「釜石便り」     2023年 7月

                                        ■ 写真の無断転載を禁じます。


夏の三陸海岸(7/27)

今日27日の釜石は朝から澄み切った青空が広がっていましたが、次第に雲が多くなり翳りがちになりました。
釜石も22日に梅雨明けとなり、連日30℃越えの蒸し暑い日が続いています。
26日には今季最高の37.7℃まで上がった釜石です。

梅雨が明けた翌23日、夏の三陸海岸の写真を撮りに沿岸を回ってきました。


23日はまず浄土ヶ浜の朝焼け・日の出の撮影からスタートです。
さすがに日曜日ということもあって、朝から浜は日の出を見る観光客やカメラマンで賑わっていました。

うろこ雲の広がる朝焼けを期待していましたが、グラデーション朝焼けとなりました。
日の出も平凡でしたが、日の出位置は写真の真ん中でした。


浄土ケ浜の次はお隣・田老町の三王岩へ。
合併で宮古市となってしまいましたが、三王岩を展望できる園地も整備され、写真のような景観も楽しめるようになりました。
右は三王岩と太鼓岩、左奥の小島群は佐賀部です。

かつてこの園地の場所には国民宿舎「三王閣」もありました。
田老の三王閣、山田のタブの木荘、大槌の大槌荘、釜石の泉観光ホテル、陸前高田の椿島レストハウスなどなど、昭和の時代には景勝地に宿泊施設があり賑わったものです。
あの頃が本当に懐かしく思えるこの頃です。


三王岩の次は順番的に北隣の岩泉町・茂師海岸となるところですが、日の向きの関係で、更に北隣の田野畑村の北山崎(写真)で時間調整。
田野畑村には北山崎と鵜ノ巣断崖がありますが、どちらも断崖美が圧巻です。


お昼近くになって岩泉町へUターン。
写真は二つの穴が熊の鼻の穴に見える熊ノ鼻です。
防波堤がだいぶ伸びてしまいましたが、展望台やトイレもあります。


熊ノ鼻のすぐ近くは茂師海岸。
午前中は逆光、お昼過ぎ以降が順光となります。
岩礁が多く、三角の島と青い海は「夏の海」といった感じです。


釜石に戻り、夏の根浜海岸を。
今年も多くの海水浴客が来てくれました。
最近はパラソルではなく、テントになりました。


24日も天気がいいので、山田町へ。
この日はいい雲が出ていたので広めに撮影。

左に鯨山とオランダ島、海に浮かぶ養殖イカダ、山田湾の代表的景観です。
山田町大沢からは少しだけ入道雲も出てくれました。


山田町織笠からはオランダ島を囲むようにアーチ状の雲も。

暑さは続くと思いますが、夏も残り半月ほど。
暇を見つけて夏らしい写真を撮りたいと思っています。
海、昆虫、トンボなど・・・。


夏は昆虫天国(7/15)

今日の釜石は雨降りです。
このところ晴れの日があったり、曇りや雨の日があったりと、天候が落ち着かない釜石です。

すっきりとした青空の日が少ないので、虫の撮影を楽しんでいます。
釜石は海の街ですが、山や川も近くにあり、今の時期、虫の撮影には事欠きません。


鵜住居川の河口付近に片岸公園ができました。
大きな沼があり、その周辺の草むらでは、セスジイトトンボ(写真)などがたくさんいます。
ギンヤンマやシオカラ、ハラビロトンボなど、普通種ですが簡単に見ることができる公園となっています。
暑いですが暇な時はあなたもぜひ!。


沼の周辺にはネイビーブルーの小太りなハラビロトンボもたくさんいますが、顔には青い部分があり、まるでブルーの宝石をひたいにつけたようなトンボです。


鵜住居川周辺の小さな池では、稀にクロスジギンヤンマのメスが産卵するシーンにも出会えます。
やはりヤンマは大きさもあり、迫力が違います。

大町に住んでいたまだ学生だった頃、近所の子供たちを連れて大渡川河口にあった丸池にヤゴ捕りに行ったことがありました。
その時このクロスジギンヤンマのメスが現れ、産卵する姿を間近で初めて見ました。
感動して写真に収めたくなってカメラを取りに家まで猛ダッシュし、戻ってきたもののすでに飛び立っていて悔しい思いをしたことがありました。
あの日から40年以上経った2016年になってようやく写真に収めることができましたが、自分にとっての思い出のクロスジギンヤンマです。


