよいよポートモレスビ―を一挙に攻撃できるところまでたどり着いたのです。オーエンスタンレーを3分の2越えたところ
だったのです。そこへ作戦の停止命令が届いたのです。ガダルカナルに米軍が上陸、陥落したので転進せよという命令です。

連隊長らは苦労してここまで来て転進できないと、大変な激論となりましたが、大本営の電報が鶴の一声になって転進が決定したのです。
オーストラリアの新聞は「日本軍が初めて敵に背を見せた」と、退却を大きく報じたのです。退却の道は軍旗を谷間に捨て、軍規のない
生存競争の道と化したのです。

空からは米軍の戦闘機が執拗に攻撃、さらにマラリアなど病気と飢えで戦死者は増えるばかりとなったのです。戦場で戦ったのは、
日豪軍とも20歳代の若者が中心で、大本営は5,000キロも離れた東京の三宅坂にあって机上で作戦命令するだけだったのです。
豪州軍も同じです。

この「KOKODA」はオーストリア側から見た戦闘ドラマですが、「この世で何が悪いといっても、戦争より悪いものはない」
ことを教えているように思います。

 

情報

◎…アメリカの友人から届きました。

「仁神術について、参考まで」

和文のHP

http://makiueda.blogspot.com/2010/03/jin-shin-jutu.html#!/2010/03/jin-shin-jutu.html

 

英文のHP

http://www.jsjinc.net/index.php

 

 

沖縄の旅

ヤンバルクイナの撮影に成功(表紙にも)

P:桜島の噴火は3回みました

 

◎…以前、沖縄ツアーに参加した時、運がよければヤンバルクイナが見られますということを聞いたので、撮り鳥カメラマンでない私は、
なんとしてもこの珍鳥を撮影したい衝動にかられました。

 1,000ミリのフィールドスコープ、三却3本、デジカメ4台、脚立ほか、パソコン、IPAD、付属品などかなりの撮影器具、ほかに衣類、
日用品、食料を持って行くとなると、自宅からフェリーを乗り継いでいくのが一番だろうと計画を立てました。

 

 遠い道のりです。大阪南港夕方出港~鹿児島志布志港早朝到着、そこから高速を利用して鹿児島新港まで約1時間半。フェリーは夕方
出港なので、仙厳園で時間をつぶしていますと、幸いというか、桜島の噴火に巡り合わせました。

P桜島

鹿児島新港を夕方出港して那覇港まで奄美など5島に寄港しながら翌日の夕方まで船に揺られるのです。

那覇で一泊、翌朝、国頭村(くにがみそん)の樹海で覆われたヤンバル(山原)の森の宿泊所(2日間宿泊)へ高速で約3時間。その日は
下見で辺戸岬まで東海岸を走りました。3日目の宿泊地の奥やんばるの里にも立ち寄って情報を集めました。ガイドを頼むと一人6,000円と
られますが、人数が少なかったのでガイドは断られました。

  

ヤンバルクイナを見た人はいますが、写真を撮った人には会わなかったです。宿泊所にもヤンバルクイナの写真(写真集以外)はほとんど
見ない。2日目は早朝から本格的に森を徘徊しました。一瞬、見たのは2回ありましたが、とても撮影できる状態でありませんでした。
30~40m先に鳩より少し大きいヤンバルクイナと思われる鳥を見ましたが、少しでも音がすると茂みに駆け込むのです。

ヤンバルクイナは飛べない鳥ですが、足は速いのです。夜は木にとまって寝るらしいですが、とても夜は怖くて森を歩けません。
遠くにいた1羽を1枚だけ撮りましたが、ヤンバルクイナかどうか、自信がなかったので宿の専門家に見てもらいますと「明らかに形
はヤンバルクイナです」と慰めてくれました。今回はこれくらいで見納めかと諦め気分になりました。

P:このヤンバルクイナ幸運にもこちらに向かってくるではないですか

 最終日は奥やんばるの里から4時間かけて那覇まで戻らなければなりません。ほとんど絶望的な気分でヤンバルの森を走りました。

すると県道を横切る二羽のヤンバルクイナに出くわしたのです。悠々と横断して崖に沿って餌を探しながらゆっくり歩いているでは
ないですか。

興奮する気持ちを抑えながらシャッターをきりました。距離にして2030m300mmの望遠で撮ったのです。再生すると「やったー!」
と歓声をあげてしまいました。苦労して来た甲斐があったとようやくほっとしました。


P:かなりの急こう配の崖を器用にのぼります

 

 ヤンバルクイナ

1981年の数年前から山階鳥類の研究者らは沖縄本島北部に位置する山原(やんばる)地域で種不明のクイナ類を目撃していたが、開発
による生息地の破壊および分断、交通事故、側溝への雛の滑落、イヌやノネコ、人為的に移入された
ジャワマングースによる捕食などに
より生息数は減少しているそうだ。


最後までお読みいただきありがとうございました。





本屋に行くと、今にも国債の暴落、財政破綻等、不安を煽る書籍が並ぶ。社会保障維持のため消費税だ(民主党)、

公共事業失敗を忘れている(自民党)、日銀はインフレターゲット1%に踏み切る、成長知らない若者は無気力となる。

某局の女性ニュースキャスター年収5000万で格差社会の解説を聞く虚しさ。

 

◎…USA友人とskypeでの雑談(24日)

 

USA友人:skype時々、調子悪いね。

 

岡田:他の国でも起こるの?

 

USA友人:日本、エジプト、パキスタンとの通話で時々、起こる。サイバー(情報空間)環境が良くないのかも?

 

岡田:ところで、ウィキリークスはいまも健在なの?

 

USA友人:大丈夫だが、どうもイスラエル関係のリークが少ないことが、疑問視されているようだ。

 

岡田:ウォールストリートデモ、今も続いているの?

 

USA友人:もちろんだよ。だけどメディアは伝えていない。他国で起こったときだけ報じている。

 

岡田:日本国内でデモはほとんど見られない。

 

USA友人:日本人は改良型民族だから、維新は起こせても革命はできないと言われている。

 

岡田:そうだな。

 

USA友人:日の「アジアタイムズ」が大きく日本の入管について報じている。題は“成田での悪夢”。詳しくは、

HPを送るから見てほしい。

http://www.atimes.com/atimes/Japan/NB04Dh01.html

 

今日本にいる外国人は日本の難民問題にも興味を持っている。また今年7月に入管法をも若干改正するようだ。

下記のリンク参照。

 

http://www.rafiq.jp/siryou/nishinihon_nyukan.html

 

岡田:わかった。

 

USA友人:アメリカはドイツと日本の軍事基地を決して手放さない。とくにドイツはNATO軍、ECに加盟しているので、

本来、アメリカの基地は不要のはず。ドイツと日本は民族が優秀なので、手放すとえらい強国になることを心配しているからだよ。

そして日本とドイツにはエネルギー源(石油)を直接、絶対に握らせないのだ。

 

岡田:それにしても、ドイツは日本の原発事故を見て、原発廃止を即決した。日本と比べ、民主国家であるのに、たいしたものだね。

 

USA友人:私もそう思います。話しはかわりますが、今、インターネット上では3月~6月に、イラン戦争が勃発すると頻繁に

流れている。イラクでもそうだったが、まずイラクを「有罪」と決め付け、イラクに「無罪」を証明しろと迫った。これは大変、

難しいことだよ。

(※215日、イランが濃縮ウラン装置の発表をして危機が一段と高まっているが…)

 

岡田:そうだな。結局、先のイラクにはなにもなかった。イランにIAEAの査察が入って、何もなかったと報告しても疑惑は晴れ

ないのだな。

 

USA友人:イランは有史(3000年)以来、他国を攻めたことがないのだ。イスラエルは200発も核を保有しているといわれている

ので、イランが核を所有しているとわかれば、猛烈な核攻撃を受けることになる。だからイランは攻撃をしかけるはずがないのだが…。

 

イランは石油エネルギー以外に、将来を見据えて原子力発電を開発しようとしている。中東周辺国とは民族も異なる。このため

イランをアメリカに同調して批判している。

 

岡田:北朝鮮は核開発疑惑があっても、攻撃しないのは石油資源が北朝鮮にはないからだな。

 

USA友人:もちろん、そうだよ。北朝鮮に石油資源があれば、アメリカは今のように悠長なことをしていないと思うよ。

イスラエル、パキスタン、インド、北朝鮮はIAEAに加盟していない“無頼国家”だが、イランは加盟しているんだよ。

おかしいだろう。

 

岡田:そうだね。

 

USA友人:日本の首相、鳩山さんが「基地を国外、最低でも県外」と言って、やられただろう。あれほどの見識ある首相が

「基地を国外、最低でも県外」と言うからには、その情報に絶対の自信があったのだよ。これがアメリカの陰謀だと思えば、

納得できるのではないか。アメリカは鳩山、管、小沢は煙たい存在だと思っているのだよ。

 かつて田中角栄をロッキード疑惑で退任させたのも同じだよ。

 

岡田:わかりやすく説得性がある。ロッキード側は取引(米政府と組んで)に応じ、誰も責任に問われていない。考えて見れば、無茶苦茶だね。メディアが情報の根源を追求しないのも、おかしいね。

 

USA友人:こういうことは証拠がないが、世界の常識だよ。

 

◎・・・国際情報

 

「日本の終わり」

 

 遂に日本は貿易赤字国に転落したことで、日本が牽引した時代の終焉を伝えた。下記に詳細。

http://globalpublicsquare.blogs.cnn.com/2012/01/29/zakaria-the-end-of-an-era-in-japan/?hpt=hp_c1

 

◎・・・日本の捕鯨

 

日本の友人からメール(131日)をもらった。

TPPに加わって日本のよき習慣までアメリカにいちゃもんをつけられて無くなってしまう恐れもあります。

百年以上続いてきた太地町の捕鯨もいまは欧米から人が来て妨害をしているではないですか。オーストラリアは自国では

カンガルーやワラビーを平気で殺戮しておいて、クジラはダメだという。一事が万事、こういうたぐいの話はいくらでもあります」

 

このことで例によってアメリカの友人と話した。

「シー・シェパードなど動物愛護の裏にはかならず政治が絡んでいるのだよ。ブッシュミートが有名だが、アフリカなど熱帯雨林

の伐採でかつて容易に入手できなかったブッシュミートで貴重な動物が消えた。
シー・シェパードがその辺を全く知らんふりする

はおかしいと思う。白人は熱帯雨林の伐採で
チンパンジー、ゴリラなどを絶滅に追い込んでいるのだよ

(※詳細はブッシュミートを検索してください。またUSA友人の友だち・石弘之氏(東大教授)はこの問題に詳しく、著書も多い)
長浜駅近くで

 

◎・・・映画

『日本列島いきものたちの物語』は久しぶりに感動した映画だった。日本列島の美しさを改めて知る。動物たちのたくましい

生きざまに教えられた。

『ピラミッド 5000年の嘘』は歴史ドキュメンタリ映画。ピラミッドの謎が実に興味深く、わくわくしながら観た。

これも映画かと思うほど、これまでの映画イメージと違った。

『TIME/タイム』命の価値について問う問題作。格差はカネでなく、時間で見ようという野心作。

◎・・・読書

『病むアメリカ、滅びゆく西洋(The DEATH of WEST)』(ブキャバン著)、『グラハム銀行をしって

いますか』(坪井ひろみ著)『ヴィレッジフォンーグラハム銀行によるマイクロファイナンス事業と途上国開発』を読んだ。

まだ読まれていないなら、とくに『病むアメリカ、滅びゆく西洋』をぜひ読んでみたら。発表から10年経つが、現実味を帯びて

きたことがわかる。

◎・・・旅と写真撮影

冬の長浜と余呉湖に出かけた。SLを撮る鉄マンが沿線に並んでいた。余呉湖ではワカサギ釣りでにぎわっていた。

余呉湖のワカサギ釣り

最後までお読みいただき、ありがとうございました。








◎…近況1:110日、無二の親友で同期Mさんの突然の訃報が届き、絶句した。
東京にMさんと数人で会をつくり、この10年余り、私が上京する日に合わせて一献を交えてきた。
実に人柄がいい二枚目の風貌は誰からも好かれ、多くの友人を持った人だった。Mさんは退任後、
地元の市をはじめ、東京都全体の教育界のために尽力し、志半ばで逝去した。だから葬儀は通夜と
合わせて1,000人近い人が参列され、NHK交響楽団のビオラ演奏者の奏でる音楽で始まり、最後も
ビオラ演奏で締めくくるというMさんらしい葬儀であった。安らかに眠られることをお祈りした。合掌。

 

◎…近況2

 今年もあっという間に1ヵ月が過ぎた。国内も海外も何かありそうな予感があっても、予測できない。
先日、テレビで若い人たちの社会に対する見方、意見を聞いていて多少、驚いたことがある。つまり若い
人たちはツイッタ―やITによるネットワークに入っているので「自分たちの組織以外のことには関心がない」
という意味の発言が印象的だった。外のことはITで調べて「大したことではないと思えると、それ以上の行動
はとらない」と言う。私から言わせれば、とにかくフィールドに出て自分の五感で実際に経験しないモノには、
実感が湧かないし、新しいモノも見えてこない。ネットワークは極端に言えば、虚無、虚偽の世界に見えるが、
どうだろうか。

◎…人種差別

 私の毎日の日課の一つがSKYPEでアメリカの友人と話すことである。1時間前後、よく話すテーマがあると
思われそうだが、とにかくくだらない話も含めて続けている。そうするとアメリカでの息遣いまでわかってくる。

