「釜石便り」  2024年 5月

                                      ※写真の無断転載を禁じます。


私のクマ対策(5/31)

今日の釜石は小雨が降っています。
先日西日本では大雨となったようですが、釜石は28日夜に雨が降った程度で、それほどの雨量にはなりませんでした。
最近は雨が少ないので、もう少し降ってもという気持ちもありましたが、大渡川や中小河川の水量はほとんど変わりなくです。

今日は小雨という事で1日家にこもっています。
何もない日は、朝食後に甘いコーヒーを飲みながらメールチェックをし、ネットを見たり画像をチェックしたりののんびりした1日を過ごしています。
復興の記録も兼ねた釜石市街地や風景の写真もほぼ撮り終わり、街なかの動きも少なくなって最近は少々張り合いのない日が続いています。
それでも今年は「釜石にいるトンボ大捜索の年」と決めているので、すでに動き始めています。


トンボのシーズンはすでに始まっていますが、29日は鵜住居川支流にある「外山のエゾエノキ」の沢を登ってみました。
沢沿いを700m登ればエゾエノキの巨木に到着ですが、近年は豪雨被害で山道もズタズタになっています。
トンボの来そうなところ、産卵しそうなところ、写真向きの背景のいいところなどを探しながらゆっくり登ります。

写真は200mほど登ったかつてワサビ田があった所かと思いますが、今は跡形もなくなっています。
私の場合はトンボ探しと撮影なので、苔むした絵になりそうなこの辺でトンボを待ちます。
この日ムカシトンボを2度ほど目撃しましたが、写真には撮れずでした。


女遊部の大骨峠の沢です。(5/30)
水の流れる音に癒されます。
明るい沢はトンボがよく来るので、1時間ほど待機してトンボを待ちます。
今の時期、釜石市内のほとんどの沢でカワトンボとムカシトンボが見られます。

写真は私の三脚ですが、いつも山に入る時にクマ対策用として持って入ります。
今まで10回ほど山でクマに遭遇していますが、クマとの距離を取れるもの、必須です。


女遊部の渓流沿いの道を歩いていると、岩の上にクマがいました。(5/10)
距離は約20mほど、この時も三脚の足をクマの方に向けて臨戦態勢。
こちらを凝視していましたが、クマはゆっくり山の方へ逃げて行きました。
女遊部の渓流沿いは今まで何度も歩いていますが、クマに遭遇したのは今回が初めてなのでショックでした。
今ではどこの山にでもいるクマ、いやな世の中になったものです。

私のクマ対策(個人的な考えです)


※山に入る時はスチール製(金属製)の重い三脚持参

 向かってきた時は三脚の足を広げてクマとの距離を取る。(これが1番です)
 三脚の広げた足に驚いたり、広げる音で逃げる時あり。(日向ダムで成功)
 カーボン製三脚は割れるのでダメかも?
 スプレーや刃物は突進には間に合いません。
 しゃがんでいる時は立ち上がって自分を大きく見せる。(旧国道の沢で成功)

※クマ鈴やラジオの音は効果なし

 報道でもあるように、クマ鈴を鳴らして山に入っても襲われています。
 以前新浜町で手をパンパンと何度も鳴らしながら山に入った時、いつのまにか登ってきた後方10mほどの所にクマが現れ、突進してこられた時がありました。
 植林された杉の木に半身を隠し、出ている半身側に近づいた時に三脚で突いて追い払いました。
 音で近づくクマもあるようなので、パンパンやクマ鈴、ラジオは効果がないようです。
 
※山に入る時は周りを見渡しながら入る。

 特に茂みには注意です。
 実がなる頃には木の上にもいるので注意です。

※クマは静かに移動するので、小さな音に注意です。

 旧国道の沢でエゾアジサイをしゃがんで撮影していた時、山の上で小さくポキポキと小枝の折れる音がしました。
 鳥かリスなどの小動物かと思われましたが、そのあとドドドッと大きな音を立ててクマが下りて現れ、こちらに向かってきました。
 立ち上がるとクマは途中で方向転換、しばらくにらみ合いのあと反対側の山に帰って行きました。
 急に立ち上がったり、こちらを大きく見せることも大事です。

 旧国道の別な沢でトンボの写真を撮っていたら、いつのまにか10mほどの所に親子グマが来ていました。
 親グマは突進してきましたが立ち上がって三脚を前に向けたらUターン、それでも2度ほど威嚇しに向かってきました。
 少し前に山の方で小さく小枝の折れる音がしたのを聴いてはいましたが、トンボの撮影に夢中でまさかという思いでした。
 クマはほとんど音なしで移動しますので、小さな音には注意です。

 全国でクマの被害が続いています。
 特に山に入る方は用心を!

