■お知らせ
「知恵の経営」サポート情報誌『季刊誌Brain Trust』冬号(編集長岡田)の特集は
―ブランド力をいかに高めるか―その戦略と実践―
叶ヤ福会長浜田益嗣氏、叶シ利会長平井義久氏
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●2006年2月25日(土)晴れ
「談合」について
※昨日は友人男4人で以前から計画していた京都・城陽の「青谷梅林」で「花と団子」の会を実施しました。花はもちろん、梅の花です。JR奈良線の山城青谷駅で降りて、徒歩20分で青谷梅林に着きます。
この梅林は約20ヘクタールの敷地に1万本の白梅が咲き誇ります。ただ、この日は、蕾の状態で来週が見ごろだと思います。(写真は下の「梅たより」に)
この梅林は鎌倉時代にはあったといわれ、毎年6月〜7月、約120tの梅が収穫されます。青谷駅の近くには城陽酒造の酒蔵があり、販売店では地酒が売られています。団子(お酒)については、田舎でほとんど見当たりませんが、駅近くの居酒屋「琥珀」に5時開店に合わせて、押しかけました。7時ごろまで痛飲して散会しました。店はカウンター席7人とテーブル席4人の小さな居酒屋で、地の常連客と思われる人たちで瞬く間に席が埋まってしまいました。次回の花と団子は3月の奈良・お水取り、4月の京都・醍醐寺と決まりました。関西はこうしたスポットが無数にありますので、選択に困るほどです。
●さて、本日は「談合」について書き留めておきます。2月21日の朝日新聞は、防衛庁の官製談合を取り上げ、「次はゼネコン恐々」という見出しで1面トップで報じていました。談合は旧くて新しい問題で、国民はうんざりしています。
この問題について『談合業務課―現場から見た官民癒着』(鬼島紘一著、光文社刊)に、リアルに書かれていますので、ご一読をお勧めします。
著者の鬼島紘一氏は1953年生まれ、東大卒後、大手製鉄会社を経て、1992年に大林組に転職、2004年10月、退社。現在はIT関連企業の経営の傍ら、執筆活動中の方です。前作『告発』の小説も迫力がありましたが、今回の『談合業務課』はノンフィクションですので、衝撃的です。
文中から抜粋しますと
―天下りのOBは「たこ部屋」で全くの飼い殺し状態、つまり日がな一日何もしないでただ、座っているはずだったのが、そういうことは全くなかった。それどころか、旧国鉄OBの山口が向笠のためにこき使われていたという事実ははっきりしているのだ。
―ゼネコンは全て結果で評価される。どんなに営業の仕方が立派であり、情報が正確であっても、結果が出なければ言い訳は許されない。結果さえ出れば、手段は問われないのだ。これがゼネコンに不正や不祥事が後を絶たない理由になっている。
―平成10年10月13日朝、朝日新聞の1面スクープが大林組を震撼させた。見出しは「旧国鉄用地入札情報漏えい」というものであった。
(ここの記述で私が衝撃を受けたのは、次の一文です。―大林組はマスコミに強い社外の企業の協力を得て、マスコミを押さえ込む作戦に出た。具体的には、新聞各社が報道しようとしている記事のゲラを事前に取り寄せ、一切の記事を書かせないように圧力をかけたのだ。(中略)私は日本の言論の自由というものが、これほどたやすく蹂躪(じゅうりん)されるものだということを初めて知った)
あとは、本をお読みいただきたいと思いますが、著者の鬼島氏はこの書を世に問うにあったては、相当な勇気がいったようですが、「この業界に身を置いた者ならば、書いてはならない暗黙の掟であり、不文律であった。この掟をあえて破るのは、それは絶えざる談合と官民癒着に一市民として深い憤りをおもえるからである」と、冒頭で述べています。国民が考えなければならない問題だと思います。
【枚岡公園 2月25日 2,3分咲きです。日曜は雨のようですので、月か火がいいでしょう】
【青谷梅林の小道周辺はもうすぐ、白い花で埋め尽くされます。24日撮影】
【2月22日、大阪城の早咲きの梅は開花していましが、本番はこれからです。生駒山のふもとの枚岡梅林は海抜70,80mのため大阪城の場所に比較、気温が低いため遅いと思われます】
【梅便り・枚岡梅林―撮影2006年2月18日】
(小枝の梅は咲いていました。ほとんどは右のように満を持して開花を待っています)
●2006年2月18日(土)晴れ、気温はまだ冷たい
春、近し
春が日に日に迫ってきています。昨日と今日、枚岡梅林に梅を見に行きました。いま、まさに開こうと蕾が膨れていました。来週が開花時期だと思います。気温が暖かくなれば、一気に開花すると思われます。今年も花の情報をたくさんお届けしたいと思っております。