 アメリカは大統領が黒人になったので、人種差別はないだろうと見られている。とんでもない。アメリカはどうも
一部の白人(正体はわからない)が意のままに世界を動かしているように思える。大統領が黒人でも自分たちの意の
ままに動く大統領ならOKというわけだ。

 以前のようなあからさまな人種差別はないが、白人は潜在的に差別意識を持っていることがわかる。例えば、大病院
で手術を受けようとすると、患者が白人なら老練な白人の医師が担当するが、黒人や黄色人種なら医者の卵のような医師
に任せる。まるでモルモット実験にされているような感じを受けるようだ。

 不法労働者(通告を怖れる)をきわめて劣悪な条件で働かせ、その上に成り立っている社会であることもわかってくる。

 

◎…資本主義は本当に続くのか

 最近、話し合った一つに資本主義国家というものが、これから先、続くのだろうかーということがある。拡大再生産を
繰り返し、GDPの前年対比という尺度で国の成長を見ているが、そんなこといつまでも続くわけがない。自動車を年間
数千万台市場に出し続けて、おかしくならないはずがない。自給自足、リサイクル経済は成り立たないと思われている。
農業は毎年、同じ耕地面積で生産を続けている。この方法を今一度見直す必要があるのではないか。新しい仕組み、やり方
というものが必要になってくる。そのあたりのことを考えていきたい。

 

◎…情報

 アメリカから下記の面白いメールが届いた。旧知の情報のようであるが、紹介したい。要はリンカーン大統領とケネディ大統領があまりにも酷似している
という歴史ミステリーである。

ヤフーで検索すると、下記のHPが見つかった。古い話のようだが、ただ私も友人も初めて知ったと言うわけで、興味ある方はご覧ください。

AbrahamLincolnwaselected to Congress in 1846.
John F.
Kennedywas elected to Congress in 1946.
Abraham
Lincolnwaselected President in 1860.
John F. Kennedy
was elected President in 1960.
Both were
particularly concerned with civil rights.
Both wives lost their children while living in the
WhiteHouse.
Both Presidents were shot on a
Friday.
Both Presidents were shot in the
head
Now it gets really
weird...
Lincoln 's secretary was named
Kennedy.
Kennedy's Secretary was named Lincoln .
Both were assassinated by
Southerners.
Both were succeeded by
Southerners named Johnson.
Andrew Johnson, who succeeded Lincoln, was born in
1808..
Lyndon Johnson, who succeeded Kennedy,
was born in 1908.

※HP(日本語版) 

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%B3%E5%A4%A7%E7%B5%B1%E9%A0%98%E3%81%A8%E3%82%B1%E3%83%8D%E3%83%87%E3%82%A3%E5%A4%A7%E7%B5%B1%E9%A0%98%E3%81%AE%E5%85%B1%E9%80%9A%E7%82%B9

 

◎…講演

 「世界の情報・これからの羅針盤」と題する元Google本社副社長の村上憲郎氏の講演を聞いた。
「携帯はアイフォーンへ」「TVはスマートTV」に移行すると、次世代の方向について話した。
質問タイムで「Googleが中国で拒絶されたと同じことが、今、アメリカの議会で情報の規制法案が
論議されている。世界は情報の規制強化に向かうのではないか」と、村上憲郎氏の意見を求めた。
「中国の規制とは違うが、私は反対です」という意見だった。これについてはもう少し、事態が進展し
てからお伝えしたいと思っていたが、法案は通らなかったようだ。

◎…写真

 1.元旦に富士山を写す。大みそか(山梨側)、元旦(河口湖)から見た富士山。まずまずの天候だった。

 2.128日、奈良・若草山焼きを初めて撮った。事前に下見して撮影ポイントを決めて、当日2時間前に着くと、
すでに三脚が並び、端っこで我慢しなければならなかった。花火のあと、午後630分ごろ点火された。


 最後までお読みいただきありがとうございました。







 

◎…師走

 大阪W選挙で橋下氏は民主、自民、共産の既成政党に支えられた現職をはじめ、市職員、労組、関西電力、一部週刊誌を敵に回して、予想外の大差で勝利した。これほどの圧勝を予想した人は少ない。大阪は変わるのか、見つめていきたい。

 
 加齢とともに時はスピード上げる。賀状の前に訃報の葉書が増える。心には木枯らしが吹くような寂しさを感じる。

 今年も賀状の花を選定、文面を考える。

【写真】祖谷(いや)のかずら橋(11月21日撮影)

 

◎…近況

 11月は紅葉三昧の月であった。京都、大歩危(徳島)、奈良、和歌山へと足を運んだ。また小学校、中学校の同窓会もあった。友人へのメール通信も活発に行った。アメリカの友人とは毎日のようにSKYPEで話す。日本が朝の7時ならアメリカは夕方の時(11月、冬時間に変更)で、その頃合いを見て、SKYPEで相手のオンかオフを確認してかける。

 多忙で動き回ることで、生を感じている。

 【写真】大歩危の朝(撮影11月22日)

◎…日本という国

 11月はメール通信で意見交換をした。その中で「チャイナネット」を知った。しっかりしたHPで説得力を感じた。以下の二つのコラムはそれからの引用である。

◎…「TPPは日米に相互利益をもたらすか?」

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)が最近よく取り沙汰されている。日米はTPPをめぐり、中国や東アジアの方向性に対する政治的解釈を行い、日米の戦略的意図が浮き彫りになっているが、そうは思い通りにいかないだろう。

TPPは、北大西洋条約機構(NATO)でもなければ、日米安保同盟でもない。単なる域内の経済協力体制に過ぎないが、米国はTPPに政治色を持たせようとしている。中米の経済貿易やアジア太平洋の協力体制が健全でうまく意思疎通ができている今日の状況にあって、これは、わざと問題を起こし、自ら悩みの種を作るようなものだ。

政治や軍事でなら、日米間にはもともと「安保同盟」が存在し、台湾海峡、朝鮮半島は目の前にある「火薬庫」であるのに、どうして回り道をする必要があるのか?台湾海峡等は現在いい方向に向かいつつある一方、日米安保は普天間基地問題でさえ解決できずにいる。今の軍政メカニズムはどれも力不足で、TPPを政治の道具としたい日米だが、そう思い通りにはいかないだろう。

日米がTPPから相互に利益を得たい意図は明らかだが、結果は損を見ることになるだろう。

まず、TPPは協力形式に過ぎず、各協力の実体を土台にしなければならない。形式は実体に影響するが、実体には代われない。日米は、形式で操作すれば、自らの実体の困難を解決し、自国の経済的、社会的難局を緩和できると考えているが、それは本末転倒だ。

次に、日本と米国は自由貿易で常に摩擦が存在する。日米安保という同盟があるにもかかわらず、さらにTPPが必要なのは、政治上の親密度を深めたいからだ。日本は全面的に米国に加担したいが、米国は日本に貿易の自由化拡大を迫るに違いない。日米間の摩擦が必然的に再現するだろう。

また、日本国内では野党だけでなく、与党内でも加入に反対の声がある。TPPは日本国内の既存の利益構造を破壊するため、こうした利益の土壌から誕生した政治家らが黙っているはずがない。日本の党派を越えた100人以上の議員が反対運動を起こし、社会に混乱と不安が渦巻いたため、野田首相は15日、「TPPが国家の利益を損ねるようなら加入はしない」との態度を示さざるを得なくなった。(TPP加入による)日本社会への衝撃は東日本大震災をも上回るという声まである。経済面だけでなく、政治面でも日米は意見が異なる。15日付の朝日新聞の社説は「日本はTPPで中国を制約する一方、中国とアジアと協力し、米国を制約する必要がある」と呼びかけた。

他の国もこれについて異議を唱えている。マレーシアの首相が、日本のために協議の進行に影響が出ないよう意見したため、13日のTPP会議から日本は除外された。「合唱」の前からすでにしっくりしない状況だ。長く続いている日米貿易の摩擦がTPPによって解決されるとは思えない。(作者:日本JCC新日本研究所 庚欣副所長)「中国網日本語版(チャイナネット)」(20111117日)

 【写真】祖谷(いや)街道(撮影11月22日)

◎…情報戦争

ITが発達した今日、情報が世界を駆け巡っている。先にアメリカの友人から教えられた「YOUICHI SIMATU」の情報を流した。日本ヤフーで検索、以下のコラムを見つけた。

◎…島津洋一とは?

日本人ジャーナリスト、島津洋一氏は6日、米メディアに発表した文章が世界を騒がせている。島津氏は311日の巨大地震後、福島第一原発事故に対する日本政府、東京電力の説明は矛盾だらけで、事故拡大の危険を冒しながら、海外からの救援隊の原発内への受け入れを拒んだことに関して、福島第一原発には人に知られたくない秘密があるのではないかという疑問を発した。その秘密というのがなんと、原発で核兵器の開発を行っていたのではないかというのだ。「日本の原発内の核兵器の有無に関わらず、海外メディアがこれに注目しているのは、日本を信用していないということだ。日本は確実かつ有効な行動を国際社会に示さなければならない」、と中国の軍事専門家の彭光謙氏は14日、「環球時報」の記者に語った。

 

島津氏は国際的に有名なジャーナリストで、かつて日本最大の英字紙「ジャパンタイムズ」の編集長だった。今回の文章は日本でも大きな反響を巻き起こしている。日本のインターネット上では、島津氏を「陰謀論者」と非難し、「でたらめだ」という声もあがっている。

 

中国の軍事専門家、彭光謙氏は14日、福島原発事故の背後に秘密の核計画があったかを証明することはできないが、こうした疑問は国際社会が日本を信用していないことを示しているとし、日本の事故処理の方法に対する疑問にはさまざまな根拠があり、日本政府の行動が鈍く、態度も不透明だったのは、レベルの問題ではなく、利益を考慮してのことだと指摘する。

 

彭光謙氏によると、日本は現在、安全性の高くない核技術を核兵器に転化しようとしている可能性があり、その真相に関わらず、日本が奥の手を隠しているのは確かだという。また、恥の文化を基調とする日本はマイナスの情報を意識的或いは無意識的に隠そうとするが、日本の隣国や国際社会には今回の件に関して疑問を投げかける資格がある。この疑問に対して、日本は世界に責任を負うべきであり、納得のいく説明をするべきだ。天災に関しては同情するべきだが、人災に関しては漠然とした言い方だけでは済まされない。

(中国網日本語版(チャイナネット)」 2011415日)

 【写真】祖谷(いや)街道沿いの小便小僧(撮影11月22日)

◎…小島慶三、小島志塾

 ある友人から小島志塾を紹介された。これは小島慶三氏の志を引き継いで活動している。

小島慶三氏はエコノミストとして、高度成長の時代から、イギリスの経済学者、思想家 E・F・シューマッハーの『スモール イズ ビューティフル』の紹介者として、近代的経済の限界を指摘、それに代わる経済学、ヒューマノミックスを提唱。農業と環境の重要性を訴える。

 

文明の衰亡の原因は1.「自然環境の破壊」、2.「社会システムの機能不全」、3.「モラルと内的意欲の喪失」と指摘、現代社会はこの3つが同時に進行しているとする。

それに対して、「人間復興の経済」、「ヒューマノミックス」、「モラルの再生」を提唱する。経済のみならず、文明の諸側面を総合的、哲学的に考察する一方、シューマッハーと同じように、実際家(政策立案者、国会議員)としての側面を持ち、地域共同体レベルから国政レベルに至るまで、全国津々浦々で活発に啓蒙、提言を行ない、多くの実践家(農家、実業家、公務員、政治家など)を育て、あるいは影響を与える。

 

環境問題研究家、レスター・ブラウンの国内での紹介にも努めた。代表作は、『文明としての農業』、『「農」に還る』、『農業が輝く』、『人間復興の経済学』など。

http://www.kjknet.jp/index.html

 

読書

 小島志塾に触発されて以下の本を集中的に読んだ。

 

レスター・ブラウン『飢餓の世紀』(小島慶三訳、ダイヤモンド社刊、1995年)

1950年~1980年:人口増加率を大きく上回り、世界の穀物生産は2.6倍、ところが84年以降、減少に転じている

②世界の上位20%の最富裕層と下位20%の最貧層の格差は60年代30対1、90年64対1に達した

③世界の栄養不足人口は約9億人、6人に1人が餓えている

 『文化としての たんぼ』(小島慶三+全国小島塾著、ダイヤモンド社刊)

①山形の籾倉で40年保管されたコメが食べられる②江戸時代、イネは「イノチのネだ」と書いてあるように、コメは人間の命の根源、国づくりの根っこの部分、文化の根っこの部分を担ってきた。

 

 コメはストックできることから経済力を持ち、それを握った人間(豪族)が地域社会を統一、国家を形成してきた。

 

 日本人の命の根っこであるコメを丸ごと食べられるようになったのは昭和40年代初めからである。今でも完全自給できる作物はコメだけである。

 

 コメの用途は加工食品、医薬品、化粧品、洗剤等のほか、日本酒、味噌、醤油など日常生活に欠かせないものがほとんど。

 

 そしてたんぼが生みだしたのが、藁の文化である。日本の衣食住を担う最大の遺産である。経済的価値を超えるもので、治山治水の力はものすごい。環境保全のためにはなくてはならない装置である。

 

 農業は大型機械を使う穀倉地帯の方が、経済効率はいいが、環境保全の装置としては、棚田、中山間地帯の未整田がはるかに優れている。

 

 化石系産業の社会は自己崩壊する。100の原材料を使うと、52%が廃棄物となり、つくったモノもいずれ廃棄物になる。廃棄物の文明社会をつくっている。山や海を埋め立てゴミを埋めているが、汚染が進むのは当たり前である。

