「釜石便り」 2025年 1月
※写真の無断使用はお断りしております。
●写真の話(1/26)
今日の釜石はみぞれの朝を迎えました。
雪が降るようになると春近しを感じさせてくれますが、これから三寒四温を繰り返しながら、ゆっくり春へと向かう釜石です。
気温も8℃ほどで、この頃から春に向かっての心躍る予感も感じられ、私の好きな時季でもあります。
釜石は今年も雪が降らず、このまま春になるのかも?。
写真は2012年2月25日の甲子町坪内橋からの雪景色です。
雪がない時は平凡な甲子川ですが、雪が降ると枯れ木に花が咲いたようになり、綿帽子をかぶった小岩の配列も詩的でもあります。
ここからは写真の話を少し。
私が写真を始めたのは、今から51年前の高校2年の時でした。
当時家にはカメラなどなく、高校1年の時に忘れかけていたトンボの夢を見てからというもの、トンボや家族の写真を撮りたくなって、1年間ためた貯金と母からの援助で、翌年に一眼レフカメラを買いました。
母とカメラを買いに行ったのは6月頃で、大町にあったカメラの藤田屋さんでした。
当時カメラや8mmカメラはブームで、店内はいつも賑わっていました。
カメラはオリンパスOM-1で、念願叶ったあの時の嬉しさは一生忘れません。
あの頃から思い出作りに目覚めたのかもしれません。
トンボの写真と家族、釜石の街並みなどをごく普通に枚数も少なく撮って楽しんでいましたが、よく写真を撮るようになったのは長女が幼稚園年中の今頃からでした。
あまり雪が降らない釜石でまとまった雪が降った日、娘が友達と家の前で雪遊びするのを貴重なシャッターチャンスとばかり、何枚も写したのが最初でした。
娘たちの楽しそうに遊ぶ姿を見て写すのが楽しくなり、それ以来趣味が高じてサラリーマンを辞め今の自分となりました。
その後長男も生まれてスーパーモデルが3人となり、あちこち連れまわして写真に収めたのは楽しくもあり、一生の思い出となりました。
上の写真は、私がまだアマチュアの頃に自然の中を連れまわして撮った娘たちとの思い出の写真です。(1992年頃・フジクローム100)
場所は甲子町枯松沢の川ですが、この頃からコンテストなどにも応募するようになりました。
もちろんモデルは娘・息子で、海・山・川・遠野などに連れて行き、自然の中で無邪気に遊ぶ姿をよく撮ったものです。
これから夕飯と言う時に、思い付きで大槌町新山まで連れて行き、夕日をバックに娘たちを撮った事もありましたが、家族としてははなはだ迷惑だったかも知れません。
好きな被写体を何枚も撮って経験を積み、そのたびに独り反省会をすることで写真の腕が上がって行ったと思います。
コンテストに応募したり、テレビや雑誌、他人の写真をつぶさに見て参考にし、自分なりのイメージを膨らませるのも大切な事です。
マイペースでのんびりやりたい方は別ですが、私の思う写真上達の心構えとしてお伝えしたいと思います。
●懐かしい写真(1/17)
今日の釜石は寒い1日。
晴れの予報でしたが雲が多くて日差しも少なく、時々雪が舞う釜石です。
ここ最近は今まで撮影した市街地撮影のリスト作りをしています。
撮影画像は外付けのハードディスク(HD)に入れていますが、すべてを失った2011年の震災津波後から17台目になります。
HDに入っている画像の一覧は一応ありますが、やはりメモを添えられる手書きの文書の方が感覚的に使いやすく、毎年作っています。
ただ2011年からの3年間は手書きのリスト作りも何かと忙しかったので、ようやく今年から書き始めています。
HDの画像を見てリストに書き残すことにより、すぐ探せるのはもちろんですが、撮影した画像から当時を振り返ったり、撮り方の反省や撮影計画なども立てたりしています。
私の手書きの2011年市街地撮影リスト。
2011年は震災津波のあった年で、解体などで釜石の街並みが失われると思い、無我夢中で記録を撮り始めた年でした。
特に大町商店街は地元だけに、被災直後の撮影を除いても、中妻の仮設より13回撮影に通いました。
将来の記録となる市街地定点撮影も兼ねていますが、よく撮ったな〜と自分でも思います。
2011年4月の小川体育館です。
昔は製鉄所の体育館でしたが、その後に釜石市民体育館となりました。
今はもうありません。
有名歌手のコンサートやプロレスなどもやりましたが、私が一番思い出にあるのは製鐵所の従業員向けの電化製品や家具などの展示即売会があって、家族で行った思い出です。
ここで当時流行っていた4チャンネルステレオを買ってもらいました。
スピーカーが4つ(フロント2×リア2)あって、それぞれのスピーカーから違う音の出る当時としては夢の様なステレオでした。
しかもマイクで歌うと歌手の声が低くなるボイスチェンジャーもついていて、調子に乗って大音響で歌ったものです。
昭和の時代、大音響で聴くのが当たり前の時代でした。
源太沢側の山から昭和園仮設と二中の旧校舎です。
震災後の2011年5月ですが、街は復興に燃えていて、八雲・中妻周辺は活気がありました。
2011年12月の被災して解体を待つばかりの大渡商店街です。
中央が懐かしの精光堂です。
電気店ですが、レコード・CDはよく買いに来ました。
