「釜石便り」  2023年 5月

                                      ※写真の無断転載を禁じます。


思い出の地を訪ねて(5/14)

今日の釜石は明るい曇りです。
先週は8日に雨が降りましたが、その後は晴れの日が続きました。
雲一つない快晴だったり、少し霞のある白っぽい晴れだったり、それでもいい天気の週でした。
この間は撮影続きだったので、今日の曇りは骨休めの日です。

釜石市内と大槌町内の撮影がほとんど終わっているので、最近は釜石市外の思い出の撮影地を回っています。
遠野と山田は釜石からも近く、車で1時間以内で行けるのもいい所です。

特に遠野は、私の父の出身地胆沢の雰囲気にも似ていたこともあり、よく行って写真の勉強をさせてもらったところでもあります。
山田も海がきれいで、子供のレクレーションや釣りの付き合い、仕事でもよく行った思い出の地でもあります。
道路も良くなって、どちらも釜石に近い所なら30分以内で着くようになりました。


今年は遠野にも通っています。
写真は遠野山口の水車小屋ですが、仕事でも何度か来ましたが、昔はよく撮りに来たものです。(4/20)
昔は春にはチューリップ、夏は赤やオレンジの菊系の花が咲き、屋根の上にはオニユリが咲く恰好の被写体でした。
遠野を代表する景観ですが、屋根の吹き替えや水車の新調なども終わり、日本のふるさとを思わせる水車小屋です。

写真に夢中だった今から30年以上も前、まだ幼い娘たち2人を手をつないで歩かせ、フォギーフィルターでソフトに撮った事もいい思い出です。
その写真は津波でもうありませんが、釜石と並び遠野も自分の写真人生の原点でもありました。


遠野山口の水車小屋の近くに大洞(だいどう)のヤマザクラがあります。
今年の色付きは良くなく、背後の山も伐採されてあまりいい景色ではなかったので、手前の土手にあるツクシを撮ってみました。
空に伸びるツクシ、子供の頃の春を思い出します。


今年は山田にも通いました。
船越の鯨館近くにチューリップ園ができました。

昔は船越沼周辺にチューリップ園やスイセン園などがあり人気スポットでした。
津波で流され、昨年はチューリップが鹿に食い荒らされ、今年はネットで囲んでの開園となりました。


並んだ並んだ〜♪赤白黄色。
写真には白が入っていませんが、昔歌った歌をつい口ずさんでしまいます。


山田と言えばオランダ島。
織笠の国道からオランダ島(大島)が良く見えます。
駐車場に真っ赤なツツジが咲いていたのでパチリ。(5/9)


5/12は朝から快晴のいい天気。
この快晴日を待って、山田の船越半島にある霞露ヶ岳(508.5m)に初めて登ってきました。
写真は登山口のある漉磯(すくいそ)海岸ですが、赤平金剛の崖も少し見えています。

登る前に漉磯海岸の風景を撮っていたら、何と波の直撃を受けてしまいました。
高さ2m以上もある砂利浜の上はうっすら濡れていたので、少し越えるほどの波は予想していましたが、まさか40cm以上もある長靴がすっかり浸かるほどの波が来るとは全く予想外でした。
外洋に面している御箱崎と漉磯は要注意です。


登って行くと所々から海が見えますが、この日は潮目模様もあり、最高の海の色でした。
田野畑村の鵜ノ巣断崖、船越の赤平金剛、どちらの断崖も晴れた時の海の色がきれいで最高です。


海は見えるのですが松などの木々が邪魔をするので、なかなか思い通りには行きません。
それでも「なんだこの海の色は!」というくらいのきれいな海でした。
あえてきれいな若葉を入れて撮影!。


赤平金剛の三角点までは登りですが、その後はアップダウンを繰り返しながらようやく頂上に到着。
何度か下りもあったので、道を間違えたのでは?、と思うほどでした。
登山口は2カ所あり、海が見えない参道口からは2q、海が楽しめる漉磯口からは2.8qです。

頂上からは山田湾が見えましたが、お昼近くには雲も多くなり、少しもやっとした感じでした。
このあと天気は曇りましたが、何とか念願の頂上からの山田湾を撮ることが出来て一安心でした。