 生命系の産物(農産物、林産物、畜産物、水産物)はリサイクルができる。大規模集約農業は工業の論理で、ゴミの問題で行き詰る。

 

『食料自給率の“なぜ?”』(末松広行著、扶桑社新書刊)

世界的な穀物価格の高騰のなか、2008年の前半には多くの国々で食料をめぐる抗議行動や暴動が発生した。例えばハイチでデモが激化、5人が死亡、40人が負傷、首相が解任された。20カ国の国々で何らかの抗議行動が起きている。

抗議行動の原因となる穀物について麦、米、とうもろこしが中心である。

おカネがあっても買えない時代に。世界中で食料の高騰や不足が問題になるなか、自国の農産物の輸出規制の国が増えてきた。

食料を安定供給していくために輸入途絶などの不測の事態に対応できる体制を整えておくことである。

「我が国の食料自給率が40%」について不安を抱えている人は全体の8割にもなっている。

『農業が輝く』(小島慶三著、ダイヤモンド社刊)

 平成5年、冷夏で凶作、20数年ぶりに255万トンの緊急輸入、平成のコメ騒動のはじまり。

 日本は世界に冠たる雨国である。世界の年平均降雨量は約753ミリ、ヨーロッパ、アメリカ500ミリ以下、日本は1815ミリ。これが森林と水田を守る。

 文明の滅亡は土の疲弊からはじまる。



 【写真】秋の花、皇帝ダリアが咲き誇っている(撮影11月24日)

◎…すごい本屋「隆祥館」(地下鉄谷町線⑦出口前)

いらっしゃいませ、隆祥館書店です。当店がある大阪の上町台地は、歴史のある高台で、近くに「大阪城」「難波宮跡」「細川ガラシャ終焉の地・越中井」があり、空堀商店街を中心とした一画と、長堀通りの北側の安堂寺町・龍造寺町等の一画は、第二次世界大戦の空襲の際に焼けずに残った地域です。安堂寺は、「日本書記」にも登場しており、この町には、今もなお、奥に行けば、格子窓やうだつのある家も残っています。その安堂寺町に生家のあった作家が、直木賞で有名な、直木三十五で、からほり倶楽部や地元市民の力で立ち上げられた「直木三十五記念館」があります。織田作之助も高津中学出身の地元作家です。直木賞候補の地元作家、万城目学の「プリンセストヨトミ」という小説でも、空堀商店街や近隣地区が、舞台になっています。当店は、長堀通りに面しており、谷町筋と上町筋の間で、株式会社エスエスケイさんの向かい、地下鉄谷町6丁目(7)番出口向かいにあります。交通の便が良く、車で来られる方も多くおられます。隣に、パンのブーランジェリーグウさんがあり、国立病院機構大阪医療センターも、徒歩圏内です。当店では、「読書は心の森林浴」というメッセージをテーマにして、読書の素晴らしさを伝えています。また、学力世界一のフィンランドの教育に関する本などを置き、地域の子どもたちへ読書推進をしています。大阪ご当地本や、「大阪人」のバックナンバー・実用書・書籍・辞典・経営書・文庫・新書・自己啓発本・妊婦さんの胎教に良い童謡のCD・絵本・児童書・「ワンピース」などのコミック・月刊誌・週刊誌はもちろん「NHKのテキスト」も常備しております。毎週組み立てていくスタイルのパートワーク誌集めていく楽しみのあるパートワーク誌や、車の本の品揃えに力を入れており、「オンリーメルセデス」・「911DAYS」「オンリーBMW」「フェラーリー」などのバックナンバーも常備しております。大阪では、当店でしか購入できない本もあります。当店特有の品揃えになっております。長年のお客様の中には、ミステリー作家の牧野修さんもおられます。当店では本のお取り置き、近隣地区で月額2000円以上お買い上げのお客様に配達のサービスもおこなっています。決済は、クレジット・エデイでもできます。一人一人のお客様とのコミュニケーションのなかで、心のこもったおもてなしをさせていただくよう努力しておりますので、宜しくお願い致します。ご来店お待ち致しております。

◎…紅葉三昧

 京都は叡電の貴船、紅葉トンネル、蓮華寺、瑠璃光院、詩仙堂、曼殊院などを訪れた。奈良は浮御堂~飛火野~三月堂そして徳島の大歩危(今年の紅葉は最悪とは、ホテルの人の話)、フェリーで徳島港から和歌山港(約2時間)へ。かつらぎ町の串柿日本一の四郷の串柿祭り(平地区を散策)、最後は高野山を訪れた

【写真】左から①蓮華寺②貴船③関西セミナーハウス(京都)④曼殊院

先にTPPについて、ご意見を求めましたところ、1116日現在、届いている意見をまとめました。以下の意見を読まれて、さらに論議をお願いします。

20111116日)

TPP(環太平洋経済連携協定)について(20111115日)

(1)           私が日本はTPPに参加したほうがいいと考える理由

今、日本は明治維新、第二次世界大戦での敗戦に続く第三の岐路に立っている。しかし、今の日本人に前2回のような危機感がない。日本人は明らかに劣化した。この閉塞状態を打破する手立てを考えなければならない。

人口減少を主な原因として、日本市場が縮小していく恐れがある。日本の企業は海外の市場、とくに成長が見込めるアジアの市場を取り込んでいく以外に、発展の余地が限られる。もし、日本が国として門戸を閉ざす方向を目指したときは、企業が海外に逃避するだろう。これは衰亡の道である。

FTA(自由貿易協定)とTPPのどちらが日本にふさわしいのか。私にはよく分からない。しかし、経済規模が大きい米国と日本が参加したTPPがそれなりの協定を纏め上げられるならば、環太平洋地域で主導的役割を果たすことになるのは間違いなかろう。

 

(2)           米国の思惑にどう対応するか

米国がTPPによって自国の企業に有利な市場を作ろうとしていることは間違いがないだろう。オバマ大統領の再選も絡んで、かなり自分勝手な要求を通そうとすると想定しておいたほうがいい。

また、台頭する中国をけん制する思惑もあるに違いない。

しかし、協定内容に関しては日米二国間で交渉するよりも、多国間での交渉のほうがずっとやりやすいのではないか。協定内容を決めるルールがどうなっているのか私には分からないが、多数決と言うことはないにせよ、米国に拒否権があるわけでもなかろう。TPPかFTAに進むしかないとすれば、TPPのほうが日本にとってベターな選択だと思われる。あとは、日本の交渉力に期待するしかない。この点で、おぼつかない感じがすることは否めないが……。

中国に関して言えば、私は今の共産党一党独裁の中国の動きに対して自由主義の国が連帯してけん制するべきだと考えている。私は元来、自然に対して親和的な東洋の考え方が、人間中心・科学万能主義的な西洋の考え方にもっと影響を与えるべきで、そのためには日本、中国、韓国、アセアンが連携を強めるべきだという思いをもっている。だが、共産党独裁の中国はもっと国内での民主化を進めなくてはならないし、かつての覇権を取り戻したいといわんばかりの行動を慎むべきだろう(国内の抑圧された人たちの不満をそらすために、覇権を求めるという側面がある)。いまは、中国との提携より、けん制のほうを優先しなければならない時期だと思う。もちろん、中国を敵視する必要はない。

 

(3)           TPP参加で予想される負の影響をどう考えるか

農業にかなりの「悪」影響が出ると見込まれる。しかし、それは消費者にとっては「いい」影響になる可能性が高い。

農家戸数が減るだろう。だが、いま農家と言われる世帯のほとんどは小規模兼業農家である。そういう農家が減ったとして、どれほどのマイナスになるのだろうか。この人たちを守るために、企業の活力が失われていくならば、その農家の兼業もおぼつかなくなる。TPPへの参加で企業の活力を増したほうが、兼業農家の働く場が確保されてトータルとしていい方向に向かうことも十分考えられる。

専業農家、特に大規模専業については、門戸開放のメリットが大きくなるようにもっていける可能性が強いと思うが……。

食糧自給率が下がるだろう。それが、日本の安全保障に悪影響を与えるとか、日本が自由に行動できなくなるとか、それほどになることは避けなくてはならない。しかし、どの程度の自給率になれば、そうなるのか? 国の規模が違うので単純比較は出来ないが、シンガポールの食糧自給率はほぼゼロだったと記憶している。しかし、あの国は立派な独立国である。

食糧自給率がある程度下がっても、いざと言う場合に持ちこたえる備蓄と、備蓄が続く間に食糧生産を再開できる土地があれば、問題ない。そういう視点で洗いなおす必要がある。

とにかく農業については、これまで何十年と保護、保護でやってきて、何の成果も生まなかった。ここで、農業保護を言う人は、将来の農業のあるべき姿を描かなくては無責任だろう。

医療制度、郵便貯金などいろいろ問題が出るだろうが、いまは「被害を受ける」と言う人たちの声が強すぎる。これらの点でも、一般国民の立場でみれば、米国の要求を入れたほうがいい面もあるようだ。

これまで「負」の側面の、「被害を受ける」人たちが問題にする点ばかりを議論してきたように見える。環太平洋地域の経済のあり方がどうなれば、日本にとっていいのか、あるいは共通の利益になるのか、もっと前向きの論点を取り上げなくてはならない。

米国のごり押しで、日本の社会医療保険制度が怪しくなると言う人がいる。しかし、この点では日本のほうが優れていると私は思う。オバマ大統領が米国で皆保険制度に近づけようとして失敗したようだが、米国でもこれが理想だと思っている人はたくさんいる。そもそも、今の米国の最大の弱みは貧富の差の拡大である。日本にもその傾向が出始めているが、貧富の差の拡大は健全な資本主義を根底から脅かす病巣だ。TPPへの参加は、米国に貧富の差を縮小する制度改革を迫るいい会を与えてくれるかもしれない。
以上

【写真】高野山の秋(撮影11月24日)
●僕も、同じ意見です。(20111116日)

日本の20年先をイメージしてください。どんな国になりますか?

やはり日本は世界から尊敬され、若者が夢を持って頑張る国いしないといけません。

目先の損得や既得権を守ることだけに金と時間と精力を使っていると、衰退先進国になってしまいます。

将来に夢を持ち、チャレンジし、よりよい社会を作ることに、大人は未来への責任を果たすべきだと思います。

 

●非常に難しい問題と考えます。日本の将来を左右する問題で、対アメリカのみの交渉でなく参加国全ての国と協議する事を前提とする。

全ての参加国も自国の利益を考えて発言もされると思いますので、日本も国益になる発言を堂々としてほしいものです。

  そして更なる希望ある日本をつくって頂きたいと考えています。

 

●TPPを「環太平洋通商条約」という日本語に訳している日本人に何か意図的なことを感じていて、「War of Terrorism」を「同時多発テロ」と訳している日本のメディアにも何かの意図を感じています。

本来通商交渉は二国間で行われるもので、それぞれの国情の相違を理解した上でなされるべきもので、その落し所は2元方程式の解を求めるようなものではないでしょうか?多国間で同じ条件というのは多元方程式の解を求めるようなものではないかと考えます。

通商交渉を提唱する側としては相手国との交渉アイテムひとつを設定し、その他をまさにその他として加えるという手法が一般的であるように思えてしかたがないのです。

(本当にほしいのは日本の保有する 「知的所有権」=京都大学の持つips細胞の商業権だったり、ジブリのアニメーション映画の興行権だったりして、有形のアイテムは案外ダミーだったりするのではないと勘ぐっています)

日本の報道 で関税の自由化を複数のアイテムで同時に行うことのメリットは、 多国間で行うということで、多様な農産物や畜産物が安価に供給されるという日本の農業問題が過剰に突出して報じられているよう ですが、これにも抵抗があります。

この件でボクがとっさに連想したのが「樵(きこり)の一升飯」(樵は一升飯を食わないとやっていけないほどの重労働=岡田注釈)でした。かつて日本人に胃がんが多いのは米食のせいだといというキャンペーンが展開されました。彼の国の農業団体はパン食の利便性を強調したキャンペーン・カーを農村まで繰り出して、日本の朝食は、主婦の負担の軽減ということもあって、一挙にパン食が普及しました。予約機能のついた電気炊飯器(マイコン内臓)が登場するのはその四半世紀後でした。確かに胃がんがさほど怖くない病気とはなりましたが、米食と胃がんの因果関係についてはデマとしか言いようがない。これは意図的なプロパガンダであるとボクは思っています。

日本の食文化と食の自給率は外交交渉の重要な問題ではあります。ひとり農水省が所管するテーマであるとは思えません。経産省、文科省など横断的に日本人として捉えるべきテーマだと思っていて他のアイテムの利害と絡めて論じるべきテーマだとはとても思えません。

独立した国のあり方に関して特定の国と未来永劫利害が一致することなどありえない。たとえ独力で中国に対抗できないからといって米国と長期的に効力を持つ従属的な関係を樹立する方策は賢明とは思えない。利害が一致するのはある一瞬のことでしかないのではないかと思うし、それなりの切り札はある。例えば田中角栄の恩義を中国が忘れているとは思えない事象が民主党政権樹立直後にあったと思っている。

米国との交渉に関しても同様で、ボクはいまだに父親を落しめられた田中真紀子が外相として訪米時にみせたあのパフォーマンスの裏がわからない。あの「日本の輸出品のひとつにイチローがある」といったときのことです。つまりなぜそのようなワイルド・カードを用いないのかが解らない。

外交上のことですから知らなくてあたりまえですが。

 

菅直人が言った「平成の開国」という彼の歴史観は一国の首相の発言だからではなく、彼の知性として評価されるべきと考えます。江戸時代が鎖国でペリーによって開国したという歴史は小学生の社会科の認識で15世紀以降の日本の国際的役割については、台湾や香港のそれとは地理的環境の違いだと思っています。