花といえば、庭の白もくれんも春の到来を待っております。美しい産毛の皮に包まれた蕾からご紹介していきます。
【白モクレンの蕾も春を待っています。2月17日撮影】
美しく老いる難しさ
先日、知人から近況報告のお手紙を拝受しました。まず、その一文を紹介します。
「早いもので、私も会社を退職してから既に4年半ばが経ちましたが、お蔭様で毎日を元気に、楽しく暮らしております。退職後は、幸い、時間がありますので、気の向くまま、エッセイを書いたり、下手なピアノを弾いたり、旅に出たりなど、在職中にはとても出来なかった好き勝手な日々を愉しんでおります。
また、昨年秋からは、老後の健康のことを考えて、自宅近くにある保久良山(神戸岡本)までウオーキングすることを思い立ち、妻と二人で、毎朝、山頂に向かって歩を運ぶことになりました。
ある日、木漏れ日の落ちる山路から見た晩秋の美しい光景に、思わず心を奪われ、帰宅後、衝動的に、その感動を画筆にゆだねました。高校生以来、まるで忘れていた世界ですが、・・・・。」
これを読みましてかつて同い年の居酒屋の女将が癌で入院した時に、元気付けるため『美しく老いる』という書名の本を差し上げ、喜ばれたことを思い出しました。年を取ってくると、美しく老いることの難しさが分かってきます。
病気になったり、連れをなくしたり、離婚に追い込まれたり、晩節から死に至る過程は、現役時代とは違った難しさがあります。
この知人は阪神淡路大震災で自宅が崩壊したあと、それを記録として本にまとめられた方です。私が特に感心するのは、「妻と二人で山に登る」という記述です。夫婦が晩年、仲良く過ごす人はまれなような気がしています。会社勤めの人は、長年、連れ添った人と初めて長時間、顔を見合わせながら過ごすことになります。お互い、忙しくて気がつかなかったことや、考え、しぐさを改めて知ることになり、幻滅を感じ、喧嘩することが多くなるようです。そして、それぞれが親しい友人や活動をバラバラに行うようになります。ハイキングに行くと、グループとか、それも女性同士の
グループが目に付きます。
私の連れにも友人からよく電話がかかってきて、二人で出かけることが多くなりました。自分が最後、一人残った場合、そういう友人をもっていないと、寂しいと思うからでしょが、友人との付き合いが日増しに多くなっているように感じます。相手に夫がいても、女同士のほうが楽しいことはたしかなようですね。
そういうのを見ていますので、今回の手紙には感心しました。そしていろいろな特技があって楽しく余生を送られていることに、暖かい勇気をいただいた思いです。
昨年末、高校ラグビーを花園へ観戦に行った折、隣の席に座っていた、私と同じ年の初老の男性はたえずお酒を飲みながら観ていました。
「お酒がお強いですね」
「なーに、好きなものを食べ、飲んで死ねたら最高ですよ」
私の質問にそう快活に答えました。ごもっともです。あまり体のことを、あれこれ思わずに、自分の気の向くまま、好きなように生きることが肝要だとつくづく思いました。美しく老いる難しさと、そうすることへの思いを強く感じる今日この頃です。
【手紙に同封された自身の絵をハガキにしたもの】
企業の不祥事はなぜ、なくならないのか
とにかく、社会事件も多いですが、企業犯罪もあとがたちません。あれほど、コンプライアンス(法令遵守)を言いながら、法令違反を繰り返しています。先日、この問題で企業を指導している弁護士と話し合う機会がありました。
「なぜ、こうも企業は法令違反を繰り返すのでしょうか?」
「やはり、目先の利益を追いすぎるからでしょう」
確かに、談合、東横イン等の事件報道を見ていますと、企業人は目先の利益に目がくらんでいるようです。このほか、不当解雇、サービス残業、隠蔽工作など、ニュースで報じられない事件は数限りなく起こっています。
その昔、実業家の渋沢栄一は「片方の手にそろばんを持っても、もう一方の手には論語を持て」と厳しく倫理を求めました。今の企業社会では、渋沢翁の言葉は死語になっているようです。
私は企業のトップもサラリーマン化して、せいぜい3期6年、自分がトップを勤める期間には問題を表面化させることを避け、問題の先送りをしていることが大きな要因だと思っています。それと、深層心理として、「自分だけが、儲けたい、良くなりたい」というエゴイズムがマグマのごとく抱えているためではないかと、思っております。
読者の方々のご意見をお聞かせください。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
●2006年2月7日〜8日