5/13は遠野へ。
遠野を代表する中沢の荒神神社です。
すっきりとした青空だと良かったのですが・・・。

遠野の青笹付近の裏道を走ると道路沿いに見えますが、田んぼに水が張られ、郷愁が感じられるいい景観が見られます。
遠野と言えば、個人的には水車小屋と荒神神社、五百羅漢といった所でしょうか。


13日は遠野の高清水展望台にも行ってきました。
田に水を張った遠野の風景を撮りたかったのですが、雲が多い晴れで、すっきりとした写真は撮れませんでした。

この日は土曜日という事もあり、5〜6台止められる駐車場は一杯でした。
なかにはSLを望遠で撮ろうとする人もいて、展望小屋の中は賑わっていました。


5年間使っている愛用のMind Shiftスリングバックです。
ワンショルダーで忍者の刀のように斜めに背負うバックで、くるりと前に回して使うカメラバックです。
濡れた地面や斜面での撮影が多い自分にぴったりのスリングバックでした。


いつも入れていくのがカメラに着けた標準ズームと望遠ズームの2本です。
昔は多くのレンズが入るショルダーバックやバックパックを使っていましたが、歳を取ってからは必要最低限のものを。
側面が全面開くので取り出しやレンズ交換が楽で使っていましたが・・・。


ショルダー部分が4年目から裂け始めました。
このバック、開口部が大きいので使いやすかったのですが、ショルダー部分が非常に薄く、パットも入ってないのが不満な点でした。
ジッパーの引き具も小さくて壊れやすく、使いにくかったです。

それでも4年持ったのはいいほうなのか悪いのか?。
スリングバックはデザイン的に良くても、肩に重みが加わるショルダー部分が薄かったり小さかったりと、なかなかいいものに出会えません。
それでもカメラバック選びは楽しいものです。


尾崎半島の朝焼け・光る海(5/6)

今日の釜石は小雨が降っています。
昨日5日は夏を思わせる暑さで、28.8℃まで上がった釜石です。

ここ連日、釜石はすっきりとした五月晴れではありませんでしたが、空が白いながらも何とか晴れの日が続きました。
旅行や行楽などで楽しむ方には天気に恵まれ、いい連休だったのではないでしょうか。

連休もいよいよ終盤となりましたが、私の方は連休と言っても小さな子供がいるわけでもないので、旅行や行楽などに出かけるでもなく、何処かしか撮影に出かける程度でした。
連休中は住田町での仕事があり行ってきましたが、ここ数日はのんびり尾崎半島の朝焼け・日の出撮影などに通いました。


5/3の尾崎半島の島々の朝焼けです。
撮影場所は平田と尾崎白浜の間にある黒崎峠からで、上下の色のグラデーションがきれいなので、縦位置で撮影です。

夜明けと共に始まる色の変化が好きで、今年も数日通いました。
日の出より朝焼けの方が色の種類が多いので、個人的にはこっちの方が好きです。


朝焼けが始まり、その後に迎えた日の出、そしてクライマックスが光る海です。
太陽位置が右にずれるに従い、光る海も右にずれて行きます。
どこに島々や光る海を持ってくるかなど、朝からフィールドでの構図の勉強です。

5/5はそよ風が吹いてさざ波が立ち、海面も鏡のようではなく、シルクの糸を張ったような変化のある黄金の色になりました。
ここ数日はいい朝焼けには恵まれませんでしたが、島々がある釜石一の光る海の絶景、今年も黒崎峠で撮らせてもらいました。
今年はAさんと一緒でしたが、朝の荘厳な風景、構図の勉強をしながら、たっぷり楽しませてもらいました。


トップページの写真は、平田と尾崎白浜の間にある黒崎峠から見える尾崎半島の朝焼けです。
 4月下旬から5月初旬にかけて、日の出が島々の上から上がります。
 釜石で唯一の列島風景が広がり、島々と半島がシルエットになる朝は、朝焼け・日の出・光る海が美しい風景を醸し出します。


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