すなわち18世紀の米国がアジアへの進出 のために薪炭、水の補給の必要性があるのは アジアへの進出のためのであって、欧州各国は太平洋を横断しなくてもアメリカ大陸へ行けたのだと思います。

多くの日本人は数%の関税がなくなればトヨタの車がアメリカでより多く売れると思っているのとは思っていない。だいたいトヨタがアメリカで売っている車は現地で生産されている。トヨタが困っているのは現地での現地人の雇用を守れなくなることだということも理由のひとつであることも知っている。70年代の日米繊維交渉で大阪の丼池がシャッター街になったことを大阪人は知っています。福井の機屋も廃業しました。知らない自分の目と耳で取材しない、記者クラブで配布されるブリーフで記事を書いている東京のメディアの記者たちです。

郵便貯金の金、年金のことなど自国の事情は自国で議論すべきことであって他国の知恵や援助、資金等を最初から頼りにすることはないのではないかと思っています。

 

環太平洋の各国が自由貿易を目指すなら、なぜ通貨統合をしないのでしょうか。ユーロの真似ではなく、貿易専用の通貨を作ればいいのではないかと時々考えています。ドルに頼らず、といったら・・・。通貨について考えれば如何でしょうか。素人のたわごとです。


【写真】串柿の里・四郷地区(撮影11月23日)

TPP反響(2)

TPPに関しては賛成派も反対派も警鐘を鳴らす意味があるのでしょうが、過剰過大な数値データで旗を振っているように感じます。私は現状の知識の範囲では賛成派です。ところで、日経ビジネス2011.11.7号で24頁にわたってTPP特集の記事が掲載されています。

 

●宇宙観に立てば、今どき祖国愛を論じることなど、お笑いごとでありましょう。そう断じてはみたものの、やっぱりニッポンのあるべき姿に、思いが行ってしまいます。日本人だから、なのではなく、将来を生きなければならない子々孫々のことを考えるからです。この視点でTPP問題に決着をつけたい。あれこれ論じてみても、経済は生きもの、やってみなければ答えは出ません。国論が割れ、牽制し合い、すくみ合う不毛の論戦に、「浮かぶ瀬」はひとつ、TPPへの大局的参加でありましょう。その上で、是々非々の小局的論儀を重ねることが、日本国の当面あるべき姿だと割り切りたいものです。苦渋の選択肢であったかどうかは、さておき、ともかくもルピコン河を渡った「どじょう」に拍手を贈る!

 

●「よくわからない」のに、どうも我が国の企業や生活者に大きな影響をもたらしそうな気配を感じるので、色々なご意見を一生懸命読ませて頂いております。

 

・「よくわからない」というのはこれに加わると具体的にどんなメリットとデメリットがあるのか。ちゃんと表でも作って説明してほしい。最良でこんないいことがある。最悪でこんな悪いことがある。実際はその間のどの辺に 落とし込むかを交渉する場なんだと。その両端が説明されていない。

 

・国民は判断の根拠がなく、「平成の開国」、「第二の黒船」「バスになり遅れるな」という比喩のような表現でわかった気にさせられ、そのムードで進めようとしている。

比喩というのは実態が明らかで誰でもそれをうまく言い換えてるなあというのでないとだめ。比喩から実体を想像させるのはおかしい。

・わからないのに男は黙ってとかいうのが美学ではない。

TPPの目的が通商の議題に限定されていることの確認も必要。日本人は国防に弱みがあるので勝手に安全保障の点でアメリカの奨めを蹴ると機嫌を損なうと考えてしまう。

 そもそも断れないと出ていったら、なおアメリカの提案は断れない。こういう点では 北朝鮮の外交の主張のしたたかさを参考にすればよい。

・出てきてほしいならそちらから来るのが礼儀だろう。来るならお土産を持ってこいというくらいの交渉力が必要。

・日本はすでに関税に関しては開かれた国であり、もっとひどい国も少なからずある。 アメリカは日本の市場が根こそぎほしいのだ。

TPP加盟各国のGDP、輸出入額を見ればアメリカが何を考えているか誰でもわかると三橋貴明さんが言っています。関税が撤廃されても日本の輸出は年2700億円増えるだけでメリットとは言えないと。さらに、増税もTPPもインフレの時なら経済に好影響をもたらすが、デフレの時にやるのは全くの逆効果だと。

・外交交渉というのは国益の主張のせめぎあい。満面の笑みをもって迎えられるものじゃあないでしょう。相手の国が嫌な奴が出てくるなあと思われるくらいでないと国益など得られない。日本の政治家は海外で歓迎される居心地のいいばらまき仕事ばっかりやってきた。自分のポケットマネじゃない国民の汗と涙のお金を安易にばらまくな。

TPPにはすぐに参加しない。中国は他国を救うのに出せる金は「まだない」というなら我が国は「もうない」と言おう。

・対外無借金の我が国は一歩他国から引いて国内で次世代を見据えた誰もがほしがるようなもの、人類が必要とするものを作り出すことに力を入れる。

・他国からあこがれられるような国土にもっと公共通投資する。復興と災害に強い国つくり。

・これだけ災害体験に満ちた国も少ないでしょう。技術者にとってはやりがいのある課題はいくらでもある。

・今回ロボットとか放射性物質防護服とかハイテク防災機器とか世界のトップと思っていたのが、驚くほど役に立っていない。あの防護服はデュポンというアメリカの会社のものってご存知ですか。

・災害を機に大きな政治に結び付けるのがナオミ・クラインの「ショック・ドクトリン」というのですか。

・でも日本はそういうことを原動力にしてきた国だと思います。

 

・累積の債務は対外ではない。国の一存でどうにでもできることだそうです。

・沖縄返還の際に日米繊維摩擦があった。繊維というのは当時1000万人がそれで食っていると言われた。ニクソンが南部の繊維産業の地盤からでているので何としても日本に飲ませたかった。佐藤総理はベトナムで四面楚歌のアメリカに私は全霊で見方だと擦り寄って今しかないというタイミングで沖縄返還を勝ち取った。核密約つきと繊維協定は飲まざるを得なかった。その後の繊維産業の凄まじい衰退はご承知のとおりである。今繊維製品は輸入が9割を越えている。

・繊維産業をイワシのように中国に投げて食わせた結果クジラは育ってきた。さあ皆で食おうというのと、なんの今度はこちらが食う番だという中国。さてこれからどうなるのか。

・技術屋が命を削るような苦労で育てた産業の米と言われたICは今や韓国、台湾の米になっている。

 

・福田首相の時に日本の製造現場に中国の技術者を1000人研修させる約束をして帰ってきている。技術の何たるかを知らない人間はこれがどんな結果をもたらすかわかっていない。

・日本は技術力で輸出に力をいれると対外黒字が大きくなって円高を呼ぶ。だから輸入して海外のものをもっと安く手に入れてどんどん使えばいいのか。でも国内の生活者はこれからどうなるかわらないのに金は使えない。少なくとも貯金がインフレで目減りすることがないからとりあえず使わない。要らない物は安くても要らない。外国で作ったものは何か危なそうだ。

・日本にはそういう貯金があって、その金を銀行は経営を苦しんでいる企業には貸さない。でも貸さないと銀行はつぶれる。しょうがないから国債を発行してもらってそれを買う。お金は抱え込んではいかん、うまい使い方を教えてやると世界中、特にアメリカが狙っている。

・じわじわと日本の力があなどれないと見える時代になっているのではないでしょうか。

このところTPP反対で注目されている中野剛志、三橋貴明さん日下公人なんかの話は聞いていて腑に落ちるような気がします。こういうことに疎い技術系ですので思い浮かぶことが支離滅裂ですが、とりあえずTPPは参加を急がず国内のデフレ対策を復興需要と結びつけてというのを急ぐべしと思っています。

愚痴も一緒に書いたので長くなり失礼しました。

 

 最後まで(12月号)お読みいただき、ありがとうございました。

    

11月の日記


 

近 況

 

◎…野田政権になっても毎日のニュースを見て、腹立つことばかり。一番、驚いたのは、原発事故の賠償はすべて税金で処理され、東電のリストラは自社の財務内容の健全化のためだという仕組みになっているということです。開いた口がふさがらない。

 

◎…みなさまの中にも、IPADSKYPEを自在に活用されている方もおられると思います。私はこの夏にIPADを購入、利用しています。結論から言いますと、結構、役立つと思います。とにかく軽くてパソコン以上の便利さはあります。ただ、通信状態が悪いところ、移動中(自動車、電車)は、ほとんど通信ができないのと、結構、固まる(フリーズ状態)になり、その解決にサポートセンターを呼び出さなければならないことです。(私の場合は)

 

SKYPEはアメリカの友人から勧められ、最近、使っています。これはインターネット電話(無料)で、カメラ、マイク、イヤフォン(SKYPE用のセットが売られている)を使って、相手と会話するものです。

SKYPE同士ならいくら話しても無料です。話の途中で、資料や写真、メールも送れるのです。これをみんなが使えば、国際電話会社はどうなるのかと思ってしまうほどです。

 

そういう疑問を友人にぶつけると、「固定電話もタダにするパソコンおたくが出てきているそうだ」と笑い飛ばす。SKYPEから固定電話へは有償だが、格安です。

SKYPEを登録されている方は私(SKYPE名:SEIJI.OKADA3)に電話をかけてみてください。まだの方は下記のアドレスから登録を試みてください。くれぐれも無料のところをダウンロードしてインストールしてください。

 

Skypeへようこそ

 

 

お友達やご家族を見つけて、チャットを始めましょう。

 

http://my.email.skype.com/r/0GON5U1/EIU3AF/CUA9GXI/8QQYK6N/TOP8EZ/MF/t?a=cm%5fmmc=EMWE|0301%5fB6-%5f-0103%5f101011JAjp%26ed_rid=_edid__%26ed_mid=18088528

 

 





●大阪の夕日

●友人からのメール(930日)

 

 夏去りて

 

夏の余韻いっぱいの「秋場所」も終わり、秋冷へ一目散。

 日本人大関の久しぶりの誕生、宮崎県出身の木村庄之助定年などと、人生を極めるあれこれの話題の中で、100キログラムに届かないチェコ出身の幕内力士、隆の山が10勝5敗の戦績を残したことにも、「これからが本番だ」と軍配を挙げたい気持ちでした。

 

 2か月ぶりに広島から帰京、飢えた古狼のように足を運んだ明治神宮内苑、そこに掲げられた昭憲皇太后の御歌、「みずのうえの月をみる夜は大空を 遠きものとも思はざりけり」を拝して、廿日市市の我が家、対巌山荘から仰ぎ見た名月と重ね、老残に思いを巡らせました。

           「名月を終の住処と定めけり」(淳)

 

 昭憲さまが詠まれた御歌に、「むらさめのふりぬる老がものがたり 耳あたらしきこともありけり」という一首もありますが、港区主宰の「赤坂青山の歴史伝承プロジェクト」に従事し、古老たちにインタビューして回る小生の現況を、見抜き遊ばされたような気がして、恐れ入ってしまいます。

 

 秋の深まりにつれて、「旅大好き」なご仁の語感を揺さぶるものは何でしょうか?——「えっ、写真を観ればわかるだろう?」ですと。そうそう、毎度、ホームページを飾るあなたの優れたカメラアイには、いつも感服の極みです!

 

政府の増税案に疑問(102日)

 

東北大震災の復興経費のファイナンスについて、どうも解せないところがある。昨今、与野党とも、そしてメディアを含めオピニオンリーダーまでが「われわれの世代に起きた災害だから、あとの世代の負担としないよう、われわれ世代の負担で復興させなければならない」ということが、どうも当然のことのように語られている。しかし、早急にわれわれ世代で復興させなければいけないと云うことと、その費用の負担もわれわれ世代で背負うべきであると云うこととは、同じ次元の問題ではない。前者はその通りだが、後者は間違いであると思う。

 

今回の大災害で壊され失われたインフラ・家屋・田畑などの多くは、過去幾世代にもわたって蓄積・維持・改良されてきた「資産」であり、その復興経費は本来、現世代のみならず後々の幾世代かに亘って負担されていくべきものであると考えるべきではなかろうか? これに対し、累積財政赤字縮小の類は、ほぼ今の世代の間に蓄積されたものであり、これを後世の負担にしてはいけないというのは、道義的にも財政学的にも尤もだとうなづけるところが多い。同様に原発災害に対処するための財政負担も、現世代が起こした人災である以上、現世代が負担するべきであろう。

 

極端なことを言えば、千年・百年に一度の大災害なら、その復興経費の負担は、本来その間に亘っての多くの世代が営々と薄く永く負担して行けば良いのである。百歩譲って例えば50年間に亘っての負担で行こうと云うことになれば、一世代約20年としても二世代半で完済することになる。その間の日本の国家財政に対する内外の信用は基本的には、復興ファイナンスに因る赤字幅の拡大の度合いに影響されるのではなく、そのための借金の返済スケジュール及び支弁のための税などの財源が法律により確立されているかどうか、その実行を保証しうる政治・経済・社会の安定が見通せるかどうか、に在るのであり、むしろ急ぐべきは経済回復と再活性化、社会の安定維持、そして税収の回復にある、と言える。復興経費の返済を、他の累積財政赤字とごった煮にして返済を急ぐ余りに、折角の経済回復の芽を摘んでしまうのは、むしろ後世に余計な負担を送りこんでしまうリスクを帯びる愚策たりうるのである。

 

大災害からの復興は一日も早く急ぐべきであるが、その復興経費は、すでに傷つき喘いでいる現世代のみが負担すべき筋合いのものではない。

 

