ジャンク除雪機の復活

 クボタ除雪機KSR8(除雪幅65cm程度 エンジン無し)を調達できたので、作業場に転がっている汎用エンジン(三菱 GM182L)で復活を試みた。
 


代用エンジン緒元
 汎用エンジン(三菱GM182L) 4サイクル、6ps、2000rpm、出力軸径20mm、軸長50mm、プーリー(A型 90,65 2段)付き。

ジャンク除雪機緒元
1 オーガ駆動
 @オーガープーリー(外径 150mm) → Aブロワー(直径 280mm) → Bウォームギヤ → Cオーガー

除雪機純正エンジンは8psセル付きのようだが、緒元が全く解らない。
機会屋から「エンジンの出力軸はズレていない物を使うといいよ」との助言があった。要するに高回転エンジンを使えと言うことだ。調べてみると、軸がずれていない汎用エンジンは3600rpm程度。だが、GM182Lはシリンダ中心と出力軸の位置がズレている。内部にギヤが入っており回転数は2000rpmだ。そのため、オーガー側が高速になるようにプーリを取り付けた。
ヤフオクで買った安物レーザータコメーターでプーリーの回転数を計ったら、アクセル最大でも1960rpm程度。作業時は負荷がかかり回転数は相当低下すると思う。
除雪作業時のオーガーやブロワー回転数は全く不明。ネットをいくら探しても見あたらない。取りあえずオーガーを切り離し、オーガープーリーを手で回して減速比を調べてみた。プーリーが10回転するとオーガーが1回転する。このウォームギヤは10:1と言うことになる。
エンジンプーリー外径90mmからブロワーとオーガー回転数を計算してみた。

エンジン回転数 2000rpm、出力プーリー90mm(A型)、オーガープーリー150mm(B型)、ブロワー直径280mm、ギヤ比10:1
ブロワー回転数=2000rpm*90mm/150mm=1200rpm
ブロワーの風速=1200rpm*0.28m*3.14=1055m/min  風速17.58m/sec
オーガー回転数=1200rpm/10=120rpm

vベルトはオーガープーリーに合わせBタイプを使うべきだが、エンジンプーリーに合わせAタイプを使用した。新しいベルトなら、BプーリーにAベルトでも代用できるようだ。
これらの値が作業にどう影響するかは全く不明だが、とりあえず組み立てて作業してみる。
アクセルは最大、投雪距離も十分で特にこれといった問題は何も無い。

ブロワー回転数を上げると、飛びが良くなると思うが、ブロワープーリーはベアリングを保護するような形なので、交換できない。
エンジンプーリーをもう少し大きくしようと思いホームセンターを物色したが、軸径20mmが無いため諦めた。浮気根性はムダのようだ。
無理に高速回転を狙うと、ウォームギヤにストレスがかかり寿命を縮めるだけかも。・・・

一般的な除雪機の売り文句は除雪幅と馬力が多い。除雪幅は理解することができるが、馬力を重要視する必要は無い。固い雪や濡れ雪はどんな立派な機械でも作業速度しだいでシューターに詰まりが生じる。高馬力だと雪の飛びが違うような言い方をしているが、馬力と投雪距離は関係無い。問題はブロワーの回転数なのだ。
ネットで売られている除雪機の投雪速度は、殆どがイカサマ。普通の人間ならシューターから飛び出る雪の速度を想定するはずだが、全く無意味な値を表している。走行速度なのか?。

完成写真

エンジン台座はツーバイフォー。エンジンの色は赤と黒で、クボタのオレンジに違和感は無い。

試運転

飛びは充分。

2 走行駆動
 @走行プーリー(A型 外径 150mm) → Aフリクションディスク
    小型除雪機に使用されている走行系は殆どがフリクションディスク方式。
ネットを見てもホンダ・ヤマハ・スズキ・フジイ・ヤナセなどのメーカーが使っているようだ。
この駆動方式は簡単な構造で前進・後退・変速が無段階で切り替え可能であり、とても合理的であるが、走行部分に水が入るとクラッチがスベる。また、ゴムが摩耗することにより走行不可能になるという欠点がある。
無段階変速なのでエンジンプーリーの径は特に気にすることは無いようだが、自分の除雪機使用目的が軒下に溜まった固い雪の排雪がメインであるので、作業速度は極力低速にしたい。
除雪機にギヤは無いが、レバーを固定する溝が3段階に分かれている。作業時は最低速度「1」に入れるがそれでも連続作業するには速すぎるので、走行クラッチレバーを間断切り替えして作業した。
エンジンプーリー外径65mmでは、新雪や移動時の速度は問題ないが、固い雪には少し速すぎるようだ。エンジンプーリーを50mm以下にするか、走行プーリーを大型化するかだ。

3 エンジンプーリー

 除雪機本体の走行プーリーとオーガープーリーの位置からエンジンプーリーを検討するには、Vベルトが2本なので一般的な2連プーリーを想像するが、走行プーリーとオーガープーリーが離れているので、エンジンプーリーも走行側からA・B・Bのような3連プーリーで、かつ、その両端を使用するような構造のものを選ぶ必要がある。除雪機本体のプーリー間隔からすると、Aプーリーを使う場合は4連にするべきであるが、このプーリーはA型3連。
本来、径の大きい方がエンジン側になるべきであるが、あえて反対に付けている。このままフルパワーで2日作業したら、安物Aベルトはせん断応力に耐えきれず破断。

4 シューターの回転
以前使っていたヤマハ・リッキーはモーターで投雪方向を切り替えていたが、この機械は手動だ。
ただし、レバーを右回転するとシューターが左回転。開発者はどこの人?。
リッキーはバッテリーが上がると、リコイルでエンジン始動はできたが、シューターモーターは動かず頭にきたことがある。よほど大型のシューターでもないかぎり、電動は邪魔になるだけだ。
    この世の中、最後に残るのはアナログと手動だ。

5 軽量除雪機の必要性
別宅は豪雪地帯であり、軒下の雪と屋根の雪が繋がってしまうと同時に氷が屋根から地上まで連続する時がある。
軒下の雪が融け出し雪山の高さが下がると、屋根の雪と氷の荷重の他に、地上の氷の重さも軒先にかかることになり、軒先が折れる事故となる。
こんな時、軽量除雪機は雪山の高さまで上げることができるのだ。
本宅と別宅が約50km離れており、輸送手段はホンダ・フィットしか無い。軽トラをチャーターすると金がかかる。フィットはガワは小さいが後部座席を折り畳むと巨大な空間ができる。
貧乏人は除雪機本体からオーガーとシューターを切り離し、ホンダフィットに積み込む。取り外すネジは10本足らず。10分もあれば分解可能だ。これができるから、簡単構造の古機械がやめられない。 

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