なつかしい MCK・3

1500円

なつかしい


        六時までには

レールとレールの隙間が広いね
子供のころ兄貴から聞いたよ。
それでも夏にはぴったりにくっつくと
兄貴の言葉を借りれば
真夏の昼下がり鉄の野郎もあくびをするそうな
まだ九時二十分

朝刊が売れ残っている、この新聞だけがのんびりさ
たばこ屋でたばこを買わずにガムを買う
一時間も噛んでるなんて初めてさ
センターラインが新しく描かれて右と左を分けたつもり
まだ十一時

すれ違った男や女たち、あなたもぼくも
揺れているのが髪だけじゃない事は、知っている
誰かが吸殻を捨てた。道を汚すなよ
まだ四時十二分

誰といって決まった人と分かれる、そんなこともないのは
すべての人と分かれるような、そんな気がする
六時までには時間があったので、駅に行くには早すぎた

昨日まではまだ六時、今日になればもう六時

七版ホームの時計が、前と後ろでぼくを挟む
昨日のそして今日までの、まるでこのオレさ

振り返ればまだ六時、前を向けばもう六時
振り返ればまだ六時、前を向けばもう六時


          ホテル

踊り疲れたその夜は耳をかじりながら話そうよ
青い部屋のカーテン透かしてヘッドライトが通りすぎる
あれも恋を運ぶ車、真夜中を走る
明かりを消して話せることはいくつあるだろう
今夜は、今夜は、言葉はいらない
ドラマのように終わろう

踊り疲れたその夜は耳をかじりながら話そうよ
坂野上のホテルにしたら港の明かりが見える
揺れる、揺れる、揺れる、船の明かりも揺れる
お前を抱いて踊れるダンスは一つしかない
今夜は、今夜は、言葉はいらない
ドラマのように終わろう

踊り疲れたその夜は耳をかじりながら話そうよ


       どこの馬の骨

ギラギラした目でチョイと退きなよ
列を乱してはみ出して
肩で風きり入れ込んで
理屈に合わない事をやる

人は死んだら骨になる
だけどオレ達ゃ、
ハハーン、ハハーン、ハハーン
どうせオイラはどこの馬の骨
どうせオレ達ゃ、どこの馬の骨
どこの馬の骨

 アドリブ・・・・・・・

胸前にかいた汗を見てくれ
流れるままに流しとけ
やがて絵になる時もくる
どうせ流れる世の中さ

人は死んだら骨になる
だけどオレ達ゃ、
ハハーン、ハハーン、ハハーン
どうせ俺たちゃ、どこの馬の骨
どこの馬の骨


        な・つ・か・し・い

暗い部屋に 灯をともす ロウソクの
炎を消すのも 風
その風に切なくて、でも、月明かり
ふと気づく 君
開けた窓の そばにある 風車
回すのも 風
同じ風に 悲しんででも 微笑んで
どちらも同じ 君

つまづいて 靴を濡らす 水たまり
今は止んだ 雨
雨で出来た 水たまり そのさざ波に
揺れて映る 君
さざ波も 静まれば 水鏡
君と映る 雲
見上げれば 空がある でも足元も
君を包む 空

な・つ・か・し・い 雨・雲・空・君・風
な・つ・か・し・い 雨・雲・空・君・風
雨    雲   空  君    風
Rain, Cloud, Sky, Wind, and You


           旅路

都会の暮らしに疲れ果てて、一人旅に出てみたが
各駅停車の列車の中は、騒がしくてやっぱり寂しいよ

途中下車して降り立ったホームは、さびれた無人駅
見上げた空にぽっかり浮かぶ、白い雲が流れてた

風の吹くまま心の向くまま、あてのない旅の空
リュックが肩に重くのしかかる
今日はこのあたりで一休み

荷物を解いてテントを張って、お湯を沸かしてラーメンを食べる
見上げた空に星がまたたく、まるでプラネタリウムのように

東へ南へ、西へ北へ、あてもなく歩き続ける
金がなくなりゃバイトもするけど、なぜか人にはなじめない

キタキツネのように、ハトのように、自由に気ままに暮らしたい
だけどオレには、笑い茸と椎茸の区別さえつかない

服はボロボロ、髪はボサボサ、どれくらい歩いてきたのだろう
一人でいることにもそろそろ疲れたな、ふと立ち寄ったひなびた町

子供たちの笑い声に、なぜか安らぎを覚えた
この町に住んでみようか、ふとそんなことを考えてみた

           お母さん

お母さん、お母さん、いい匂い
そばにいるだけで、いい気持ち
手をつないでいると、お母さん、お母さん
心が、心が、暖かくなる

お母さん、お母さん、膝の上は
柔らかくて、大きくて、温かい
目を閉じていると、お母さん、お母さん
いつしか、いつしか、夢の中

お母さん、お母さんって、甘えてた
小さなころが懐かしい
白髪が増えたね、お母さん、お母さん
肩でも、肩でも、たたこうか


       子守歌

深く、深く、眠りに就こうよ
微笑んで、微笑んで、やさしく
夜が君を誘いにくるよ
深く、深く、眠りに就こうよ

遠く、遠く、会いに来るよ
やさしく君は微笑んで
白い翼が影を包む
遠く、静かに、光が一つ

やさしく、やさしく、静かな歌を
夜の帳がそっと包むよ
明日の光が静かに眠る
おやすみ、静かに、そっと、そっと

深く、深く、眠りに就こうよ
夢が君を誘いにくるよ
その夢は君の夢、ともに歩こう
まるく、まるく、ゆっくりおやすみ
まるく、まるく、ゆっくりおやすみ


     山河追分

西の空をよ、真っ赤に染めて
燃ゆる夕日は、国の宝よ

東の海をよ、白々染めて
昇る朝日は、国の宝よ

山は霧かよ、木立の中に
今も天狗が棲むというよ

里は日暮れて、夕闇迫る
今日もねぐらへ、帰る小鳥よ

峠の向こうに、チラチラ見える
あの灯は、お遍路さんだよ

「四人が集まるのを待っていては、いつになるか」
「出来ることからやっていこう」
そう考えたリーダーの守澤は、ついに、単独ライブの決心をしたのです。
もともとは守沢高の単独ライブから始まりました。
それにMANJIが加わり、
ELD−ERが加わり、そしてオペレータの坂井が加わることで、現在の形に発展してきたものなのです。
その原点に帰る意味からも、守沢高は、単独ライブから始めようと決心したのです。
 でも・・・・・・
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