追伸:これに関連して以下のサイトが送られてきました。

http://tamurah.iza.ne.jp/blog/entry/2459960/

※開かない場合は、Ctrlを押しながらクリックすれば、開きます

 

【インディアメーラー】(10月8日~10日) 

●インドの祭りで、本国では夜を明かして踊り狂うような祭りだという。写真は神戸メリケンパークで開かれた。今年は2回目。

会場には屋台や貨店が並び、舞台では日本の男女がインド衣装をまとい、踊る。前夜祭を含めて3日間。

 屋台で買った「ナンとカレー」は旨かった。ビール、とくにワインはひどかった。

写真は会場で写したもの(写真の上でクリックしてください)




舞台で踊った女性






夜の神戸メリケン波止場に建つ神戸タワーです

舞台で踊った女性

毎日、パークを4匹の大型犬つれて散歩させる女性



◎女性は舞台で踊ったひとたち。夜の神戸メリケン波止場に建つ神戸タワー。最後の写真は毎日、パークを4匹の大型犬つれて散歩させる女性(舞台より関心を集めていた)。



●軍隊考

 

 最初のメール

友人Iさんの顔で、大阪帝国ホテルでアメリカ海軍の「トモダチ作戦」の講演を聴きました。同時通訳は余り上手く
なかったが、テレビの番組の特集版と変わらず、特に見るべき画像は有りませんでした。

 


 質問タイムに期待したが、日本の大阪駐在大使が来ていたせいか、きわどい話は一切無し。大阪駐在大使なんて仕分け対象だと・・・・・。

 


 一つだけ確かな話しはアメリカ軍は無人偵察機によって放射能の動向を掴んでいた。その情報については・・・。日
本のスピーディーより正確に・・・。やはり大阪全権大使は不要だ。

 


  つづいて、上記メールを読んで

友人からのメール105日)その1

 

 

先日NHKのドキュメンタリーで海上保安庁が撮影した津波が宮城県の海沿いの町を侵食してゆく様の映像が流されていました。神戸のときは伊丹の自衛

隊が撮影した国道43号線や倒壊した阪神高速の映像が即日夕刻のニュースで公開されましたが、我々の持っている自衛隊のイメージはどこか「そこまで」という感じがあり、それが言葉として「隊」であって「軍隊」ではない、ということで安心したり、もどかしく感じたりする所以ではないかと思うのです。

 

アメリカ映画でしかアメリカ軍のことを想像する術を持ちませんが、例えば「プライベート・ライアン」では一人の兵士の生存を確認するために生命をかけて戦場を駆け巡る舞台が描かれます。軍隊というのは自軍の兵士の命は敵の兵士の命よりも格段に重いのです。(「真空地帯」や「人間の条件」のような日本映画では自軍の兵士の命は「一銭五厘」のハガキ代に例えられます。中国戦線に参戦した岳父の話しでは場合によっては兵站を担当する馬のほうが優遇されたとか)

 

沖縄戦は日本軍が民間人を「盾」にしたと表現されますが、あの攻撃は果たしてその「盾」としての機能を果たしたか、ボクは疑問に思っていて、ヒロシマ・ナガサキのように日本軍の施設が近傍にあったとはいえ明らかに民間人の殺戮を目的とした作戦を展開したわけで、この論理は明らかに破綻しているとボクは思っています。

 

おそらくアメリカ軍にとって民間人を装う日本軍の兵士にやられる前に壊滅する必要があるのだと思っています。特に敵の潜む最前線で戦線を開き兵站を確保することを任務とする海兵隊にとってジュネーブ条約なんて自軍の兵士の生命を守るためには形式以上の価値はもたなかったのだろうと思います。

 

ここまでくると軍の判断以前に軍を統治する「政権」の判断でしょね。

友人Hさんのレポート(上記参照)にあった彼らの用いた「キャッチコピー」としての「トモダチ」とは、ベトナムのジャングル、中東の砂漠に匹敵する危険きわまりない戦場の樹木や砂と同じ存在であったと思います。そして最前線の状況に関する情報はかなり価値の高い軍事情報になると思います。

 

何があるか判らない土地に真っ先に上陸する海兵隊はあとに続く陸軍の兵士が勇敢に戦うことが可能かどうかという判断をするという任務を担っているのではないでしょうか。

 

あるいは「トモダチ」とは「ボクたちはこれだけの装置を動員して被災者を支援したんだよ」というレポートを聞いてくれ、Hさんと対極にいる人たちのように素直に「がんばってくれたんだね」と感謝してくれる「日本人」のことをさしているのかもしれません。

 

●友人からのメール(105日)その2

 

米軍の話を聞けなかったのは残念でした。津波であれ軍隊であれ上陸破壊行為が発生したら国土、国民の安寧を守るのが国民の共通の願いですね。日本国を組織として運営、管理する政府は国の持てるあらゆるものを動員して、これに最善の対策をする。日本人には自然災害の視点しかないでしょうけど、軍隊のある国、国防意識が教育されている国だと多分もっと違う視点からも見ているのじゃないでしょうか。

 

原発事故に対してあれだけの国の、しかも高官があっという間にやってきて状況を把握していった。日本人は、「みんな親切な奴やなあ、サンキュウ、サンキュウ」と感激している。

なんですぐに来れのたか、それは想定されたことが起こったからマニュアル通りのアクションがなされたんでしょう。

当の国が「未曽有」と言ってるのとだいぶ違う。

彼らは、原発を国内に持つと通常兵器で攻撃されるだけで核攻撃と同じ効果があると目のあたりにしてすぐに帰国後アクションする。ついでに、日本の国防の脆弱性をしっかり把握して帰りますね。まあ、衛星からたいていのことはわかってるし、スパイ防止法もない開かれた国ですから今更という感もありますが。

 

1000年に一回、上陸作戦攻められたと。蒙古が来たのは12741281年ですから737年前、その次は沖縄が67年前ですね。ポツダム宣言受諾、停戦後に突如ソ連が不可侵条約も国際法もくそもあるかと北方領土に侵略、そのまま居座っています。

 

一般市民が無差別に広島、長崎、東京、大阪他で大量虐殺されて「私たちは二度とあやまちを繰り返しません」と碑に書かれています。こんなにたくさんの一般市民が虐殺されるような国防体制しかとっていなかったことを「あやまち」と言っているのだろうと思いますが。

 

何だかちょっとかじ取りを間違うとまたもや、なりふりかまわずの時代に突入してしまう可能性もゼロではないこの頃。何にもとれない小さな国ですが、案外、世界の歴史に影響を及ぼしてきた国だと思います。自虐史観がインテリと思われてきた時代から脱して、自分は一度意識して別な史観の人物の考えを読んで知りたいと思っています。

 

このままではあかんと言わずに「こうしたらええのに」という薀蓄が赤ちょうちんで飛び交うような風潮になってほしいもんです。

『昭和天皇』(文藝春秋2011年7月号、福田和也著) 天皇・ルーズベルト・岡田誠三(親父)の写真も掲載

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※興味ある方はPDFを開いて、プリントアウトしてください。

アメリカ便り(10月中旬)

以下の日本文、あくまで参考に留めてください。

 

★中国経済の弱さと強さ

 

米国もEUも金融が危機的な状態で、日本は不況と原発事故の被害を受けて

いる。米欧日すべての経済が悪い中、中国が世界経済を支える度合いを増して

いる。ロシアからは、大統領への返り咲きが内定したプーチン首相が北京を訪

問し、中露でユーラシア諸国のインフラ事業などに共同で投資する政府系投資

機関の設立を決めるとともに、ロシアの天然ガスを中国に売るための価格交渉

の詰めを行った。

これまで主に欧州に天然ガスを売ってきたロシアは、新たに中国にガスを売ることで「君らが買わないなら中国に売る」言えるようにして、欧州との価格交渉で優位に立とうとしている。この分野でも中国の存在感が増している。

 

http://www.bloomberg.com/news/2011-10-10/putin-courts-china-as-russia-seeks-to-bridge-differences-on-gas.html

Putin Courts China as Russia Seeks to Bridge Gas Gap in `Landmark' Visit

 

とはいえ、中国経済は安泰でない。これまで中国経済を支えてきた住宅やイ

ンフラ設備の建設事業が今夏以降、バブル崩壊的に悪化している。株価も下落

傾向だ。これまで8%以上だった経済成長が、今後5%前後まで下がるかもし

れないとの予測もある。高度成長が前提の中国では、経済成長が5%程度に下

がると、社会的・政治的な不安定が増すなど「ハードランディング」の状態に

なると、米英の分析者が指摘している。

 

http://www.alsosprachanalyst.com/markets/want-to-short-china-now-not-too-soon-but-too-late.html

Want to Short China Now? It's Not Too Soon, But Too Late

 

中国政府は08年のリーマンショック後、政府系の4大銀行から金融市場や

地方政府などへの融資や投資を増加させ、住宅やインフラの建設によって経済

成長を拡大した。米国型の債券金融システムが崩壊して実体経済に悪影響を与

え、世界不況が起きる中で、中国経済は輸出産業が不振な分、住宅やインフラ

への投資増で成長を補い、高度成長を維持した。先進諸国の経済悪化を、中国

の発展が補完して世界経済を回していく構図が、ここから始まった。だが資金

の大量供給は、食糧品を中心とするインフレを激化した。豚肉は、今年7月ま

での1年間で57%も値上がりした。

 

http://www.ft.com/intl/cms/s/0/da17e3d8-ad3a-11e0-a24e-00144feabdc0.html

Pigs at front line in China inflation battle

 

加えて、金余りの影響で、中国の大都市の住宅市場が高騰してバブル化した。

このため、中国当局は昨年末から金融引き締めに転じ、インフレと住宅市場を抑制する策に入った。今夏以降、この効果が出てきて、インフレがやや緩和

され、大都市の住宅市場も下落傾向に転じた。

 

http://www.cnbc.com/id/40486747

China Announces Shift to 'Prudent' Monetary Policy

 

http://www.ft.com/intl/cms/s/0/27dbe920-b10f-11e0-a43e-00144feab49a.html

China house price inflation slows in June

 

だが、金融が引き締められたため、中国の株価も8月から下落傾向に転じた。住宅相場と株価の下落は「中国もバブル崩壊だ」「ハードランディングだ」と、欧米や香港のマスコミで喧伝されるようになった。

 

http://blogs.wsj.com/marketbeat/2011/09/30/china-the-risks-of-a-hard-landing-are-growing/

China: The Risks of a Hard Landing Are Growing

 

同時に、リーマンショック後、中国政府が政策として地方政府にやらせてい

たインフラ事業に対する投資の多くが、事業の非効率や不成功の末に不良債権

と化しているとの指摘が出ている。地方政府の多くは、公式な財政勘定と別にインフラ事業への投資を行っており、その総額は中国全体でGDPの4分の1にあたる11兆元(1・6兆ドル)になっている。中国政府も、地方政府のインフラ投資の中に不良債権が多いことを認めている。米国では政府が金融界の不良債権8000億ドルを公金(TARP)で買い取ったが、中国の地方政府の不良債権はその2倍もあると欧米メディアで騒がれた。

 

http://www.ft.com/intl/cms/s/0/1e47d528-a092-11e0-b14e-00144feabdc0.html

Extent of local debts in China laid bare

 

しかし、これらの問題に対し、あまり重篤な危機でないとの指摘も米欧分析

者から出ている。北京の中央政府の政策として地方政府にインフラ整備に投資

させたのだから、不良債権の面倒は中央政府が見る。中央政府はGDPの15倍の資産を持っていると概算されている。

少なくとも2013年に権力中枢の世代交代(胡錦涛から習近平へ)が終わるまで、問題の悪化は抑止されるだろう。米国は、対外勘定も政府も地方も家計も大きな赤字だが、中国は逆で、すべて黒字だ。中国の銀行界はおしなべて不良債権が少ない。中国は全体的に、不良債権を償却する能力が高い。

 

今後、中国の経済成長率が5%以下になるとしたら、それはバブル崩壊や不

良債権増といった国内的な原因でなく、ユーロ危機がひどくなって米国の債券

金融システムが再崩壊してリーマンショック的な事態が再来し、世界不況にな

って世界の需要が減退し、中国の輸出産業が不振になるという国際的な要因か

らになると、WSJ紙が書いている。

 

http://online.wsj.com/article/SB10001424052970203633104576620422481929668.html

Reading the China Risk

 

中国の地方政府が、簿外融資の不良債権化で破綻しそうになった最近の例は、

浙江省の温州市で起きた。中国の民間企業の発祥の地といわれる温州市には

中小企業が多い。

今春以降、中国政府が金融を引き締めたため、政府系の銀行が中小企業に金を貸さなくなる貸し渋りが起きた。温州市は、銀行が表から貸さない分、別勘定の裏ルートを使って中小企業に融資したが、これが温州市の簿外の不良債権を増やし、香港のメディアなどがそれを大きく取り上げ、騒ぎになった。騒ぎを沈静化するため、温家宝首相が温州を訪問し、中小企業への融資を重視する政策を発表した。騒動は峠を越したと言われている。

 

http://www.bloomberg.com/news/2011-10-11/ubs-says-worst-of-china-lending-panic-hysteria-may-be-over-1-.html

Worst of China Lending Panic May Be Over: UBS

 

株価の下落に対しては、10月に入り、中国政府系の投資機関である中央匯

金が、4大銀行の株価を買い増すことを発表した。中国当局は、4大銀行の資

本を強化するとともに、金融株を中心に株価を反発させようとしている。中央

匯金は4大銀行の大株主で、表向きは民営化している4大銀行を実質的な政府

傘下に置いておくための機能だ。

 

http://www.bloomberg.com/news/2011-10-10/central-huijin-buys-shares-in-china-s-four-biggest-banks.html