大骨峠の巨木(5/20)

今日の釜石は久しぶりの小雨です。
昨日は晴れて今年最高の31.3℃もありましたが、今日は一転20℃ほどになる涼しめの釜石です。

今折りを見て山などに入っています。
今年はヤブヤンマ大捜索の年という事で、山の中の池や水たまりを探したり、サナエトンボがいそうな明るい沢などを見つけたりしていますが、15日は女遊部から大骨峠に入り、水海川支流の沢の様子を見てきました。

大骨峠は両石町女遊部と鵜住居町外山の間にある峠で、女遊部の四ツ家建設さん前に大骨林道入口があります。
15日はこの林道から入り、沢の上流を登ってみましたが、巨木が3本もありました。
山に入ると予期せぬいろいろな発見があるものです。


小さな沢ですが、登って間もなく、2本のカツラの巨木がお出迎えです。
釜石は沢沿いに必ずカツラの木があって、春にはハート形(丸型)の葉の新緑がきれいです。
秋はカツラから綿あめのような甘い匂いがしてきます。


二又になった沢を左に進むと、かなり変形した大きな巨木が。
ケヤキの木でしょうか?。
後ろを見ると更に巨木2本も尾根に連続してありました。


1本目の巨木を角度を変えて。
私が寝そべっても余りある幹の太さです。
かなりの巨木です。
右奥に2本目も少し写っています。


一番太いと思われる2本目の巨木です。
3本目の巨木も左奥に少し写っています。


3本目の巨木です。
これら3本の巨木は尾根に沿って連続してありました。

大骨峠を越えた外山(千年の森)も巨木の宝庫です。
こちらはさもない小さな沢でしたが、ゆっくり10分ほど登っただけで巨木があり、楽しませてもらいました。
沢は今カワトンボが飛んでいますが、行かれる方はクマ出没にご注意を。


天王山を登る(5/16)

今日の釜石は明るい曇りです。
このところ20℃ほどの過ごしやすい日が続いている釜石ですが、15日は快晴の青空が広がったので天王山を登ってきました。

天王山と言ってもあまり馴染みのない名称ですが、市役所や避難道路背後にある山です。
50年程前には天王山開発の構想もあり、山を切り開いて中心市街地を広げる話だったと思います。
東日本大震災では市民の避難場所として全国的にも注目されましたが、今では歩く人もなく、眺めの良さは生かされていないような?。

15日はこの天王山の避難道路から山に入り、途中宝樹寺裏山から下りて写真を撮り、尾根道を進んで浜街道(鳥谷坂)手前まで散歩して来ました。


天王山のすそにある只越側の避難道路です。
金網のフェンスがありますが、釜石市街地がよく見えます。
登り口は4か所(只越2・浜町2)ありますが、あまり人に会いません。


浜町側の避難道路です。
久しぶりに来ましたが、震災後から復興するまで私の定点撮影地の一つでした。
市街地からも近く行きやすいので、もう少し高さのある展望台が欲しい所です。
反対側からは海の方もよく見えます。


避難道路から天王山山中に入り尾根道を進むと、木々が伐採されて市街地が見える所があります。
この下は宝樹寺です。
鐘つき場が見えます。
次は斜面を下って宝樹寺墓所へ


宝樹寺の墓所に入らせてもらい釜石市街地を撮りました。
震災後にはもっと木々がありましたが、伐採されて眺めも良くなっています。
写真左下には釜石市庁舎も少し見えています。

宝樹寺は学生時代に釜石に帰省した頃から街並みを撮らせてもらった思い出の撮影地でもあります。
その頃は下に見える鐘つき場から市街地の中に新しくできたレンガ造り風の市民会館を撮って悦に浸ったものです。
復興の建設ラッシュも落ち着いた静かな釜石です。