日本の夕日百選の宿・香美町立国民宿舎「ファミリーイン今子浦」
【日本の夕日百選の今子浦ーパンフから】
カ二三昧の旅
季刊誌発行で一息ついたので、思い切って旅に出ました。目的はカ二を食べることです。インターネットで探しました。すぐに予約が取れました。定年後は平日に行けるのが、いいところでしょうね。
その前に喫煙について一言書きます。
「最近、思うこと」
私はNTTがサービスしているフレッツ・スポット(無線LAN)をよく利用するため、インターネットカフェなどに入ります。そこでいつも思うことは、PC操作する人たちは喫煙者が多いということです。近くのテーブル、席に喫煙者が坐ると離れたくなります。若い女性にも喫煙者多いのも気になります。禁煙インターネットカフェができないかと思っています。
先に居食屋「和民」の渡邊社長に「お宅の店で一つ注文があるのは、禁煙席が少ないことです」と言いますと、「この業界で初めて禁煙の店を作りました」と、答えられました。まだその数が少ないため、分からないのですが、もっと増やして欲しいと思います。
喫煙者の多くが新幹線だけは禁煙車に乗る人が多いと聞きます。あれほど煙が立ち込める車内はさすがの喫煙者も遠慮するようです。同様に、禁煙者にとってはレストラン、カフェで隣に喫煙者がくることは、遠慮したくなるのです。
かく言う私も十年前はヘビースモカーでしたが、そのころ同席した禁煙者には迷惑をかけたことを思えば、順繰りかもしれません。禁煙すると、こうもタバコの煙が嫌になるのかと驚く今日この頃です。
「カニバスで行く日本海の国民宿舎」
【梅田にはカニバスが集結、右端のオレンジ色が香住行きです】
日本周遊バス(本社千早赤阪村、案内センター電話06−6347−5001)の「香住カニバス」で難波に集合、そこから梅田に行き、バスを乗り換え、香住に向かう。初老の集団約20人。日本海の国民宿舎「ファミリーイン今子浦」(兵庫県美方郡香美町香住区境548、電話0796−36−3553)に行きました。途中、高速・中国道の赤松で30分の昼食、一般道路沿いの和田山でトイレ休憩があるだけです。朝の10時30分に難波を出て4時に今子浦に到着しました。
国民宿舎の客は私たちだけで、他の組は民宿に散らばったようです。民宿は事前に情報を得ていないと、あたりはずれがありますね。
国民宿舎は自家用車組など、この日の泊り客は数人、3組だけでした。「やはり休日はお客様が多いですね」とは、宿の方の情報です。
この国民宿舎は矢田川温泉(約20分のところ)に近いところにありますが、温泉ではありません。大浴場は小奇麗で4星は与えられると思います。ただ、部屋の調度品は旧く、バスタオルも別売というほどに、サービス面ではいまひとつ良くないです。建物は築18年で運営は第3セクターだそうです。銀行出身の専務さんが話し好きで「夕日百選はすばらしいですよ。ぜひ5月以降も来て下さい」とPRしていました。いまも京阪神に営業活動に出かけるそうです。
前日までの雪が30〜50cmばかり積もっていました。道路はまったく雪がなく、天候も晴れで往復のバス賃1人4000円。幕の内弁当500円、帰りには出石そば店で1500円の昼食を予約しました。国民宿舎は海の見えるツインの部屋がとれました。お世辞にもいい部屋とは言えません。
【カニ鍋】 【カニ鍋に入れる松葉蟹】
【ゆであがった松葉蟹】
カニはフルデラックスコース(1泊2食付1人21,000円)を頼んでいました。これは充分、満喫できました。
セコカニの前菜、甲羅焼き、焼きガニ、カニ足のてんぷら、カニと魚、イカの刺身、ゆで立ての松葉かに1ぱい、最後はカニたっぷりのカニ鍋、ぞうすいとカニずくめです。ちょっと、多いくらいです。カニには漁船名の札をつけてあるほど、こだわっていました。
カニだけは100点満点でした。
国民宿舎は海ぎわの高台に建っていますので、夜、風は強く、うるさいほどでした。
「昨晩、停電しませんでした。あれほどの落雷は初めてで、この近くの自宅のカーテンが大きく揺れました」と、フロントの美人女性は話していました。確かに、地震かと思わせるほどの落雷音がして飛び起きました。
【出石の辰鼓楼の前の道路にも雪が残っていました】 【出石城は雪をかぶっていました】
翌朝、朝からみぞれ交じりの雨が降っていました。そして出発する9時過ぎは吹雪いていました。帰りのバスは往きと違って、満席でした。恐らく、数日前か来ている人も、往きは鉄道で帰りはバスという人もおるのだろうと思います。
昼食は出石の蕎麦で、あらかじめ予約した店にバスが横付けしました。1500円の昼食はまずまずといわなければなりません。ここを予約した人は、バス客の3分の1程度で、あとは各自で食べるということでした。3年前に来た頃に比べ、新しい店ができて、一段と活況を呈している様子でした。出石は香住より雪は多いですが、道路は除雪してありました。