China's Banks Rally as State Investor Buys Shares After Valuations Slump

 

米国では今夏、政府の財政赤字をどうやって減らすかをめぐって2大政党が

議会で厳しく対立し、米国債の格下げにまで至っている(金融相場の操作で悪

影響を糊塗した)。EUでも、ギリシャ救済をめぐって各国政界で議論が紛糾

している。この点、中国は共産党の独裁体制なので、どこの金をどこに動かし

て不良債権を埋めるかという問題で、論争が顕在化することがない。皮肉にも

中国は、独裁であるがゆえに、当局が柔軟に対応でき、信用不安を起こさず金

融財政問題を解決できる体制を持っている。

 

中国の大都市の住宅バブルの崩壊についても、欧米や日本のバブル崩壊と同

等に考えない方が良いとの指摘がある。中国では、農村から都会への人口流動

(出稼ぎ者の都会定住)が続いており、この傾向は今後も続く。

同時に、都会に出てきた貧しい出稼ぎ労働者が、仕事を続けて中産階級に成長していく過程が起きている。全国民のうち大都市に住んでいる人の割合は、先進国の多くが8割以上なのに対し、中国はまだ5割だ。今は大都市の住宅が供給過剰でも、何年か経つうちに、貧民から中産階級に成長してこれらの住宅を買う人が出てくる。

日本や米国の住宅バブル崩壊は、経済が成熟してから起きたが、中国の住宅バブル崩壊は高度成長の段階で起きている。

 

http://www.businessweek.com/news/2011-10-10/china-record-boosts-confidence-this-is-no-bubble-daniel-arbess.html

China Record Boosts Confidence This Is No Bubble: Daniel Arbess

 

米ブルームバーグ通信は「中国経済の先行きに関する議論は、多くが表層的

な内容しかなく、しかも無根拠に楽観的か、馬鹿げて悲観的かのどちらかに二

極分化している。もちろん現実は、もっと微妙なものであることが多い」と書

いている。日本では、対米従属の裏返しとしてのプロパガンダ的な中国敵視が

席巻し「中国経済はいずれ破綻する」という論旨が繰り返されている。戦争中の「神風が吹いて鬼畜米英を退治してくれる」という言説と何やら似ている。

 

http://www.businessweek.com/news/2011-10-10/china-record-boosts-confidence-this-is-no-bubble-daniel-arbess.html

China Record Boosts Confidence This Is No Bubble: Daniel Arbess

 

中国分析が容易でない点は、ほかにもある。中国は政府の統計が信用できな

い。それも、政府が自国経済を過大評価するとは限らない。中国の消費は年率

15-20%で伸びているのに、中国政府は30年前の計算方法のままでやり、

政府発表は年率8-9%に据え置かれている。

中国では、GDPも30%ほど過小評価され、個人の所得は20%以上過小評価されている。これらは統計手法の稚拙さによるものかもしれないが、うがって考えると、あえて過小評価を放置することで、自国の力を弱めに見せ、米欧から「責任ある大国になれ」と要求されることを防いでいるのかもしれない。

 

http://online.wsj.com/article/SB10001424053111904875404576527752538019060.html

Misinterpreting China's Economy

 

 

 

★米国の民主化運動「ウォール街占拠」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

「ウォール街を占拠しよう(Occupy Wall Street)」の市民運動 https://occupywallst.org/

は10月1日、デモ行進中に交通妨害の容疑で700人が逮捕されたことで、

一気に有名になった。運動側によると、ニューヨークのブルックリン橋を渡ってデモ行進しているときに、警察が、デモ隊を先導して車道側を歩かせた後、

突然に「歩道に移れ」と命じ、歩道に移らなかった人々を一括逮捕するという

「引っ掛け」が行われたという。警察側は、歩道を歩くよう指示したが従わず

交通妨害になったので検挙したといっている。

 

http://en.wikipedia.org/wiki/Occupy_Wall_Street

Occupy Wall Street   From Wikipedia

 

 ウォール街占拠運動の参加者たちは、米政界が金融界(ウォール街)の強い

影響下にあることに反対している。彼らは、08年のリーマンショック後に米

政府や連銀が米経済てこ入れの名目で米金融界に巨額の救済を行い、金融界ば

かり救済されて儲かり、一般市民の雇用や経済状況の悪化が看過されたことを

怒っている。そして9月17日から、ニューヨークのウォール街に近い公園に

陣取って抗議行動を続けている。10月1日には運動が、ボストン、シカゴ、

サンフランシスコ、ロサンゼルスなど、全米70カ所以上に拡大し、それぞれ

の都市の連銀や大手銀行の本支店の前で抗議集会が行われた。

 

http://www.forbes.com/sites/bradlockwood/2011/10/02/occupying-wall-street-from-liberty/

Occupying Wall Street from Liberty

 

 ウォール街占拠運動は「茶会派」や、ロン・ポールら「リバタリアン」がや

ってきた共和党系の草の根の市民運動と主張が似ている。米国(憲法政府)の

政策決定は、金融界を中心とする大企業やそれを経営する大金持ち(ニューヨ

ークの資本家)に支配され、中産階級が没落していく中、金持ち優遇の税制が

頑固に踏襲され、失業が増える中で大手銀行だけが救済されている。

 

 19世紀末にJPモルガンが金融危機を起こして米政府を財政破綻に追い込

んだ後、米政府を救済してやって以来、米政府は金融界に牛耳られ続けている。

金融市場が右肩上がりに拡大している間は、中産階級にも儲けのおすそ分けが

入っていたが、今のように金融が崩壊している時期には、金融界だけが儲か

って中産階級以下の人々は貧しくなる傾向になり、米政府が金融界に支配され

ている構図が露呈した。その結果、茶会派やリバタリアン、そして今回のウォ

ール街占拠運動などが、金融界による米国支配をやめさせようとする草の根の

市民運動を起こすに至った。)

 

 彼らの運動は、金融界が米政界を支配する米国の「金融界独裁体制」をやめ

させようとする「米国の民主化運動」である。世界の民主主義の模範であるは

ずの米国が、実は「独裁体制」であり「民主化運動」を必要としているのは意

外なことかもしれないが、米国の草の根の市民運動家たちは、本物の民主主義

を取り戻すんだと言っている。米国は、金融界や軍産複合体による談合体制で

ある2大政党制(2党独裁体制)で縛られ、真の民主化がかなり難しい国である。

 

 ウォール街占拠運動は9月17日から行われているが、この日程は、金融界

を困らせる運動を起こすタイミングとしてなかなか絶妙だ。米国では、7月に

議会で茶会派が財政緊縮議論を巻き起こし、予算難で米国債が債務不履行に陥

るかもしれないと騒がれる状態になった。結局、オバマ政権が議会の抵抗をう

まく丸め込み、議会に特別委員会を作らせることで問題を今年末まで先送りし

た。しかしこの騒動で、米議会が財政赤字を減らせないのでないかという懸念

が残り、8月5日にS&Pが米国債を格下げした。

 

 これで米国債に対する国際信用が急落して債券金利が急騰するかと思いきや、

米金融界は矛先を株価に向かわせ、株価が先に急落し、資金が株式から債券に

逃避することで、米国債金利の上昇を防いだ。その後、連銀が米国債買い取り

策の延長(QE3)をやって金融をてこ入れするとの期待が高まった。連銀は

余力がなくてQE3をやれず、それより迫力が小さいツイスト作戦(短期国債

を長期国債と買い換える)を9月21日に発表した。これで債券危機が起きる

のを防ぐ策として、また債券の代わりに株価が急落した。

 

 米政府や連銀は、ここ数ヶ月、状況がかなり危うい中で、リーマンショック

の再来となる債券危機の再発を何とか防いできた。そうした中、茶会派の攻撃

が退けられ、米政府や連銀の危機回避策が一段落した後のタイミングで、茶会

派と似た市民の政治運動としてウォール街占拠運動が開始されている。この運

動を率いる人々は、金融界だけが優遇されている従来の政治状況が変更される

まで、ずっとウォール街で占拠運動を続けると宣言している。この運動が、米

国の世論の関心を集めた状態で長く続くほど、米国民に批判されず金融界を救

済し続けようとする米当局の目論見が難しくなる。

 

http://www.examiner.com/human-rights-in-national/occupy-wall-street-100-s-of-1000-s-join-sen-sanders-says-desperately-needed

Occupy Wall Street: 100's of 1000's join, Sen. Sanders says 'desperately needed'

 

 金融は、金融界だけのためのものでなく、あらゆる人々の生活を支える経済

のシステムである。リーマンブラザーズが倒産し、債券市場が崩壊した時、金

融界や大金持ちだけが困窮したのでなく、世界中の中産階級や貧困層といった

一般の人々が、失業やビジネスの悪化という被害を受けた。米金融界の人々は、

市民運動に対し、金融界が潰れて困るのは、大金持ちでなく、むしろ一般の

米国民だと警告している。この警告は正しい。

 

 茶会派やリバタリアンなど、今回のウォール街占拠運動につながる米国の草

の根運動を、裏で動かしている人々がいるとしたら、彼らは、金融の崩壊によ

って米国の一般市民の生活が一時的に悪化してもかまわないので、金融界が米

国を牛耳っている状態を潰したいと思っている。リバタリアンの代表であるロ

ン・ポール下院議員は、米金融界や連銀が潰れたらどうなるかをよく知ってい

て、その上で、連銀を潰したいと言っている。

 

 この運動を動かしている人々は、一般市民の生活が阻害されるなら金融界へ

の攻撃を控えようと考える「アマチュア」でなく、たとえ一時的な被害が大き

くても金融界を潰そうとしている筋金入りの「プロ」である。運動は、市民と

権力者の対立の構図になっているが、実際には、権力の中にいる、異なる国家

戦略を追求する人々の間の対立という感じだ。私が従来から考察してきた「米

英中心主義」と「多極主義」との対立に近い。米国の金融覇権は、米英中心の

世界体制の維持だから、連銀や金融界を潰したい人々は、米国の覇権を弱体化

させたい多極主義である。多極主義は、米国の国家戦略として孤立主義と一致

している。リバタリアンは、米国が世界を支配する戦略を捨てるべきだと主張

し、あまり世界に関与しない孤立主義の傾向を持っている。

 

 共和党の元政府高官で、隠れ多極主義者であると思われるズビクニュー・ブ

レジンスキーは、リーマンショック後の08年末に「米国の覇権が崩れる中、

世界の人々が政治覚醒していくだろう」という予測を発表した。その後、エジ

プトなど中東諸国で、対米従属からの離脱につながる市民革命による政権転覆

が起こり、欧州各地でもイスラム教徒などによる暴動が起こった。日本でも

09年秋から、沖縄で米軍基地を追い出そうとする運動が起きている。

 

 しかし中東以外の世界では、予測された「反乱の夏」的な事態があまり起き

ていない。米英中心の既存の覇権体制がまだ延命し機能しているため、隠れ多

極主義的な反乱の覚醒が煽動されても、世界の人々はなかなか決起しない。米

国でも、09年以来の茶会派の台頭や、今年の初めにウィスコンシン州で起き

た州職員組合の運動など、金融界独裁体制や貧富格差の拡大に対する反対運動

が何度か起きている。だが運動はこれまで、米国の国家政策を転換させるとこ

ろまで到達していない。

 

 今回のウォール街占拠運動が、こうした事態を転換させるかどうか、まだわ

からない。しかし、今回の運動はアマチュアでなくプロの手口であり、次の金

融危機が誘発されるまでずっと続き、金融界の活動を妨害しようと試み続ける

だろう。米金融界を主導するJPモルガン・チェースは、ニューヨーク市の警

察本部に460万ドルを寄付し、警察をてこ入れして市民運動を抑制しようと

している。米金融界は、臨戦態勢に入っている。

 

http://www.jpmorganchase.com/corporate/Home/article/ny-13.htm

JPMorgan Chase donated $4.6 million to New York City Police Foundation

 

 覇権体制の転換を誘発するために民衆の政治運動が活用されるのは、人類に

とって1910年代からのことだ。当時、英国の覇権体制を崩壊させるため、

世界各地の植民地の民族自決運動が煽動され、ロシア革命や五四運動、三一運

動などが起きた。各地の植民地が、英国をはじめとする列強の宗主国から独立

し、独自の大国をめざして発展するほど、世界の体制は、英国覇権から多極型

の覇権体制に転換していくはずだった。結局、世界中のほぼすべての地域が独

立した国家となったが、英国の覇権が米国に移る代わりに米国の世界戦略に英

国が大きな影響を与える体制が残り、覇権体制の大転換は起きなかった。

 

 しかし今、イラク戦争やリーマンショックを経て米英の覇権体制が崩れ出し、

再び民衆の政治運動が煽動され、1910年代と似た事態になっている。ギリ

シャでは、ユーロを維持するためにギリシャに緊縮財政を強いるEUに猛反対

するギリシャ国民の運動が盛り立てられている。これはユーロを潰してドルを

延命させる方向であり、米英中心主義を利する。半面、米国での茶会派の台頭

やウォール街占領運動は、連銀など米当局による米金融界の救済策を妨害して

いる。これは、ドルや米国債を自滅させる方向であり、多極主義者を利するも

のだ。覇権のデザインをめぐって対立する双方が、別々の民衆運動を煽動し、

自分たちを有利にしようと動いている。

 

★出口が見えないユーロ危機

━━━━━━━━━━━━━━

 