宝樹寺の墓所を横にずれると、釜石市庁舎の建設現場もよく見えます。
いよいよくい打ちが始まっているようです。

左に少しだけ見えているのが天神復興住宅ですが、ここには釜石一中の校舎がありました。
一中の校庭と釜石小学校があった所に新しい釜石市役所庁舎ができる予定です。
復興の建設ラッシュが終って張り合いのない釜石だけに、市庁舎完成は唯一の楽しみです。

天王山の尾根道をさらに進むと「みちのく潮風トレイルルート」にもなっている鳥谷坂への道に合流しますが、鏡海岸へも行くことができます。
行かれる方はクマ出没にご注意の上お進みください。


大型連休も終わって(5/11)

今日の釜石は晴れマークずらりの快晴予報のはずが、空は白く柔らかな日差しが届いています。
気温は27℃ほどになりそうな釜石です。

今年の大型連休は釜石は天気にも恵まれ、曇りの日もありましたが雨も降らず、ほとんど晴れの日が続きました。
行楽・旅行などに行かれた方々にはいい連休となったのではと思います。

大型連休の前半は娘家族が泊まりに来ましたが、私の方はどこに行くでもなく、観光地の喧騒を避け、釜石市内でのんびり写真を撮ったりしていました。


5/2は駒木の山に登りました。
この日は雲一つないほどの快晴で、空気も澄んで絶好の市街地撮影日和でした。

写真左側は鈴子地区で、川から右は中妻・上中島方面です。
新緑の山々、きれいです。


SMCの新工場(第5工場)が中妻背後の市街地に仲間入りです。
2022年の秋にも撮りましたが、新緑シーズンはこれが最初です。


5/2は天気もいいので駒木から山を移動し、市街地が見える大只越の裏山まで登りました。
釜石の青い空と青い海、緑の山並み、最高です。

釜石市街地の撮影は一応終ったつもりでしたが、新緑で天気がいいとまた撮りたくなるものです。
この日は大型貨物船が入港していましたが、中型船とコンテナ船の3つが同時に着いたらまた撮りたいと思う欲張りな私でした。


5/4は松原神社に登らせてもらいました。
松原神社の斜面は木々が伐採されて、少し眺めも良くなりました。


震災後から撮り続けていた松原神社高台からの市街地です。
松原は商店も民家も少なくなりましたが、ヤクルトの営業所やファミリーマート、セブンイレブン、すき家などができました。


クマに用心しながら松原の裏山を登り、木々の隙間から釜石市街地を撮りました。
震災後にイオン、サンデーやTETTOができ、復興住宅も建ち並んでいます。
下に見える橋は、鈴子・松原と港町(中番庫地区)を結ぶ千年橋(俗称イオン橋)です。

昔、中番庫側の大渡川河川敷には池や湿地があり、私の子供の頃のトンボ捕りの場所でした。
よく遊びましたが、今は池や湿地もなくなりました。


5/4は飼料を運んできた大型貨物船がまだ南桟橋にいてくれたので、千鳥町の鳥ヶ澤山頂に登りました。
コンテナ船もいたのですが、写真の様に公共埠頭を離れてしまいました。

この日も天気が良かったのですが、あいにくもやがあり、少し霞んでしまいました。
それでもトンボの撮影などにはまだ早く、撮るものがなかったので、山の上で命の洗濯をしてきました。
山から見える釜石市街地、やはりいいものです。


5/8はトンボ探しに鵜住居川沿いを歩きました。
トンボの羽化シーズン始まりで、草むらを静かに歩いていたら、木陰で休んでいるカモシカを発見!。
こちらに気付いて立ち上がった所を撮りましたが、鵜住居川河口近くで見たのは初めてでした。

釜石ではクマの出没も多くなり、北上してきたイノシシまで生息しているとか。
山や河川敷など、茂みの多い所に入る方は要注意です。



芳賀憲一さんの写真展、「2024年 癒しの写真展」の案内状をいただきました。
5月17日(金)〜5月19日(日)までの3日間、TETTOギャラリーにて。
写真愛好家のみなさんはぜひ!。


トップページの写真は、五葉山のツツジです。(2023年5/31撮影)
 例年5月下旬から6月上旬にかけて、五葉山・賽の河原周辺はツツジの見頃を迎えます。
 登り始めて30分ほどで賽の河原に着きますが、青空に白雲、そして真っ赤なツツジ、この彩りの豊かさは、初夏の釜石の美しい風景です。


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