日向ダム下流の渓流では、ミヤマカワトンボが流れの中の石の上などに止まっています。
オスは尻尾が青く光り、翅は日に透けて鮮やかな赤に見えます。
こちらも普通種なので市内どこの川や渓流・沢でも見ることができます。
翅を広げるまでじっと辛抱ですが、低い位置からの撮影では腹がつっかえて汗だくになります。
常に逆光で透かして撮らなければならないトンボです。


鍋倉の山でタヌキ発見。
落ちた桑の実を食べていました。
桑の実のなる所、クマにも用心です。


鍋倉の草むらでオオツノトンボ発見。
トンボに似ていて名前までトンボですが、トンボではありません。
この時季は、草むらを歩くだけでもいろいろな虫に出会えます。


日向ダムのコナラの木にミヤマクワガタのペアがいました。
大きく曲がったあごが人気のクワガタです。
遠い昔を思い出す夏、梅雨明けが待ち遠しいこの頃です。


夏の両石湾(7/7)

今日は七夕。
釜石は黄砂の影響もあってか?白っぽい晴れで、気温も30度は優に超えそうな蒸し暑さです。

7/5はこの時季沿岸部に咲く、釜石市の花「ハマユリ」の咲き状況を見に行ってきました。

愛の浜、両石の小川、桑ノ浜、唐丹片岸と回ってきましたが、ハマユリはまだつぼみが多く、咲き始めのようでした。
桜やツツジの開花が例年よりも早かったので、ハマユリもと思いましたが、平年並みの開花時期の様でした。
沿岸のハマユリ、これからです。


両石漁港の北側にある小川?の山の斜面から両石湾を望む。

ずぶん(自分)が子供の頃、両石の親戚の漁船に家族で乗せてもらい、この小川の浜に海水浴によく来ました。
当時は道路もなく、山越えか船でしか来るすべはありませんでした。
堤防もなく、自然豊かな砂利浜でした。

当時は泳ぎもあまり得意ではなく(今もですが)、上の写真の青白く見える所まで泳いで来たことがありましたが、吸い込まれるような海の青さと深さに怖さを感じた所でした。
海水浴の帰りにはバスを待つ間、両石の小島商店で冷えたファンタオレンジを飲むのが楽しみでした。


両石から更に山越えすると桑ノ浜。
赤い灯台のある堤防と小島が自慢の風景です。

写真は低い位置からですが、高台の道路からは眺めも良く、漁船が白波を立てて戻ってくるアワビ漁帰港は見事な眺めです。


愛の浜のハマユリです。
海をバックに撮りたいところですが岩場や崖が多く、いい所で咲くハマユリを探すのも一苦労です。
ハマユリは市内海岸のあちこちでちらほら咲き始めていますが、まだつぼみの多い状況でした。


唐丹の片岸漁港までハマユリを見に行ったので、ついでに片岸川の滝を。
落合橋を渡り、安心な砂利道を100mで到着の滝です。
車から下りてすぐ撮れるので、初心者向きの撮影地です。


7/6は山田八景にもなっている関口不動尊渓流を20数年ぶりに撮りに行ってきました。
この里宮までは舗装道路ですが、この先5qは荒れた砂利道となります。

ずぶんは去年新車に替えたばかりなので、車をいたわる気持ちもあり、歩いて行ってきました。
前の車はずいぶん酷使して廃車にしてしまったので、ここ1〜2年はおとなしく。


歩くこと約50分、ようやく関口不動尊奥宮に到着です。
奥宮は山奥にあり、前を関口川の渓流が流れています。

今から20年以上も前、沿岸市町村の観光名所をすべて撮影する仕事を釜石の東海印刷さんから頼まれたことがあり、山田町ではここもその撮影場所となっていました。
当時は歩いている時間も無かったので車でここまで来ましたが、今回は時間もあり、想い出探しでのんびり歩いて来ました。


山田八景の関口不動尊渓流です。
山奥に赤い神社がひっそりとあり、そばを渓流が流れる絶好のロケーションです。
拝殿の後ろには宝剣も多数あり、当時の事をしみじみ思い出しながら、写真を撮らせてもらいました。


トップページの写真は、雨の日の五葉山原生林です。


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