ドイツ議会が9月29日、ギリシャなどユーロ圏諸国の国債危機を救済する

ための欧州金融安定基金(EFSF)の増額について批准した。この増額は

7月にユーロ加盟の17カ国の政府で決めたもので、ドイツは17カ国のうち

9番目の批准国となった。ドイツでは、政界やマスコミに「ギリシャ人が怠慢

で起こした国債危機のしりぬぐいにドイツ人の公金を使うのはいやだ」という

論調が強く、EFSFの増額が議会で否決される可能性もあった。ドイツは、

増額後の4400億ユーロのEFSFのうち、半額近い2100億を出す。

ドイツが否決していたら、ユーロ圏全体としてEFSFの増額計画が空中分解

し、ギリシャは救済されずデフォルトを余儀なくされるところだった。

 

http://www.ft.com/intl/cms/s/0/5055d050-ea8a-11e0-adbf-00144feab49a.html

German parliament approves EFSF boost

 

結局、ふだんは政治に介入しない独財界などが、政界に強く働きかけて可決

の方向に動かし、523対85の圧倒的多数で可決された。予測されていた与

党内からの反対票も15人のみだった。この後、10月3日にユーロ圏諸国の

財務相会議が開かれてEFSFの増額を具体化していき、10月中旬にはギリ

シャに新たな救済金が入る見通しだ。10月下旬に入ってもギリシャに救済金

が入らない場合、ギリシャ政府は支出に窮する事態となる(国債の利払いより

先に公的年金が払えなくなる)。

 

http://www.ft.com/intl/cms/s/0/04c421ac-e858-11e0-ab03-00144feab49a.html

Europe thinks the unthinkable to solve crisis

 

ユーロ危機は当面、最悪の事態をまぬかれた。しかし、危機を脱していく方

向に動き出したわけではない。昨春からの今回のユーロ国債危機は、米英の投

機筋(金融界)がドルの基軸通貨性を延命させるため、ドルより先にユーロを

潰そうとして起こしている。米英の金融専門家やマスコミが危機を煽る情報を

発信し続け、多くの人々がそれを信用してギリシャ国債などへの忌避を強める。

それに合わせて投機筋がギリシャ国債などを売り、格付け機関は格下げを繰り

返す。当初は誇張だった危機が、しだいに現実のものになっている。

 

http://dollarcollapse.com/the-economy/is-the-eurozone-crisis-a-british-american-fantasy/

Is the Eurozone Crisis a British-American fantasy?

 

ギリシャ経済の脆弱性は大昔からのものだ。欧州は、トルコや中東、ロシア

の影響圏などに面している東方のギリシャを地政学的な理由から支援し、経済

の脆弱性を無視してギリシャのユーロ加盟を許した。ギリシャ人の怠慢さは、

今回の危機の元凶でない。米英金融筋は、ギリシャの脆弱性を金融市場で揺さ

ぶり、欧州がギリシャの面倒を見るために必要な額を急増させ、ドイツなど欧

州人がギリシャ救済を拒否するようになるまで揺さぶりを続け、ユーロの解体

まで持っていくのが戦略だ。

 

ギリシャの脆弱さを構造的に克服するのは、長い時間がかかる。ギリシャが

脆弱な構造を持っている限り、米英金融筋はギリシャを攻撃し放題で、ギリシ

ャがデフォルトしたら、次はイタリアやスペインを狙える。ドイツなどEU側

は、必要資金が急増する無限の救済を強いられる。無限に防戦するのは無理だ

から、EU側はどこかで敗れる。ギリシャ救済は4400億ユーロで何とかな

るが、スペインとイタリアの救済には2兆ユーロかかるとされる。救済に2兆

ユーロもかかる場合、ドイツはトリプルA格を剥奪され、ユーロ圏全体が格下

げされる。

 

http://www.telegraph.co.uk/finance/financialcrisis/8786665/Multi-trillion-plan-to-save-the-eurozone-being-prepared.html

Multi-trillion plan to save the eurozone being prepared

 

米英金融筋は、ユーロ圏を潰すことに成功したら、次は中国など新興諸国の

金融市場で脆弱な部分を探し、そこを攻撃していくだろう。中国の金融市場が

まだ閉鎖的で、資金を大量注入した後で一気に引き上げて潰すという、米英金

融筋の常套手段は大して効果がない。中国政府が金融市場の閉鎖性を保ってき

たのは、米英金融筋に攻撃されたくないことが一因だ。しかし中国市場も、ど

こかに弱点があるだろう。中国の不動産市況はバブル状態で、崩壊しそうだと

言われている。これは中国国内の資金の動きであり、米英金融筋が引き起こし

たものでないが、便乗して中国の金融崩壊を加速することができるかもしれない。

 

http://www.ft.com/intl/cms/s/0/587c4d0a-e8ef-11e0-ac9c-00144feab49a.html

Chinese property boom starts to wobble

 

http://english.caixin.cn/2011-09-20/100307483.html

Standard Chartered: Local Gov't Financing Platforms Face Insolvency

 

中国の金融を破壊し、中国経済を混乱に陥れれば、世界においてドルの覇権

を脅かす2大要因であるユーロと中国の両方を破壊させられる。たとえドルが

崩壊しても、代わりの基軸通貨体制を作ることができず、世界はドル基軸体制

を使い続けねばならなくなり、米国の覇権が何とか延命する。

 

このシナリオは私にとって、ここ2-3週間に見えてきた。必ずこうなると

いうわけではない。だが、最近までドル延命のシナリオが見えなかった中で、

新たに出てきた、ユーロと中国が潰されてドルが延命する方向性は、留意して

おく必要がある。

 

ギリシャがデフォルトせず、危機がスペインなど大国に波及しないですめば、

長期的に、EUは財政統合を実現していき、ギリシャは脆弱な独自国債の発行

をやめて、ユーロ圏の共通国債を発行できるようになる(その代わり政府予算

の決定権の一部をEUに譲渡させられる)。EUは、危機に対する救済資金の

原資を作るため、独仏主導で「トービン税」の導入を検討している。これは、

EUで行われるすべてのマネーゲーム的な金融取引に、0・01%(デリバ

ティブ)から0・1%(株や債券)の課税を行うものだ。

 

http://www.ft.com/cms/s/0/39051e9c-e83c-11e0-9fc7-00144feab49a.html

Long-term investors would benefit from Tobin tax

 

この課税により、投機的な金融を規制できる。特に、猛烈な頻度でデリバテ

ィブ取引を繰り返し、相場を乱高下させることが多い高頻度取引

high-frequency trading)を抑止できる。EUの中でも、米英金融覇権を維

持するため、投機的な動きを容認してきた英国は、トービン税の導入に反対し、

少なくとも自国が導入しないことをEUが容認せよと主張している。

 

http://www.guardian.co.uk/business/2011/sep/28/barroso-backs-tobin-tax

Osborne expected to oppose EU's proposal for Tobin tax on banks

 

 

トービン税はEUだけでなく、G20も導入を検討している。EUの導入は

G20による世界的な導入に先駆けた試験的な意味合いがある。EUがトービ

ン税を導入したら、次はG20が世界的な導入を試みるだろう。これは、米英

金融覇権を維持するため欧州や中国などの金融市場を破壊していこうとする投

機筋の活動を抑止することにつながる。G20は、世界の貧困救済のための原

資としてトービン税を新設する名目で、金儲けに飽きて善行をしたがっている

マイクロソフトのビルゲイツに委員会を作らせ、トービン税の効果についての

報告書を作った。

 

http://www.ft.com/intl/cms/s/0/3de8faba-e601-11e0-b196-00144feabdc0.html

Gates report considers transaction tax

 

このように、ユーロ圏が危機から立ち直っていこうとする動きは、G20で

行われている覇権の多極化、ドル基軸から多極型基軸通貨体制への移行と重な

っている。ユーロが潰れれば、米国の覇権が延命し、ユーロが立ち直れば、米

国の覇権が終わって多極型覇権に移行する構図になっている。

 

全く違う分野であるが、最近、イスラエルの新聞に「イスラエルが国際優位

を保つには、米国の中東覇権が完全に終わる前に、中東地域の他の勢力と和解

しておく必要がある。さもないと、米国が世界の数個の『極』の中の一つでし

かない新たな国際システムの中で(イスラエルが弱い立場になって)交渉せね

ばならなくなる」と指摘する記事が出た。覇権の多極化を指摘するこれまでの

他の記事と同様、詳細は何も書いておらず、暗号文のような書き方になってい

る。こういう記事を見ると、私には、やはり世界が多極化に向かっており、ユ

ーロ危機もそれに関連する暗闘の一部なのだと感じられる。

 

http://www.haaretz.com/opinion/pax-americana-is-over-1.386383

Pax Americana is over   By Leon Hadar

 

 

●英文ニュース(ウォール街)

 

http://www.washingtonpost.com/business/from-florida-to-alaska-thousands-join-nyc-protest-against-corporate-greed/2011/10/16/gIQASKa9nL_story.html




【旅風来】

秘境秋山郷のツアに参加。3日間、天気良好。


ジパング倶楽部(日本旅行)のツアー、同じ年代の者なので、みんな紳士淑女でした。人数は実行ギリギリの
17人で

したから楽な旅ででした。

 

ツアーでの撮影は、本当に難しいです。ただ、朝の食事までの12時間が勝負です。①霧の志賀高原(熊の湯温泉)
②雲海がまるで海のように広がる樺野沢温泉での風景ー印象的でした。


 訪問先では①美人林②茅葺の集落③只見湖の遊覧が、私のベスト3です。


秋山郷の売りは滝と紅葉でしたが、期待したほどではなかったです。

 


【写真アルバム】(日記表紙に)



 映画

『戦場のピアニスト』のロマン・ポランスキー監督の最新作『ゴーストライター』はサスペンスドラマだが、

見応えがあった。



11月の日記、最後までお読みいただき、ありがとうございました。












【近況】10月

◎…久しぶりに新築の大阪駅周辺を歩いた。伊勢丹三越はあまりにも東京上級スタイルのため全く人が入っていない。隣接の「LUCUA」は若い女性を中心に平日でも賑わっていた。

ノースゲートビル11階の「風の広場」からの眺望はいい。同じフロアーに大阪ステーションシネマがある。

◎…ここで久しぶりに映画「シャンハイ」を観た。サスペンスドラマで実話に基づいているらしいが、展開が早く、事前にストリーを読んでおくべきだった。たた、1941年、太平洋戦争開戦前の列強の居留地となった上海を再現したスケールは見ごたえがあった。

◎…本の処理に困っている人も多いことだろう。友人から地下鉄西梅田駅構内に本棚が置かれ、寄贈する本、それを持って帰る人がいて、本の有効活用に役立っているようだ。こういうスポットをもっとつくればと思う。地方には結構あるのだが・・・。

 



写真:

朝日を浴びる河内・大阪平野

 

915日、生駒山の枚岡展望台で撮影)

表紙の写真はまるで焼け野原の大阪を彷彿と浮かび上がらせる。家屋がぎっしり詰まっている。左上に明石大橋が見えることで、大阪平野がいかに狭いかがわかる。

 

 戦時中、米軍のB29機が大阪爆撃したが、標高654mの生駒山が迫ってくるので、大阪平野のヒンターランドに位置する河内平野は爆撃を免れた。

 

 同じ方角から朝日を受ける河内・大阪平野







●…友人からのメール(91日)

最近、2回、インドネシア人看護士で来年3月に日本の国家試

受ける男性の会話の相手をしました。ひらかなとカタカナは

書け、漢字は200字程度、日常会話はまだ初歩レベルでした。

研修センターで毎日9時から4時まで集中的にプロの先生から
 
日本語を10人位のクラスで勉強しているそうです。大きな壁

に向かう彼らにエールを送りたいのです。

1年ほどの学習で国家試験に受かる率は、1%以下らしいです

 フイリッピン人も同じような状況です。しかし、看護士不足で

その穴埋めのため2国間協定まで設けて経験ある彼らを呼

ぶのは反対です。途上国では当然医療環境は恵まれていません。

それにもかかわらず、人材輸入的な施策は問題と思います。

 


日本の看護士の待遇は先進国のなかでも最悪です。しかし幾ら

 

人手不足でも途上国の犠牲の上に改善しようとすることはよくな

いと思います。

 

…友人からのメールへの返事

看護士問題、あなたの言う通りです。医者の給与が高い割に、そ

 

のパートナーとなる(看護士がいないと、注射1本打てない医者が

 

多い)看護士の給与が低過ぎる。それで海外に頼るというのは、問

 

題です。こういったことが、いろんなところで見られます。メデイ

 

アは試験の難解さを強調するだけで、貴方のような視点がないのも、

 

ある種の驕りからきているのでしょう。

 


写真:ヌートリア95日、撮影)



枚方の山田池公園で見た時は、「カワウソがいる!」と思ったが、管理事務

 

所に聞くと、「ヌートリアというネズミ科の外来種で、最近、住みついた」

 

と言う。

 


 

●…アメリカの友人からのメール(924日)

 

Jokeを送りいたします。日本語に訳しておきました。

 

AFTER BEING MARRIED FOR THIRTY YEARS******

 

After being married for thirty years.... a wife asked her husband

 

to describe her.

 

*He looked at her for a while...then said, "You're A, B, C, D,

 

E, F, G, H,I, J, K."

 

*She asks..... "What does that mean?"

 

He said, "Adorable, Beautiful, Cute, Delightful, Elegant, Foxy,

 

Gorgeous,Hot.

 

She smiled happily and said...."Oh, that's so lovely. .... What

 

about I, J,K?"

