水ジェットポンプ
○ ダイソーの給水キャップで水ジェットポンプ
水道の圧力を利用した水ジェットで水を汲み上げるポンプを作った。
静水圧0.6mpaの水道で吸込揚程2m、吐出揚程2m、揚水量毎分15L程が可能。
主な材料は水道管VP16、T字菅、エルボ、ダイソーの給水キャップとジョイントニップル、2液混合接着剤、竹。
〇 全部品
〇 ジェット部構造
○ 作り方
① 給水キャップの2個所の穴を2液混合接着剤で塞ぎ、VP16に差し込める部分で切断し先端に2mmの穴を開ける。
② 長さ10cm程のVP16管に差し込み、先端がVP菅から15~25mm出るように調整し2液混合接着剤で固定する。
③ ジョイントニップルの片側のOリングを外し、菅奥まで入るように突起部分を削り2液混合接着剤で固定する。
ジェット噴出部分はたったこれだけだ。接着剤は塩ビ専用よりダイソー2液混合接着剤が強力で扱いやすい。
先端の穴は1.5mmでは小さすぎるし、3mmでは大きすぎるようだ。穴の角度が性能に大きく響くため、中央にまっすぐに開ける。
突出長さは0~30mm程度の範囲の長さであれば良いようだ。 0に近い場合は揚水量は下がるが、大きい異物を通すことができる。突出長さは異物の最大径を考慮して決定する。
VP16を使った理由は、ジョイントニップルの径が16mmだったから。
ジェット部が設計通り出来たとしても、T字管内部のテーパー部分により、先端位置が設計値に届かないので工夫する必要がある。
〇 ジェット部
〇 ジェット噴出状況
〇 ジェット噴出位置
○ ディヒューザー
本来のディヒューザーはジェットノズルから噴出した水が一旦狭い部分を通り、その後ラッパ状に徐々に口径が大きくなっているが、このポンプは河原に生えている竹を詰めてディヒューザー代わりにしているため、本来のジェットポンプとは理論が異なるかも知れない。
このディヒューザー(竹)の長さ・内径・位置を変えることにより、作動状況に様々な変化が見られるため、ポンプ使用目的により検討が必要だ。
また、ディフューザーに続く管の延長が短い場合は、ジェットが外部に噴出してしまい揚水できない。
〇 俺の揚水理論
・ 吐き出し側の管径が大きいとジェット水が噴出するばかりで吸水が起こらない。
・ 細長い管にジェットを通すと、管内の空気がジェットに引っ張られその後方に負圧を生じ揚水が始まる。
・ 吐き出し側の管内部が水で飽和されると、ジェットの力で水が押し出され、それに誘引されるように吸水が起きる。
・ それがサイホン状態となり、少しのジェット圧で加速的な揚水に繋がる。
と言うことで、カッコよく言えば「ジェットポンプ」、稼働状況を言えば「水勢力利用サイホン」。
ディヒューザー部の竹を様々検討したところ、長さ7cm程の竹を突っ込むと静水0.6mpaの水道で吸込揚程2m、吐出揚程2m、揚水量毎分15リットル程度可能のようだ。
水道蛇口を調整することによりポンプ揚水量を 0~maxの範囲で調整可能になる。
なお、吸込・吐出管をVP20に変えた場合は毎分20L程度の揚水量が確保できた。
〇 利用対象
ポンプ内部に機械的な個所が無いので、異物吸い込みによる故障の心配は無い。
水槽底や池底に堆積した砂利等の混入が想定される物質の除去。たとえば、ドブさらい。
〇 作動状況 https://youtu.be/8r78Rj2Dh1Q