この後、赤松でトイレ休憩があって、一路、大阪に向かいました。午後の3時40分に難波に着きました。
帰宅すると、仕事が待っていました。
●2月1日(水)の日記(実際は1月31日に書いています)
大和 山の辺の道を歩く
【ここは奈良柿の産地です。取り残した柿の実が袋風の形であちらこちらに見れます】
▲ホリエモン騒動を想う
時代の寵児が転落、国民を巻き込んで喧々諤々の様相をていしています。小泉首相は批判に対してメディアの報道姿勢を逆批判しています。一国の首相足るもの、仮にそうであっても、他に責任を押し付けるようなことはいただけません。トップ自ら謙虚の姿勢を示せば、メディアの報道も変わり、国民も素直になるのではないでしょうか。
私の大学時代のメールリンクに、ホリエモンの行動に痛快さを覚えたことの悔しさを書き綴ったものがありましたが、それが多くの人の感覚でしょう。メディアのワイドショーのキャスターはこぞって、「この番組では持ち上げたことはない」との弁明が目立ちます。それなら、これまで扱った番組でそれを見せないと結局、メディア不信につながります。
そういうことを言うからTVメディアは信じられないのです。だって、視聴率競争に最大限力を発揮しているではないですか。それは国民や善悪の視点よりは、クライアントの目を気にしているように映ります。特に民報は報道の自由の下、視聴率を上げることのみに血道を上げているではないですか。NHKのように国民の批判、洗礼を受けることがありません。報道内容はあくまで視聴率で決めている以上、時代の寵児を大々的に取り上げている事実は厳然とあります。その中で一部の識者が疑問を投げかけたとしても、それをもって「持ち上げていません」とは、言えないでしょう。
私は会ったことも、本を読んだこともありませんが、ワイドショウではTVタックルのハマコウ先生の「自民党はホリエモンを広告塔に使った」とミノモンタの「TVは時代の寵児を取り上げるものです」というコメントにお二人の心の内を垣間見た気がします。
私もホリエモンが既成勢力に立ち向かう姿勢、権力と戦う姿に心の中で喝采を送った一人でした。特に苦労してのし上がっていく若者に魅かれたことも事実です。そのことをいまも恥だとは思っておりません。ただ、上場企業で虚偽報告、粉飾決算を疑われる行為があったことは、あれほど法令を熟知していた人物にしては、お粗末だったとしか言いようがありません。
「近鉄球団買収の頃の決算が当然、赤字だったと思っていたが、黒字になったのを見て驚いた記憶がある』というのは証券界の人の意見である。コンプライアンス(法令順守)で問題は指摘されていたそうですが、お客の中には遊びの(あわよくば儲けたい)つもりで買った大人もたくさんいるようです。
この問題については、読者の方々のご意見を聞かせてください。
●山の辺道
【48峰といわれる峰から成る美しい三輪山です】
1月29日の日曜日は初春のような陽気日でした。思い切って外に出かけようと、大和・「山の辺の道」のハイキングコースを選びました。昨年は天理市の呼びかけで500人のハイカーに混じって、天理から約3分の1の行程をを往復しました。
今回は初老二人で、近鉄・桜井〜天理まで16キロの行程です。朝の10時に桜井の駅はシニアーのハイカーでごった返していました。徒歩の会のようなグループ、シニア夫婦、一人ハイカーなど、さまざまです。ただ、若者は少ないです。
【初めて300ミリの望遠で撮影した動く鳥、カイツブリです】
この山の辺道は天理市と桜井市が歴史街道として、また特別保存地区として守っていることもあって、昔の街道小道のままが残っています。屋根瓦はすべて黒の瓦屋ですし、途中の店も観光地に見られるいま流行りの喫茶店、レストラン、土産店はありません。地元の百姓が小さな台の上に並べた新鮮野菜、かき、切干大根等を売っているだけす。実に素朴です。
【農家の前庭で千切大根を天干しています】
【日本に最初に仏教を伝えた所だそうです。桜井から最初の記念碑です】
この16キロの風景はもちろん、歴史的な遺跡、寺、神社が点在していて飽きないのです。刺激的ですらあります。これから四季折々に訪ねようと思っております。
【天理に近い石上神社の境内に放たれている鶏です】
結局、天理駅に着いたのは午後4時過ぎでした。結構、歩いたという感じはありますね。ただ、道は平坦ですので歩きやすいですよ。
▲四季折々の写真を独人房ーアート館(
山の辺道)にも載せますので、ご覧ください。