 

*He said, "I'm Just Kidding!*"

 

*His eye is still swollen .... but it will get better.*****

 

 

** **

 

結婚して30年後の姿について****

 

結婚して30 年後、 .妻は、彼女の夫に彼女を描写するように尋ね

 

た。

 

彼は、しばらくの間、彼女を眺めて、.あなたはABC D E

 

F G H I J Kであると述べた。

 

彼女は夫に「それは、何の意味なの ? 」と尋ねた。

 

彼は、妻にあなたはA)崇拝すべき、B)美しい、C)かわいい、D)楽し

 

い、E)優雅な、F)悪賢い、G)豪華な、H)ホットと、答えた。

 

彼女は、幸せそうに微笑み、そして、夫に言った「まあ、とても素

 

敵だわ! IJK、は何なの?」

 

彼は言った。「I)私は、J)ただ、K)からかっている、だけだよ !

 

** **

 

彼の目は、まだ膨れたままである、しかし、それは、時間にとも

 

なってきっと治るでしょう。

 

※家ではこのjokeを試さないでください。

 




旅風来

大久野島と仙酔島

(大久野島の夕暮れ)

 大久野島は毒ガス製造で有名な島。新幹線・三原から呉線・

忠海
港、そこから船で島へ渡る。

 

 
 この事実は長く伏せられ、戦後もしばらく隠され、アメリカの

で明らかにされた。今も中国には当時の毒ガス兵器が埋められ

ており、徐々に解明されつつある。

 

 
 島には国民休暇村があるのみで、今も飲み水は本土から運ばれ

、飲料水は本土の数倍もする。

 

 
 兎(実験に使われた?)が野生化して、奈良の鹿のように観光

客に餌をねだって生きている。

餌をねだる兎

子どもを守る

ひと休み

立っち

 

仙酔島は新幹線・福山からバスで鞆の浦港、そこから島へ船で

る。医王寺から583段の石段を上ると、太師堂がある。そこか

見る鞆の浦、仙酔島などの島々の眺望はすばらしい


朝鮮通信使が絶景と称賛(福禅寺にて)
写真:向かいが弁天島、その奥が仙酔島


医王寺の上から見た鞆の浦


両方の島で海ホタルを見せてくれた。



グラスの中にホタルを入れて弱電流を流すと、ブルーの光を放つ(大久野島で)




ペットボトルでくみあげた海水を砂浜にまいて、上からたたくと写真のように光る

最後までお読みいただき、ありがとうございました。





●…友人からのメール(8月15日)

 
小生、相変わらず東京と大阪を毎月往復、7月20日から今月10日まで

は東京で暮らしていました。スカイツリーのすぐそばに別宅があり、毎日

必ず写真をこの二年近く上京中は撮影しています。 

 今度の上京中は液状化で沈下した浦安のビル群を見に行きました。

コンビニが更地に変わったり、商業ビルが大きく沈下したり、テニスコート

が波打ったままだったり、次の震災が来たらとても住む場所でないと、

たぶん住んでいる人は思っているでしょうね。

 いまの取材テーマは正岡子規のおじ・加藤恒忠と関西財界の関係を

来年一月講演するため、まず子規庵、子規の墓などを東京で取材、

外交史料館で加藤の件を調べています。

 また来年2月、関一について東京で講演。関淳一さんと対談するので、

これから関一日記を読んでいきます。

 関一は昨年6月、母校の大学史研究会で、講演する際、取材して

ありますが、今度は後藤新平との比較を考えており、後藤新平も

並行して調べます。後藤については20年ほど前だいぶ調べたことが

ありますが、今度は国会図書館憲政資料室にあるマイクロフィルムで

調べていくつもりです。

 関淳一さんの父親が治安維持法違反で入所していた京都刑務所の

なかの見学を希望してるので、いま手蔓を当たってるところです。

 来月から東京で、近代政治史の専門家による4,5人の勉強会を

始めることになりました。親交のある東大名誉教授伊藤隆さんや

西園寺公望の孫、松前重義の秘書を長年していた方、元朝日新聞

記者がメンバーの予定です。

写真:釜山の朝




…韓国について

 
韓国に行くので「日韓文化交流について」金鍾浩 (キム・ジョンホ) 氏

(韓国文化院長)の講演を大阪・韓国人会館で聞いた。軍人から転身

した異色の方で、いわゆる団塊の世代に属するそうで、「絶対に日本

に負けるな」という思いでやってきた。ただ、日韓ワールドサッカー

(2002年)開催を機に韓国人の対日意識も変わったと言う。


 自信を持ったと言うことであろう。下記のメールは同じ講演を聞いた

友人からのもの。

●…友人からのメール(8月15日)

 
韓国はなかなか厄介な隣国ですが、付き合わないわけには行きません。

39年前、関釜フェリ―で行きましたが、その頃は古い アメリカ車が

走り、道も悪く、人々の服も汚くはなたれ小僧が歩き、昭和20年

代から30年代の日本のようでした。軍事費に多額の国費を費やし

ながら近代化したことは称賛に値します。サムスンなどは立派に

成長しましたが、技術と人材のパクリも多いですね。

 一方、竹島問題などでは異常な反応を見せます。

写真:釜山全景




◎…ピースボートの船上で

 分かりやすい日韓問題の解説(以前、ピースボートに乗船した時に、

日本の大学を卒業し韓国の大学で教鞭を執る方の話)

… 韓国、朝鮮は近くて遠い国で、両国にまたがる問題は、一般的

な日本人には複雑で難しい。また、国内で聞く識者の話も極端で、

政治家のなかにはとんでもない発言を繰り返す者もいる。

 今回、コン・ヒョッテ(権赫泰)聖公会大学教授の「日韓まるかじり」を

聞く限り、分かりやすく平衡感覚があると感じた。(3年前の話)


 日韓問題に関わる領土、靖国参拝、教科書問題など歴史、政治の

幅広い話を流暢な日本語で話した。ほとんどが理解でき、同意できる

内容であった。印象的だったのは、「世界中で隣国同士の関係が良く

ない例はベトナムとカンボジア、ベトナムと中国、フランスとドイツ、

ノルウエーとスエーデンなど、いくつもあります。ただ、日韓関係を

複雑にしているのは、36年間、韓国は植民地支配を受けました。

隣国が植民地支配した例は大変、珍しいのです。英国が1800年代

に植民地支配したアイルランドぐらいでしょう」という指摘だった。

それでも民間交流はものすごく進んでおり、年間200万人以上の韓国人

が日本を訪れている。日本からはそれ以上の人が、韓国を訪れている

のが現実である。


 面白いのは、言葉や文化の話だった。

 「納豆と梅干を食べないと、日本人のことが分かりませんよと、言われ

ました。私は日本食で苦手なものはありませんが、この二つはダメです。

もしそうだとするなら、納豆を嫌う関西人は日本人ではないのですかと、

聞きたいです。

 逆に普段は意識しませんが、外国人と接すると、韓国ではわざと辛い

ものを出して、それが分からないと韓国のことを理解できないのですと

いうことと同じです。」

 海苔、ジャガイモ、サツマイモは韓国から日本へ、唐辛子は日本から

韓国へというように、食の交流も活発だ。

 「日本人が韓国に行って驚くことが3つあります。それは教会が多い

こと(人口の3割以上がクリスチャン)、薬局が多いこと、ハングルが

多いことの3つです。」

 韓国はハングル文字に代わっている。出版物もほとんどハングルで、

インターネットの世界ではハングルのみだという。北朝鮮、ベトナムは

漢字を廃止、漢字は中国、台湾、日本のみとなり、東アジアでは共通

の言葉がないため、コミュニケーションを難しくしていると指摘。

 「日本に来て、『あなたは何人ですか?』と問われたら、『朝鮮人』と

答えます。『どこの国の人ですか?』と聞かれると、『韓国です』と答え

ます。韓国は国名、何語を話しますかと聞かれると、朝鮮語と答えます。

つまり国の言葉と民族の言葉は違います。在日朝鮮人が使う日本語は

母語、朝鮮語は母国語となります。世界には母語と母国語が違う国や

人々は多いです。」

 これも参考になった。こうした歴史、文化背景を知ることが、

ピースボートの船旅の良さであろう。

 食文化について、韓国は肉食、日本は魚、これは当たっているという。

 日本に来たとき、「家で焼肉屋やっていますか?」、「毎日、焼肉食べら

れて幸せですね」と言われたそうだ。

 「体が大きいのは焼肉のおかげか」とも言われたが、結婚した25歳に

なって、初めて焼肉、魚(刺身)を食べたと言う。ところが、日本人の方が

韓国人より1980年代までは3倍以上、肉を食べており、最近、同じレベル

になったのだそうだ。


こうしたことは、なかなか日ごろ、耳にしないことだから新鮮に聞こえる。


…友人からのメール(8月17日)
 
 
健康は高齢者の話題の一つ。この年齢まで病気一つないのは稀有

であろう。たいがい一つや二つ持病があるが、それを話さない方がいいと

思っている。むしろ、健康維持の秘策を語る方が楽しく明るくなる。

以下のメールもその類である。


…今年の夏は、思い立ってウォーキングを始めました。6月下旬から、

ほぼ毎日、住吉川近辺を10km歩き続けて、実は今日が50回目。

通算500kmに到達しました。おかげでこの間、体重は、無理なく6kg

減量、胴回りも8cmほど細くなったでしょうか。なにより、贅肉が減って、

足に筋肉がつき、身体全体のバランスがよくなったようです。やはり、

ウォーキングを続けることが、身体には一番いいようです。


【旅風来】

写真:海金剛



【韓国の印象】

 初めて韓国へ船旅で行った。物見遊山の旅だから印象しか語れない。情報のほとんどはバスガイド(女性)からのものだ。自国で日本人から学んだそうだが、実にうまく知識も豊富だった。

 

船は10に神戸港を出航したのに、翌朝、高松沖ゆっくり走るのんびりした旅であった瀬戸内海を航行するので本州と四国の海岸線を眺めながら楽しめる。2日目の朝、釜山港に着いた。

 2010年に世界遺産に選ばれた慶州の良洞(ヨンドン)村を訪れだ。500年前の名家が残る静かな村素晴らしかった。

後、仏国寺、石窟庵を訪問。日目は、統営の多島海の海金剛、冬のソナタの最後のロケ地となった外島、最後に弥勒山へロープウェイで登った。

 

2日間の滞在で、大半の情報は現地ガイドからで判断したものだが、の裕福な層を除けば、まだ、日本よかなり遅れている」というのが両国を観光案内しているガイドの実感だそうだ。道路など、インフラも充分とは言えなぃ

今、韓国は不景気で、失業率も高まっている。サムスンなども苦戦している。「研究開発しないと、ダメです」と、ガイドは話していた。

山は岩山が多く、ほとんどが松の木で覆われていた。一番の驚きは、都会の高層マンションの林立群で、ぎっしり詰まっている印象だ。一戸建ては少ないようだ。神戸に帰ってきて、改めて見てみると、釜山ほどの高層マンションではないが、神戸の方がよほど詰まっていた。

写真:仏国寺



 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。













8月の日記(第2号)
近況
:とにかく暑い、暑いと水を飲んで、夜は「糖質とカロリー0の缶ビール」で9時には床に就き、朝4~5時に起床。

お盆前、今、書いている小説の舞台である知多半島に取材旅行に出かけた。

この半島の北に常滑焼で知られる常滑市がある。

よく整備された「やきもの散歩道」は、風情があって、人を魅了する。今は電気窯で焼くのでレンガの煙突は昔日の面影を伝えている

●友人からのメール

●友人からのメール(8月3日)

暑中、お見舞い申し上げます!

「夏は暑いに決まっている」といなされても困りますが、日本に限らず、世界をぐるり見回せば、物情騒然、夏なお寒く冷汗を催します。

で、散歩でもして英気を養うかと、早朝、住まい近くの表参道を経て、巨木群が鬱蒼とした明治神宮の広大な境内をひと回り。たっぷり10キロ㍍はあろうかと推量しますが、なにせ老骨、無理は禁物と心得ています。

 

「耐震補強中」と注意書のある拝殿。そのほど近いところに、

   さしのぼる朝日の光くもりなく 栄えむ国をわが祈るかな

と墨痕鮮やかに明治天皇の御製が大書されておりますが、拝読して考え込みました。

 

 地震といい、津波といい、人智ではどうにもならない大自然の一大事。もうひとつの国難も人心を揺り動かしておりますが、こちらは人智を盲信した結果、引き起こした一大事。

 孫たちの無垢な表情や無邪気な言動に接するたびに、次世代を蝕む「負の遺産」だけは絶対に残してはいけない、という思いが募ります。

 

 昭和一桁族の末輩という視点で、世の中をぐるり見回すと、粗衣粗食のあの頃とはまさに雲泥の差、今は多くが贅沢三昧に過ぎるとの感もあります。戦場でドンパチやった体験こそありませんが、米機グラマンの乗員の顔が見えるような低空飛行に逃げ惑い、機銃掃射で我ら5年生の教室がメチャクチャだったという時代下では、「贅沢も敵」でしたね。

 

 終戦を告げる天皇の肉声に、訳もわからず涙を流した少年の記憶が甦る酷暑。

3日から広島で1か月ばかり過ごし、「8月や 6日9日15日」とばかりに、

鎮魂の夏に祈りを捧げます。

 

●知多半島めぐり



写真:潮干狩りが盛ん、携帯しながらアサリを採る(有料)海岸沿いにはアオサノリ
の緑色が鮮やか。






写真:小舟を引っ張ろうとしてアオサの上を滑り動けなくなった。JAFがかけつけて
ようやく脱出。






写真:非常に珍しいと言われる登り窯に立つ10本の煙突






写真:知多地方は醸造の盛んな地。ミツカン酢で有名なミツカンの本社が半田運河の近くに建つ。昔は醸造用の壺も常滑で造っていたが、今はステンレスに代わっている。