大町にはファイティングロード(旧レコードユキ)もあり、通りに音楽も流れていて、街に活気がありました。
テレビで聞いたのですが、ラグビーの松尾さんが釜石に来たばかりの頃、精光堂?でステレオを見ていたら「持ってけ」と言われ、やっぱり釜石は違うなと思ったら、後で請求書が来たと笑い話を言っていました。
昨日16日は雪のある遠野へ下見に行ってきました。
行った時は雪降りで、次第に晴れ間がでました。
個人的に遠野と言えばかやぶき屋根で、中沢の荒神神社は好きでよく撮りに行きます。
午後には陰りがありましたが青空ものぞきました。
寒々した遠野の冬の写真、もう少し揃えたいと思っています。
左後方に工場建設の高いクレーンが写るので注意です。
●釜石冬花火(1/13)
今日の釜石は曇っていますが、これから晴れになる予報です。
雪もなく、気温は10℃ほどになる釜石です。
今日は成人の日。
釜石では12日(日)に「はたちのつどい」がありました。
今年の対象者は274人との事ですが、私が若かったころの東海新聞には1,000人だったか1,500人だったかの記事を見た記憶があります。
昔の成人の日は1月15日で、新日鉄釜石が国立競技場でラグビー日本一になる日でもありました。
最近は昔のいい事ばかりが思い出されます。
1月11日に「釜石冬花火」がありました。
8月11日の花火大会は雨で開催できず、順延日の12日も台風接近のため中止となっただけに、意を決して山の中に撮影に行ってきました。
30分弱の打ち上げでしたが、私にとって初の冬の花火、今年初の風景撮影となりました。
夏は日も長く、花火は日没後間もなくから始まるので明るいうちに撮影場所に行けるのですが、今回の冬の花火は真っ暗になってから山を登るので、ちょっとした覚悟が必要でした。
最近のクマは冬もうろつくという事もあり、夏ほどの危険はないものの、心配でした。
平田から尾崎白浜方向に進み、用心しながら暗い山を10分ほど登って、木々の隙間から撮れる場所に到着です。
歳を取ってからというもの、直前に行くかどうかの迷いが出てきますが、撮り終わった後の安堵感、やはりいいものです。
花火を撮ると言っても私の場合釜石がテーマなので、釜石らしい大観音を入れて花火を撮りました。
観音像の背後から打ちあがる花火、神々しい観音像にも助けられ、よりきれいでした。
釜石冬花火は、東日本大震災の犠牲者の慰霊と新成人の門出を祝うために行われました。
冬の花火、空気も澄んでみごとです。
ただ釜石市内は予報に反して夕方一時雨が降りましたが、平田は全く雨が降っていませんでした。
低い花火や高く打ち上る花火、場所も変わったりと色々なので、画面に収まり切れない花火もあり、フレーミングに忙しい思いもします。
広めに撮っておくことが肝心です。
打ち上る花火を数発入れて撮るのが花火撮影の基本です。
有名な花火名所の撮り方はまた違ってくると思いますが、釜石にいる私の場合、感度は100で絞りはF8、シャッターはバルブ(B)にして、せいぜい3〜4発程入れて終わりにしています。
欲張って花火を多く入れすぎると、重なった部分が白く飛んでしまい、花火の形も厚化粧のようになります。
●今年もよろしくお願いします。(1/8)
明けましておめでとうございます。
今日の釜石は、朝方曇りがちでしたが、その後は青空の広がるいい天気となりました。
今年になって、雪が少し舞ったり夜に雨が降った日もありましたが、連日晴れのいい天気が続いています。
6日は13.2℃にもなり、釜石は穏やかな正月を迎えています。
私の今年の正月はゆっくりのんびり過ごしました。
年越しの晩は紅白もほとんど見ずに、録画しておいた昔の映画などを見て、初日の出もここ最近は出かけずに家でのんびり。
1日、2日はイオンの賑わいを見に出かけた程度で、撮影の方は3日に久しぶりに家族が揃った時にスナップ写真などを。
この釜石便りも3月までです。
それまでよろしくお願いします。
■1枚目の写真はコエゾゼミの羽化です。
翅を広げた姿は天使のようでもあります。
楢ノ木平での撮影です。
2枚目の写真はオオムラサキの幼虫です。
つのがあってかわいい顔が魅力です。
3枚目の写真はフクロウの子です。
今から30年以上前、とある遠野の神社でお祭りがあるという事で、下見に行った時の事でした。
山の中の神社なので静かで、本殿の横には大きなカツラの木がありました。
周辺を見ていると、視界に白いものが羽ばたくように木に移るものが眼に入り、よく見るとフクロウの子が高い木の上に止まっていました。
天気も悪く、フイルムは感度50だったので、400mmの望遠レンズでブレないように撮った思い出の写真です。
1/2はイオンタウンに行き、恒例となった桜舞太鼓を見てきました。
新年にふさわしい太鼓の響きで、こちらも元気をもらい気持ちを新たにしてきました。
正月3が日のイオンタウン釜石の賑わいを見るのも、毎年の私の行事になりました。
賑わう店内、昔の釜石を見ているようです。
■トップページの写真は甲子町洞泉橋からの雪景色です。
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